
関西の廃校がパビリオンに変身!? 河瀨直美のシグネチャーパビリオンを公開【大阪・関西万博】
2025年4月13日(日)、いよいよ開幕した「大阪・関西万博」。会場中央には、各界で活躍する8名のプロデューサーたちが手掛けたユニークな「シグネチャーパビリオン」が並んでいます。その中でも注目なのが、映画作家・河瀨直美プロデュースによる「Dialogue Theater -いのちのあかし-」。
廃校となった校舎を再利用したパビリオンで行われるのは、「いのちを守る」をテーマにした対話体験。今回はその魅力をレポートします!
古いものと新しいものが融合する場所

「Dialogue Theater -いのちのあかし-」は、奈良県十津川村、京都府福知山市で廃校となった2つの校舎を再利用して作られたパビリオンです。その外観からは、どことなく懐かしさを感じられます。

敷地内には、イチョウの木がシンボルツリーとして植えられており、この木も校舎と同様に移設されてきたものです。これから芽が吹き、美しい姿を見せてくれるはず。
時間の流れを感じさせてくれる空間

エントランスとなっているのは十津川村から移設された校舎。2階に上がると、広々としたスペースにたどり着きます。そこには黒板や床が、元々校舎であったことを感じさせるアイテムとして残されています。

黒板に書かれている文字は、実際に校舎として使われていたときに生徒が書き残したものだそう。歴史を感じさせる床や窓など、懐かしく感じる人、新鮮に感じる人、それぞれの受け止め方ができるはずです。

さらに、3階には樹齢400年を超える杉の木を使った8枚のスピーカーが設置されています。スピーカーからは、奈良県内で録音された自然の音や音楽が別々に流れ、それがひとつに溶け合います。スピーカーの前に座り、眼の前に並んだ杉の木を見上げると、流れた時間の長さや重さが感じられます。
オープンな心から対話が生まれる

続いて「Dialogue Theater(対話シアター)」棟へ移動。ここでは、訪れた来場者がその日提供されるテーマに沿って「対話」を体験することができます。
「対話」の時間がスタートすると、対話者は、階段状に席が並んだシアターの中央の階段をゆっくりと降りて会場前方へ。

目の前の大きなスクリーンに映し出される、会場ではない場所にいるもう一人の対話者と10分ほどの対話を行います。もちろん、台本などはありません。
ほかの来場者は、その場でそのときだけの対話が生まれる様子を見守ります。この対話が1日9回、開催期間中におよそ1,600回の対話が生まれるというわけです。

対話を終えると、世界6ヵ国の監督が撮影したエンディングムービーが1本、ランダムに流されます。それぞれの監督の想いが込められたムービーは、シアターのもうひとつのハイライトと言えそうです。
最後に訪れたのは、「森の集会所」。この建物も廃校を利用したもので、モニターには移築に関わった人たちの映像が流されています。ここでできるのは、今体験したばかりの「対話」を振り返ること。さらに自分に問いかけるなど、自由な時間を持つことができます。
オフィシャルブック内で「わたしのなかのあなた、あなたのなかのわたしに出会う場所」というコンセプトがあることも語ってくれている河瀨プロデューサー。内覧会では「いのち」をおびやかしているのは戦争や貧困、自然災害などであるものの、本当に一番怖いのは人間、自分自身では、と考えたとき、このシアターの構想が生まれたとのコメントも。
お互いを理解しようとする「対話」から、新しい何かが生まれるかもしれないパビリオン「Dialogue Theater -いのちのあかし-」、ぜひ体験してみてください!
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EXPO 2025 大阪・関西万博
開催期間:2025年4月13日(日)〜10月13日(月)184日間
開場時間:9:00〜22:00
開催場所:大阪・夢洲(ゆめしま)
交通:Osaka Metro中央線「夢洲駅」すぐ
公式サイト:https://www.expo2025.or.jp/
Dialogue Theater -いのちのあかし-
https://expo2025-inochinoakashi.com/
※最新の情報は各店舗・施設にお問い合わせください。
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