
更地状態から2年半以上!万博を見守ってきた記者が語る「大阪・関西万博」で訪れるべきパビリオンは!?
もうすぐ開幕する「大阪・関西万博」。ネットやテレビなどで、いろんな情報が流れていますが、結局どこに行って、何を見ればいいの? とお悩みのアナタへ。この連載では万博に詳しいエキスパートの方々に聞いた、本当に見るべきパビリオン、イベントをご紹介します。これさえチェックすれば、アナタも明日から万博マニア。
第一回は万博を取材すること2年半以上、さまざまなパビリオンや開催イベントに精通している、読売テレビ 報道局行政担当キャップ 平田博一さんの登場です!

\教えてくれた人/
平田博一さん(読売テレビ 報道局行政担当キャップ)
2016年入社。普段は主に大阪府政の取材などを担当。万博取材は2年半ほど前からスタート。万博の起工式の取材にも行っていたことから、万博のことを我が子(?)のような思いで見守っている。
駅に着いた瞬間から万博を楽しめる!
いよいよ万博が始まります。会場は、日々完成に近づいている感じですか?
去年末くらいからガッと進んできた感じがありますね。開幕2年前のタイミングだと、ほぼほぼ更地みたいな感じで、実は少し「大丈夫かな?」と思っていました。でも去年1年、特に秋くらいから一気に進んできて、最近では、毎週のように変わっています。
先日、「夢洲駅」が開業しましたが、改札にすごく大きなスクリーンがあって、天井は折り紙をイメージしたデザインになっているんです。来場者の6割は夢洲駅を使う想定だそうですが、駅に到着した瞬間から万博の近未来感を楽しむことができますよ。


万博担当記者として、日々「大阪・関西万博」を取材している平田さん。ずばり、オススメのパピリオンを教えてください。
地元である大阪府・大阪市が大学や企業などと連携して出展する「大阪ヘルスケアパビリオン」というものがあります。大阪の企業を中心に、大企業・中小企業などさまざまな内容で出展しますので、これは大きな注目を浴びると思っています。なかでも25年後の姿が自分の分身の「アバター」として映し出される展示は目玉のひとつ。さらに1970年開催の大阪万博でも注目を集めた「人間洗濯機」の進化版も展示される予定です。ほかには大阪の食も楽しめるようなので、そちらの意味でも注目のパビリオンだと思いますね。
25年後の自分に会えるんですか!?
肌の状態、髪の状態、目の状態、筋骨格などの7項目のデータを取って、そこから25年後の姿はこうなるんじゃないか、というものが出てくるという展示です。最初はカメラで撮影して健康データなども集めて、アバターのような感じで出てくるようです。
ほかにも気になるところはありますか?
もうひとつ、「大阪ヘルスケアパビリオン」のなかに、カプコンの人気ゲーム「モンスターハンター」の世界観を体験できるものがあります。専用のARデバイスをつけ、ゲームの世界を見るだけじゃなく、映像や音に合わせて振動などが伝わってくる体感型のものになっているので、これも注目されると思います。モンスターハンターが好きな世代はもちろん、知らない世代でもその没入感が話題になるかな、と。ほかにも大阪の中小企業・スタートアップが毎週異なるテーマで展示する場にもなっていて、ひとつ挙げるなら「宙に浮く靴」が気になっていますね。


なんですか、それは!?
まだ試作段階のものらしいんですが、磁石の力で浮かせているんです。将来的に介護の現場などで体の不自由な方の介護も楽にできるように、と考えられているようです。今回の万博のコンセプトのひとつに「未来社会の実験場」というものがありますので、未来の社会で実現するかもしれない、というものをさまざまに展示するというパビリオンになっています。

