花粉の季節に負けない!専門医が教える3つの対策って!?
今年も花粉症の人にとってはつらい季節がやってきました。しっかり対策をしたいものです。
さらに自粛生活が長引く今、なんとなく体調がすぐれない……という人も多いのではないでしょうか?
今回はコロナ禍の現状を踏まえ、専門医によるアドバイスをご紹介します。毎日の健康のためにできることからはじめてみませんか?
■コロナ禍の今、花粉対策で見逃している点とは?
コロナ禍における花粉症対策について、私たちが見逃している点とはなんでしょう? そこで今回は『みなと芝クリニック』院長で『日本消化器病学会』専門医の川本徹先生から3つのポイントを教えていただきました。
(1)コロナ禍ストレスで、花粉により過敏な状態に
コロナ禍の今、もともと花粉症で顔周りがかゆくなりやすい人は、マスクを長時間着用することによって肌が過敏になり、いつもよりかゆみがひどくなってしまうケースもあるのだそう。
「また、コロナ禍での精神的なストレスから、あらゆる刺激に対して普段より過敏になる人が増えていて、便秘や下痢などを訴える人が多く、腸も過敏になっているようです。家庭で過ごす時間が増えることで、飲酒や間食の量が増える、食事や睡眠の時間が不規則になるといった行動パターンの変化も、それらの症状に影響していると考えられます」と川本徹先生。
(2)マスク着用による口呼吸で、アレルゲンをダイレクトに吸い込んでいる⁉
マスクを着用していると、息苦しさを感じて口呼吸になりがちに……という方も多いのではないでしょうか?
川本徹先生は、「鼻から息を吸い込むと、花粉やホコリなどの異物は、繊毛や粘液によりある程度ブロックされます。しかし口呼吸だとアレルゲン(花粉などのアレルギーの原因となる物質)がダイレクトに体内に入ってしまい、体内に入ったアレルゲンは、腸でリンパ球と反応してアレルギー反応を起こします。実はあらゆるアレルギーが発症する場所は、腸だということがわかっているんです。アレルゲンをダイレクトに吸い込む量を最小限にすることに加え、もう1つ重要なことは、腸内環境を整えておくこと。そのために食事にも気を配ってください」と話してくれました。
(3)不安、ストレス、睡眠不足で免疫バランスが崩れる
長期間の巣ごもりやテレワークが続く今、なんだか不安な気分になる……といったストレスを感じることが多くなり、よく眠れないと訴える人が増えているのだそう。
「これは自律神経の乱れによるもので、このような状態が続くと免疫システムのバランスが悪くなり、花粉症などのアレルギー症状も悪化してしまいます」と川本徹先生は教えてくれました。
「当てはまる点がある……」という方、必見ですよ!
■3つの対策を実践!腸の働きを助ける食品「プレバイオティクス」にも注目
川本徹先生にコロナ禍での花粉症対策ですぐに実践できる3つの対策を教えていただきました! ぜひ今日からはじめてみませんか?
(1)対策1:ストレスマネジメントで自律神経を整えよう
自律神経を整えることで花粉症などのアレルギー症状は改善します。まずは生活習慣を整えましょう。
コロナ禍のストレスは自覚しないまま少しずつたまっていきます。家にこもりがちだと思ったら、できるだけ意識して体を動かすこと。そしてできる範囲で人とコミュニケーションをとるなどのストレスマネジメントを心がけましょう。
すると、少しずつ自律神経が整い、睡眠の質もよくなります。それに伴って免疫バランスも整っていくのです。
(2)対策2:口から花粉を吸い込まない&早めの対策
花粉症対策では、アレルギーの元となる花粉をなるべく吸い込まないようにすることが基本です。コロナ禍で定期的に換気をすると思いますが、必ずマスクをしっかりと着用して行いましょう。できるだけ口から吸い込まないよう鼻呼吸を意識するようにしましょう。
また、花粉症対策は症状が出てからではなく、早くから取り組むことで効果が期待できます。食事や睡眠、運動に加え、症状を抑えるため早めに薬を飲み始めるなどの対策を併用しましょう。
(3)対策3:免疫システムのかなめ、腸を整える食事を摂ろう!
