自分時間の確保どうしてる？ワーママ弁護士・島田さくらさんにインタビュー

まずは、趣味に費やす時間を確保しています。今の趣味は空手ですね。息子が小学4年生のときに空手道場に通い始めたんですが、その道場にレディースクラスがあることを知り、未経験だったんですけど「やってみようかな」と思って、週1回のペースで通い始めました。それでだんだんハマって、息子と試合に出場するようになり……（笑）。今は黄帯で、初級の終わりの方ですね。
楽しみがあったほうが「これがやりたいからがんばろう」って思えるので、仕事も家事もはかどるのかもしれません。

そうですね。息子が保育園の頃は、同じクラスのママ友と公園で集まって遊んでいたんですけど、子どもが大きくなると交友関係が変わって、同じような感覚で話せる人が少なくなってしまって。
道場に通うようになると、親子で空手を習っている人も多くて、同世代で、同じ年頃の子どもがいるママたちが多いし、おしゃべりが弾むんですよ。「サバってほかにどんなレシピがあるかな？」とか、「朝ごはん、どういうふうにしてる？」とか、細かな情報交換をしています。

毎年、母の日になると、夫が息子に「お母さんに手紙を書くように」と言ってくれているんです。息子が書く手紙は「いつもありがとう」とか「お仕事がんばってね」とか、毎年同じような内容ではあるんですけど、今年は手紙の最後に「いつまでも“苦々しく”いてね」って書いてあったんですよ。息子に「これ、なに！？」って聞いたら「え？　“若々しく”だけど」って。

「これはダメだ……！」って思いましたよ（笑）。
そういえば、息子が字を書けるようになった5歳くらいの頃、初めて手紙を書いてくれたことがありました。長期休みになると、息子は九州に住む私の両親のところに遊びに行くんですけど、おじいちゃんには「いつも、あそんでくれてありがとう」。おばあちゃんには「いつもおいしいごはんをつくってくれてありがとう」と書いてあったんです。当時、私は忙しくてなかなかごはんは作れないし、遊んでもあげられない状況だったので「私の手紙には、何て書いてあるんだろう……？」と思って見てみたら、「いつも、いっしょにいてくれてありがとう」って書いてありました。「なんというできた息子だ！」と感激しました（笑）。

子育てをしていると、子どもにどうしても手を取られる時期があると思うんです。でも、私は「子どものためにあれができない、これができない」って言うのはやめよう、というのは意識していました。「子どものために諦める」という考え方だと、いつか「あなたのせいで、できなかった」になりそうだな、と思っていたので、「あなたがいるから、ほかのこともがんばれたよ」って言えるのがいいんじゃないかなと思いますね。

そのためにも、あれもこれも、やりたいことは、とにかく時間を確保して「やる」！ それが、自分の精神衛生にも健康的なのかな、と感じています。
やりたいことは、やる。それでもやれないことは出てくると思うんですけど、そんなときは記憶から消す（笑）。それがコツかもしれないです。