食べる手が止まらない! ザクザク食感と塩気が絶妙なヴィーガンクッキー【京都】
本日の一品 > 妃屋の「ヴィーガンクッキー」(京都)
「ここのクッキーは、自分の好みのど真ん中」と、ライターの齋藤優子さんが教えてくれた一軒。ヴィーガンスイーツの専門店ですが、実は常連客のほとんどが齋藤さんのようにヴィーガンでもなんでもない、いわゆるあまいもん好きなのだとか。いったい、どんなおやつが待っているのか!? 期待を胸に大徳寺の北側、個性的な個人店が点在する北区の紫竹エリアへ。
【水曜15時のあまいもん】とは?
関西の食に精通するライター、エディター、フォトグラファーなど“取材のプロ”たちが、ほんとは教えたくない関西の「推しおやつ」を、和洋問わずレコメンド。確かな目利きで選んだあまいもんは、どれもわざわざ足を運んで大正解の、ハズレなしのおいしさです。
「食感も甘さも塩味の使い方も抜群で、食べる手が止まりません」(齋藤優子さん)
妃屋の「ヴィーガンクッキー」
「こちらのクッキーは、甜菜(てんさい)糖のおだやかな甘さや、主役となる素材の味をうまく引き出す塩気の使い方が抜群です。ココナッツジンジャーには、パウダーではなくすりおろした生姜をたっぷり焼き込んでいて、封を開けた瞬間に香るほど。それは醤油もローズマリーも同じ。ザクザクとした食感がまた小気味よくて、食べる手が止まりません。そんなクッキーが、有機や植物性の材料のみで作られているのですから、おいしさもひとしおというものです」(齋藤優子さん)
「うちはヴィーガンじゃないお客さまのほうが多いんですよ」と、店主の堤 妃佐子さん。つまり、常連客の多くは単にこちらのお菓子が大好きで通っているということ。実は、堤さんもまたヴィーガンではありません。パン職人として菓子職人として、白砂糖やバター、生クリームなどをたっぷり使ったお菓子を10年弱、作ってきました。きっかけは、家族が動物性の食品を制限されてしまったこと。そうした人たちにもお菓子を楽しんでほしいと、2011年にヴィーガンのスイーツショップを構えました。
使う材料は、国産の小麦粉にアーモンド粉、菜種油、豆乳、甜菜糖、自然塩など。そのほか、無農薬の生姜やゴボウをすりおろして生地にたっぷり焼き込んだり、無農薬小豆でこしあんを炊いて練り込んだり……しっとり感やコクが足りなくならないよう、材料に工夫を凝らし、食べてもヴィーガンと感じさせない味に仕上げています。
ふつうのクッキーとは材料がまるで違うのでパティシエ時代に覚えたレシピは「ほとんど役に立ちません」と、堤さん。クッキーは、ほんの少しの分量の違いで焼き上がりの食感が変わってしまうため、新作ひとつにも材料の分量を微妙に変えながら、何度も何度も試作を繰り返して、妃屋らしい味や食感に仕上げるのだそうです。
編集部の「これも食べたい!」
オーガニックチョコクリームタルト
店頭には、クッキーのほか、タルトも1〜2種並びます。中でも堤さん自身が大好きというのが、チョコレートのタルト。乳化剤や香料などが入っていないペルー産のオーガニックチョコレートを豆乳で伸ばしてクリームを作っています。これを、全粒粉と菜種油で作ったタルト台と、ブランデー漬けのオーガニックレーズンを入れたアーモンド風味の生地に重ねていて、とにかくカカオの味わいが濃厚です。
そのほか、焼きっぱなしの姿が愛らしいアイシングを施したヴィーガンマフィンも毎日並び、店内で飲み物とともに楽しむことができます。少し中心地から離れてはいますが、きっと、心も体もほっと癒やされるおやつ時間が過ごせるはず。
教えてくれた人齋藤優子
『BRUTUS』『&Premium』など、雑誌を中心に執筆しているライター。食に関する取材が多く、しばしば関西を訪れているうちに、関東とは違う食文化をもっと知りたくなり、2018年に京都にも拠点を設ける。現在は京都と東京を行ったり来たりの日々。
DATA
妃屋(きさきや)
京都府京都市北区紫竹下竹殿町16
TEL 075-406-1239
営業時間 12:00~17:00
定休日 日・月・火
https://kisakiya.mystrikingly.com/
\from Editor/
京都はやはり焼き菓子天国だなぁ、と実感した取材でした。ただ専門店が多いだけでなくポリシーを持ってお菓子作りをしている個人店があって、そういうお店にもちゃんと常連客がついている。そして中心地から離れた場所にあっても、10年以上しっかり続いているのですから。近いうちにもう一度行きたいなぁ。
※最新の情報は各店舗・施設にお問い合わせください。
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