アレルギーの原因は腸内で作られます。腸内環境を整える食事を心がけることは、花粉症対策として大変有効です。
腸に良い働きをする菌『プロバイオティクス』をヨーグルトなどの発酵食品でとり、それらの働きを助ける食品『プレバイオティクス』も一緒にとるように心がけましょう。
腸の善玉菌を増やす働きをする『フラクトオリゴ糖』を多く含む新玉ねぎ、トマト、バナナなどがおすすめです。
■腸内環境を整える「フラクトオリゴ糖」を意識して摂取しよう
『フラクトオリゴ糖』はオリゴ糖の一種で、新玉ねぎやトマト、バナナ、ごぼう、にんにく、アスパラなどの身近な食品にも含まれています。
砂糖に近い自然な甘さが特徴ですが、カロリーは砂糖の半分。さらに腸内でプロバイオティクスのエサとなって腸内環境を整えます(1日1gで腸内環境が改善、1日3gで整腸作用あり)。また糖として吸収されないため血糖値を上げないなど、さまざまな健康効果が期待されています。
【今回教えてくれた先生】
川本徹先生
みなと芝クリニック院長。
筑波大学医学専門学群卒業、筑波大学大学院医学研究科修了。
日本外科学会認定医、日本消化器外科学会認定医、日本消化器病学会専門医。
ここまで、川本徹先生にコロナ禍での花粉症対策を教えていただきました! 続いては、対策3で教えていただいた『フラクトオリゴ糖』を多く含む食品を使ったレシピをご紹介します♡
■「フラクトオリゴ糖」をとれる簡単レシピを紹介
毎日の食事で『フラクトオリゴ糖』に加え、腸内環境を整える食品も一緒にとれるレシピを管理栄養士の豊田愛魅先生に教えていただきました! 簡単でおいしいメニューを作ってみませんか?
(1)新玉ねぎのヨーグルトサラダ
『フラクトオリゴ糖』が含まれる新玉ねぎと、ヨーグルトの『乳酸菌』を一緒にとることで相乗効果も期待できるレシピです。
シンプルで常備しやすい材料で、いつもとは一味違ったサラダが楽しめます。ヘルシーでたんぱく質もとれるので遅い時間の食事にもぴったり♡
<材料>(2人分)
新玉ねぎ・・・1個
黒コショウ・・・適量
パセリ・・・お好みで
【ドレッシングの材料】※作りやすい分量に応じて調整
ツナ缶・・・1缶(70g)
プレーンヨーグルト・・・70g
しょうゆ・・・大さじ1
マヨネーズ・・・大さじ1
レモン・・・少々
<作り方>
(1) 新玉ねぎを薄くスライスして5分ほど水にさらし、水気をしぼる。
(2) ボウルにドレッシングの材料を入れてよく混ぜる(ツナ缶は、オイルや水気をしっかりきる)。
(3)(1)を器に盛り、(2)をかけて黒コショウをふり、パセリを散らす。
(2)トマトとアスパラガスの洋風味噌汁
トマトとアスパラガスで『フラクトオリゴ糖』がとれ、発酵調味料である味噌とも相性抜群な一品です。
オリーブオイルが潤滑材としても働いてくれるので、腸内環境をトリプル効果で整えてくれるのだそう。
<材料>(2人分)
トマト(小)・・・1個
アスパラガス・・・1本
水・・・400ml
和風顆粒だし・・・小さじ1
みそ・・・大さじ1/2
オリーブオイル・・・お好み
<作り方>
(1)トマトはヘタを取り除き、8等分のくし切りにする。アスパラガスは根元の固い部分を包丁で切り落とし、皮をピーラーでむき、斜めに1cm幅に切る。
(2)鍋に水と和風顆粒だし、トマトを入れて中火で熱し、沸騰したらアスパラガスを入れて1分ほど煮る。
(3)火を止め、みそを溶き、最後にオリーブオイルをかける。
【今回レシピを監修してくれた先生】
豊田愛魅先生
管理栄養士。
TV出演や書籍・コラムの執筆、セミナー、レシピ開発など幅広く活動。
■「フラクトオリゴ糖」で健康な毎日を!
花粉症対策や体調を整えるために、“腸内環境”は大切なポイントです。すこやかな腸にするために、毎日の食事をあらためて見直したいもの。身近な食品で『フラクトオリゴ糖』を積極的にとる食生活を心がけませんか♡(文・谷尻知子)
【関連記事】材料4つ!作り置きもできる…♡ お弁当&朝ごはんの副菜3品レシピ
【画像・参考】
※盲点だらけ!?コロナ禍での花粉症対策ニュースレター
※川本徹先生
※豊田愛魅先生
※瀧野ら、健康・栄養食品研究,6(2),1-12,2003
※PIXTA(ピクスタ)/miSaPhotographer、takeuchi masato、TY、AKIRA、zon、kari、freeangle、masa
※フラクトオリゴ糖事務局
※anna
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