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レトロさにきゅん! 神戸っ子が愛してやまない、老舗のケーキ

2023.11.01

本日の一品 > 元町ケーキ「ざくろ」(神戸・元町)

神戸のパンやあまいもんを知り尽くすライターのいなだみほさん。新店も隈なくチェックしている中で、推してくれたのは、あえての老舗の逸品。神戸っ子の多くは、その名を聞くと、フルーツのそれではなく、このケーキを思い浮かべるという名物の「ざくろ」でした。

【水曜15時のあまいもん】とは?
関西の食に精通するライター、エディター、フォトグラファーなど“取材のプロ”たちが、ほんとは教えたくない関西の「推しおやつ」を、和洋問わずレコメンド。確かな目利きで選んだあまいもんは、どれもわざわざ足を運んで大正解のハズレなしのおいしさです。

「神戸っ子が愛してやまない老舗のロングセラーです」(いなださん)

元町ケーキ「ざくろ」

1ピース500円超えのケーキが当たり前の時代に、「ざくろ」はなんと330円。皆が手に取りやすい価格にすることも大切にしているのだそう。

「親子3代にわたって利用している人も多い、神戸を代表するケーキ屋さんが作り続けているショートケーキ。3代目の大西達也シェフは、昔ながらの味のイメージを壊さないようにしつつ、いまの時代に合わせて、食感や甘さをアップデートしているそう。近年は、芋、イチジクなど季節のフルーツを使ったバージョンも出ていて、そちらも楽しいです」(いなだみほさん)

“母親が安心して子供に食べさせられるケーキを届けたい”と、1946年に創業。和菓子作りも経験していた初代の発想から誕生したのが、「ざくろ」です。

卵黄を多めに使ったふわふわのスポンジ生地の真ん中に、数種の生クリームをブレンドして口あたりをよくしたシャンティクリームを絞り、イチゴをちょこんとひとつ。その形が、熟れてはじけたざくろを思わせることから、その名がついたそうです。

編集部の「これも食べたい!」

ラムケーキ

「ラムケーキ」350円。銀色の紙に包まれているのもレトロな感じでステキです。

子供が楽しめるケーキが並ぶ中、“ラム酒がた~っぷり”と書かれた大人仕様のケーキを発見。これも定番商品の一つで、ラム酒がしみ込みやすいよう、配合を工夫したスポンジ生地にバタークリームをサンド。それをラム酒のシロップに漬け込んで仕上げたものです。

教えてくれた人いなだみほ/Miho Inada

兵庫県赤穂市生まれ、神戸在住のライター。主に関西のお菓子やパンに関する記事を雑誌、ウェブなどで取材・執筆。特に、地元神戸のあまいもんやパンに精通し、「神戸のパン屋さん、やっぱりすごい」(グラフィス社)など著書も多数。パンのイベントなども手がけています。

DATA

元町ケーキ
兵庫県神戸市中央区元町通5-5-1
TEL. 078-341-6983
営業時間:10:00~18:00
定休日:水・木 ※変更の場合あり。公式サイトを確認
https://motomachicake.com/

\from Editor/
1924年から続く横浜・元町の洋菓子店「喜久家」には、ラムボールという名物があります。横浜出身のライターさんは、ざくろを食べながら、ふと、そのケーキを思い出したそう。地元民の心のおやつ。素朴だから、一見「どこがそんなに人気なんだろう」と不思議に思うけれど、「食べてみると本当、ほんとうによくできていて、しみじみおいしい!」と感激。レトロなお菓子の人気が再燃しているのも納得です。
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