手取りが変わる?2026年「年収の壁」ダブル改正で知っておくべき働き方|第13回 知っておきたい社会保険料
社会保険や税金は、情報があふれている一方、実際に自分では何をどうすればいいのか、なかなか分からないものです。特にフリーランスや副業をしている人にとっては、制度が複雑で、どこから手をつければいいのか悩むことも多いはず。だからこそ、ポイントを絞って「これだけは確認しておこう」という手引があれば、とても心強いですよね。
そこで本連載では、社会保険労務士として多くの事例を見てきたAさんが、押さえておきたい基礎知識をやさしく解説。第13回は、働く人の給料や手取り額に大きく影響する「2026年の社会保険料ダブル改正」がテーマです。知らずに損をしないためにも、ぜひ一度確認してみてください。
【2026年10月】「106万円の壁」が消え、「週20時間」が基準に!
いよいよ夏本番ですね。今年の前半を振り返り、後半の働き方を考える方もおられるのではないでしょうか。実は2026年は、働く方の給料の「手取り額」や働き方に大きく影響する、社会保険のルールがダブルで改正される重要な年なのです。
これまで、従業員51人以上の会社でパートやアルバイトなどで働く学生以外の方が、勤務先の社会保険(健康保険・厚生年金)に加入するかどうかは、給料が「月額8.8万円以上(年間の目安:約106万円)」という金額のハードルがありました。
しかし、最低賃金が引き上げられた現在、週20時間以上働くと自動的に月額8.8万円を超えてしまうため、2026年10月からはこの金額の条件そのものが撤廃されます。今後は給料の額に関わらず、「週の所定労働時間が20時間以上」であれば原則として社会保険の加入対象となります。
自分の会社は?
ここで気になるのが「自分の勤務先の会社は対象になるの?」という点ですね。対象となる企業の規模は、2026年10月時点では従来通り「従業員数51人以上」です。ただし国は段階的な拡大を進めており、2035年10月には企業規模に関わらずすべての会社へと広がっていく予定です。
2027年10月〜: 36人以上の会社
2029年10月〜: 21人以上の会社
2032年10月〜: 11人以上の会社
2035年10月〜: 人数に関わらず、全ての会社が対象
つまり、今は少人数の会社で扶養内勤務をしている方も、少し先を見据えて働き方を考えておく大切なタイミングが来ています。
【2026年4月】「130万円の壁」の判定ルールはどう変わった?
もう一つの重要なポイントが、今年の4月から既に変わっている「健康保険の扶養認定ルール(いわゆる130万円の壁)」の要件見直しです。
今年の3月までは「残業代を含めた過去の収入実績や見込み」によって扶養から外すかの判断をされていましたが、4月からは「雇用契約書に記載された内容」により判断される運用へと変わりました。
例えば繁忙期などで一時的に残業が増え、給料が「月額10.8万円(年間の目安:約130万円)」を超えてしまう場合も、契約書から判断される年収が基準額未満であれば、原則としてすぐに扶養から外されることはありません。
このルール変更によって、扶養内で働く方は「扶養から外れるかもしれない」という不安を取り除くことができ、繁忙期や年末の臨時的なシフト増などにも安心して応じることができるようになります。当然のことですが、実態と異なる契約書を作成するなどの不適切な対応を行った場合は、扶養認定の対象外となるため注意が必要です。
ルール変更が続くと難しく感じられますが、大切なのは「自分がどう働きたいか」です。
夏季休暇などのお休みに、自分のキャリアや家族とのバランスを考えて、今後の働き方をイメージしてみませんか?
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教えてくれた人社労士AWAWA
大阪市内の企業で働く経験豊富な社会保険労務士
※規則により掲載内容のお問合せには個別対応出来ません。
※この記事は2026年7月31日現在の法令に基づく内容となっております。
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