TOP グルメ ソースと楽しむ可憐な和菓子。京都に新星の誕生です!【京都・祇園四条】

ソースと楽しむ可憐な和菓子。京都に新星の誕生です!【京都・祇園四条】

2024.01.24

本日の一品 > 菓子屋 温(onn)の「浮雲いちご」(京都・御幸町)

老舗から新店まで、京都の和菓子店を数々撮影しているフォトグラファーの吉村規子さんが、最近もっとも印象に残ったというのが、20代の若き店主が御幸町にオープンした和菓子店(最寄り駅:祇園四条)。築100年以上の京町家をリノベーションしたというお店は、お菓子はもちろん、設えから器まで本格的で、まさにため息ものです。

【水曜15時のあまいもん】とは?
関西の食に精通するライター、エディター、フォトグラファーなど“取材のプロ”たちが、ほんとは教えたくない関西の「推しおやつ」を、和洋問わずレコメンド。確かな目利きで選んだあまいもんは、どれもわざわざ足を運んで大正解の、ハズレなしのおいしさです。

「清楚で可憐な意匠に心を掴まれます」(吉村さん)

菓子屋 温(onn)の「浮雲いちご」

「浮雲いちご」860円。イートイン限定のメニューは、季節替わりで2種

「和菓子の名店が軒を連ねる京都の真ん中に自店を構える。それだけでも十分すごいことなのに、店内に入ると、設えから器まで、すべてが本格的で驚きました。お菓子も、女性店主の雰囲気を映したように、清楚で可憐。“浮雲いちご”は、和菓子をソースとともに楽しむスタイルがとても新鮮です」(吉村さん)

京都で生まれ、和菓子を身近に育った山岡すず花さんが、海外や東京での経験を経て、2023年11月に構えた和菓子店。和菓子の新しい楽しみ方を、と考案したのが、餅菓子にソースを合わせた、浮雲いちご。雲に浮かぶ白い花をイメージしたという一皿は、柚子とシナモンで風味をつけた道明寺粉のお餅にミルク餡の花を咲かせて、白餡と豆乳で作ったソースに浮かべたもの。食べる箇所によって味わいが変化するデザートのような趣です。

編集部の「これも食べたい!」

季節のお菓子 温香、苔結び、静

左から)スパイスと柚子が香る「温香」475円、手摘みの無農薬ヨモギを使った「苔結び」616円、紫芋餡を茶巾に絞った「静」各475円

浮雲いちごのおいしさを体験してしまったら、ディスプレイされている季節のお菓子を買わないわけにはいきません。なにせ、佇まいが愛らしい。草花が好きだという山岡さんが作る大福は、苔や花などを模していて、目でも楽しませてくれるものばかり。砂糖は通常の半分程度に抑え、無農薬のヨモギなど素材を厳選して作る大福は、ときにハッとするような新鮮な組み合わせにも出合えます。

築100年を超す京町家を改装した店は、中も外も、京都ならではの熟練の職人仕事を目にすることができます。

こうした季節のお菓子は、京都の茶所、和束町の有機栽培の煎茶や抹茶などと店内で楽しむこともできます。カウンターでは、山岡さんが点てた抹茶を、好きな抹茶茶碗で嗜むことも。店名の「温」には、お菓子やお茶で温かい気持ちになってほしいとの思いが込められているそうです。

教えてくれた人吉村規子/Noriko Yoshimura

大阪生まれ、大阪育ちのフォトグラファー。主に女性誌やライフスタイルマガジンなどの撮影を手がけている。甘いもんはもちろん、おいしいものは分け隔てなくウェルカムな体質なので、フード関連の撮影の時はテンションが上がります。

DATA

菓子屋 温(onn)
京都府京都市中京区伊勢屋町341-1
TEL.075-708-6446
営業時間:12:00(土日11:00)~18:00
定休日:火水
https://www.instagram.com/onn_kyoto/

\from Editor/
江戸時代から続く老舗が珍しくない京都ですが、こんな新星も誕生しているんですね。つくづく京都の和菓子は、懐が深い! 季節のお菓子は、甘さは控えめながら、食べ応えがあって、男性への手土産にも喜ばれそうです。

※最新の情報は各店舗・施設にお問い合わせください。


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