時代はピリ甘! 食べる手が止まらない、山椒チョコ【大阪・谷町】
本日の一品 > エクチュアの「やまつ辻田の山椒クランチショコラ」(大阪・谷町)
生粋の大阪人で、大阪の旨いものに関する著書を持つライターの団田芳子さん。当連載のVol. 5で粟玄の本店に行かないと手に入らない洋風おこし「玄豆」を推してくれましたが、今回もまたまた“食べる手が止まらない系”のチョコレート菓子を教えてくれました。バレンタインシーズンとあって、海外の有名ブランド品が目白押しですが、日本の食材を活かした、日本ブランドのチョコも最高です!
【水曜15時のあまいもん】とは?
関西の食に精通するライター、エディター、フォトグラファーなど“取材のプロ”たちが、ほんとは教えたくない関西の「推しおやつ」を、和洋問わずレコメンド。確かな目利きで選んだあまいもんは、どれもわざわざ足を運んで大正解の、ハズレなしのおいしさです。
「食べる手が止まらない、山椒の余韻が素晴らしいスパイスチョコ」(団田さん)
エクチュア「やまつ辻田の山椒クランチショコラ」
「大阪・堺にある和風香辛料専門店『やまつ辻田』の山朝倉山椒と有機金ゴマを使ったサクッと軽いチョコレート菓子です。最初に香ばしい金ゴマの風味がきて、それをまろやかなミルクチョコが包み、山椒の風味が追ってくる。『辻田』の山朝倉山椒は、香りがとても鮮やかで、痺れは穏やかで上品。その魅力を余すところなくショコラで表現していて、余韻が素晴らしい。いままで食べた山椒チョコの中で、いちばん好きです」(団田さん)
「エクチュア」は“日本で、日本人の味覚に合うチョコレートを作りたい”と、独学でチョコレート作りを習得した、同店オーナーの植松秀王(よしお)さんが、1986年にオープンした専門店です。日本の食材を取り入れたミルクチョコレートなどのおいしさが評判になり、大阪屈指の人気店に。現在は、ベルギーとフランスで修業を積んだ2代目の真央(まさお)さんが、ショコラティエとして屋台骨を支えています。
「やまつ辻田の山椒クランチショコラ」は、「エクチュア」が、やまつ辻田の香辛料に惚れ込んで実現したコラボアイテムのひとつ。ベルギー・カレボー社のミルクチョコレートに、石臼で挽いた山朝倉山椒の風味を利かせ、香ばしく焙煎した有機の金ゴマ、アーモンドスライス、ワッフルクランチなどでコクと食感をプラスし、手軽なひと口サイズに仕上げています。
編集部の「これも食べたい!」
塩チョコレート ペアセット
スパイス入りのチョコがおいしいなら、これも間違いないはず!と選んだのが塩チョコレート。実は、団田さんもお気に入りで「塩の使い方が嫌味じゃないんです。特にミルクが好きで、ミルクの甘さと塩味のバランスがとてもいい。山椒クランチと同じで、これも食べる手が止まりません」と絶賛します。
お店が誕生したのは、現在の場所に移転した2003年。全国各地から30種類あまりの塩を取り寄せて選んだ、高知県室戸岬の海洋深層水から造られた「深海の華」を使用。あえてチョコレートには練り込まず、薄いプレートの表面にまぶしています。これが“すいかに塩”のようなおいしさを生んで、いまや看板商品に。当初はビターのみでしたが、常連客からの要望で、後にミルクが登場。現在は、ミルクがビターを超える人気だそうです。ぜひ、食べ比べてみてください。
教えてくれた人団田芳子/Yoshiko Danda
生まれも育ちも、そして仕事場もずっと大阪という、大阪を愛してやまないライター。食・酒・旅・大阪についての記事を数多く、取材、執筆。料理人からの信頼も厚く“姐さん”と呼ばれ、親しまれている。著書に『私がホレた旨し店 大阪』(西日本出版社)、『ポケット版大阪名物』(新潮文庫・共著)などがある。
DATA
エクチュア からほり「蔵」本店
大阪市中央区谷町6-17-43 れん−len-
TEL.06-4304-8077
営業時間:11:00~20:00
定休日:水
※大丸心斎橋店、大阪タカシマヤ、もりのみやキューズモール BASE店もあり
https://www.ek-chuah.co.jp/
\from Editor/
スパイスや塩といった素材には、ビターチョコが合うという固定観念にとらわれていましたが、違いました。ミルクもとっても合うし、大人のミルクチョコもあるんだなぁ、と。ビーン・トゥ・バーのブーム到来以降、カカオ分の高いビターに目がいきがちでしたが、ミルクのおいしさを再発見しました。
※最新の情報は各店舗・施設にお問い合わせください。
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