画像:株式会社リゲッタ、山本化学工業株式会社が共創した「宙に浮く靴」の試作品
提供:大阪商工会議所
廃校を活用したシグネチャーパビリオン
平田さんが注目して、継続的に取材しているパビリオンはありますか?
万博会場の真ん中に、8名のプロデューサーが手掛けるシグネチャーパビリオンというものがあるんです。その中のひとつ、映像作家の河瀨直美さんのパビリオンですね。奈良県十津川村と京都府福知山市、それぞれの廃校を利用したものですが、一度解体したものを会場に運びこんで、パビリオンを作り上げるんです。近未来的なパビリオンが多い会場の中で、そこだけ異質な感じで、タイムスリップしたような雰囲気もあり、かなり注目されるんじゃないか、と思っています。
-
-
(C) Naomi Kawase / SUO, All Rights Reserved. -
(C) Naomi Kawase, All Rights Reserved.
廃校を使って建設しているんですね?
両方とも取り壊すしかないといった状態だったものなんです。なのでSDGsの観点からも注目できますね。廃校の良さをできるだけ残して、新しいものとして作り上げているんですが、やはり上の世代の方ほど懐かしいと感じて、楽しめるんじゃないかなと思いますね。
ほかに見どころは?
福知山からは校庭にあったイチョウの木も運んできました。なので、会場ではそのイチョウが迎えてくれることになります。河瀨さんは地元の方と座談会を開いて、学校の歴史や思い出話を聞き、パビリオンの参考にしていました。
具体的にはどのように参考にされたのでしょう?
階段の手すりを滑り下りて遊んだ、みたいな話を聞いて、それなら手すりを残そうとか、校舎にあった落書きも当時から残っているものはできるだけ使おうと会場に運んだそうです。解体されるしかなかったものがそうやって再び利用されることは、地元の方にとっても喜ばしいことで、楽しみにされている方も多いんじゃないかと。あとは民間企業のパビリオンもおもしろいのが多いと思いますね。
子どもが楽しめるパビリオンもいっぱい!
民間企業のパビリオンでは、どのあたりがオススメですか?
例えば、日本ガス協会が出展する「ガスパビリオン おばけワンダーランド」は、「ミッチー(おばけ)」がご案内します。「ミッチー(おばけ)」と一緒に未来エネルギーのテーマについて学ぶ、子どもたちが楽しめそうなものになっています。パナソニックグループの「ノモの国」は、子どもたちが探検を通して、自分の可能性に気づけるパビリオン。自社の技術を使って、プロジェクターでミストに映像を投影して、その中に子どもたちが入っていくなど、子どもの視点で楽しめるパビリオンです。
-
提供:一般社団法人 日本ガス協会 -
提供:一般社団法人 日本ガス協会 -
提供:Panasonic Holdings Corporation -
提供:Panasonic Holdings Corporation
どれもとても楽しそうですね!
他にも『鉄腕アトム』、『ブラックジャック』が登場するパソナグループの「PASONA NATUREVERSE」。ここではiPS細胞を活用した心臓が展示されます。また、バンダイナムコは実物大のガンダム像を見られる「GUNDAM NEXT FUTURE PAVILION」を出展しますし、本当に大人から子どもまで、幅広い年齢層が楽しめるようになっていると思いますよ。

では、パビリオン以外にこれは楽しそうだ、というものはありますか?
「ダイキン」、「サントリー」の2社が手掛けている、水と空気をテーマにした水上ショーが楽しみなんです。毎晩行われるそうなんですが、約300基の噴水の中央に巨大なオブジェがあって、後ろには大屋根リングと、すばらしいロケーション。ビュースポットとしてもとてもいいところなので、記憶に残るショーになるんじゃないかと期待しています。担当の方々もどうすればより楽しんでもらえるかと意見を出しあって、いろいろ議論を重ねているので、とても楽しみです。


会場建設当初から取材を重ねてきた平田さん。それだけに万博に対する思いは並々ならぬものがあるとのことで、注目のポイントを熱く語ってくれました。オススメしてくれた「大阪ヘルスケアパビリオン」の25年後の自分には会いたいようなちょっと怖いような……。
次回、第二回では海外パビリオンの注目ポイントをご紹介。オススメのパビリオンはもちろん、さまざまな注目情報をお届けします!
必見!annaとっておき情報をご紹介♡【AD】
■家飲みにもお花見にもええやん! 果実スパークリング「キリン 華よい」でちょっといい気分♪
■イチゴを中心としたスイーツとリッチな味わいの料理にときめく♡ホテル阪急インターナショナルの春ビュッフェ
■【グランフロント大阪】春は梅田で手ぶらでピクニック!春を楽しむ25店のグルメをお目当てに♡