TOP ビューティ “芯”を見つけてより自由な器を生み出す京都在住の陶芸家、前田麻美さん

“芯”を見つけてより自由な器を生み出す京都在住の陶芸家、前田麻美さん

「あんなぁ」と、明日誰かに伝えたくなる人を紹介する、annaの人気企画「あんな、ひと」。今回は人気スキンケアアイテム「肌ラボ® 極潤®」とのコラボレーション企画として、「素敵な彼女と、パーフェクトシンプル」をテーマに、3人のインタビューを3回にわけてお届けします。

第1回を飾るのは、建築や美術、哲学を学んだのちに陶芸の道を志した、京都在住の陶芸家、前田麻美さんです。彼女がつくる作品のキーワードは“双方向性”。一方通行な想いではなく、誰かのためを想ってつくる器は、繊細な模様の中に、遊び心が見え隠れする表情豊かなものばかりです。

普段は無邪気に大笑いする豪快さもありながら、いざ土と向かい合うと、とてもストイック。そんな彼女の陶芸作品や創作への想い、自然あふれる京都での暮らしで見つけた彼女なりの究極のシンプルについて、お話を伺いました。

◆ 躍動的に、繊細に、素敵な器が生まれる創作現場

以前は京都の街なかで暮らしていたそうですが、3年前に自然の多い北区の市街地に引っ越し、現在は自宅の一室が麻美さんの作業場。娘さんを保育園に送ったあとは、ずっとこのアトリエで器づくりに励んでいます。

大学時代に何気なく訪れた陶芸体験が彼女の転機。ひんやりとした土の温度、触れたときの滑らかな感触などすべてが心地よく、ほんの少しの力加減で自在に形を変化させられる面白さにものづくりの醍醐味を感じた結果、陶芸家としての一歩を踏み出したそう。

麻美さんの器に多く取り入れられる技法のひとつ“打ち込み”は、さまざまな模様をつけた素焼きの型をつくり、ろくろで成形した器を重ねて型の模様を写すもの。アトリエには、形、大きさ、模様の異なる数十種類の型があちこちに積まれています。

次に見せてくれたのは、“イッチン”という技法です。土を水に溶かして泥をつくり、その泥で模様を描く様は、まるでパティシエがケーキにデコレーションをするかのよう。繊細な作業ですが、泥が乾く前に仕上げなければならないため素早く、迷いなく筆を進めていました。

“イッチン”で描く泥の線は均一にならず、泥だまりができてしまう部分もあります。しかし、実際に器が焼きあがると、泥だまりはかわいい膨らみになり、手にしっとりとなじむポイントに。手仕事だからこそ生まれる、器の愛嬌に変わっていました。

◆ 使いたくなる器を目指す、麻美さんの“双方向性”

つくる人から使う人へ、想いを込めて器を届ける“双方向性”を大事にする麻美さん。だからこそ、新しい器をつくるとき、第一に考えるのは「どんな器なら喜んで使ってもらえるか」ということだそう。デザインや使用する技法はそのあと。まずは使う人がうれしいか、食卓を華やかに彩るかどうかが、彼女の器が目指すゴールです。

「自分の感性で制作するアートじゃなくて、日常で役立つクラフトがしたいんですよ」

と、笑顔で教えてくれました。

麻美さんに、インスピレーションの源を尋ねたところ、“使う人”と“植物”というお返事。自身の器が飲食店や個人宅で実際に使用されている様子をSNSで見たり、個展を訪れた人や料理人さんとの対話から、麻美さんが想像していなかった盛り付け方や使い方など知ることができて、新しい発見がたくさんあるそうです。

もうひとつ、新しい発想を与えてくれるのが植物。もともと自然や草花を器の絵柄に取り入れることも多かったそうですが、現在のアトリエがあるのは、比叡山を望むことができる山の麓。ここに移り住んだことで植物がより身近な存在に。植物の葉脈を“打ち込み”で表現したり、散歩中に見つけた葉っぱをトレースしたり、今では麻美さんの代名詞ともいえるボタニカルな器のアイデアは、実際に見たり触れたりした植物たちから生まれました。

◆ ずっと変わらないことが、心惹かれる“究極のシンプル”

朝起きたら、まずリビングから比叡山を眺める。そんな生活は、麻美さん自身にも大きな変化を与えてくれました。

麻美さんは、以前の自分について「シンプルではいられなかった」といいます。窯元で働く職人、母、妻として異なる役割を求められ、その複雑さに無理をしていたことも多かったとか。「今思うと、ええかっこしいだったんでしょうね」と振り返ってくれました。

自宅近くにて

その後、独立や離婚、引っ越しを経て“無理”がそぎ落とされ、残ったのは「自分にはものづくりしかできない」という確信。現在の麻美さんの“芯”とも言える、とてつもなく強固でシンプルな想いでした。

陶芸の魅力を「縄文時代からずっと日常にあるものだから」、哲学を学んだ理由を「すべての学問の起源だから」と教えてくれた麻美さんにとって、心惹かれる“究極のシンプル”は、ずっと変わらない、不変的なもの。だからこそ、自身ならではの“シンプルの法則”を見つけた今、毎日を楽しく、全力で過ごせています。

もうひとつ、充実した暮らしの理由として、こどもたちとの時間が増えたことにもあります。一緒に散歩に行く、一緒におやつを食べる、そういった日常がとてもうれしいそう。「器もそうですが、いつも一緒にいる人と同じもの、同じことを共有できるのって、本当に素敵なことですよね」

「肌ラボ® 極潤®ヒアルロン液(販売名:ハダラボモイスト化粧水d)」

こどもも大人も、性別も関係なく使えることは、彼女が「肌ラボ® 極潤®ヒアルロン液」を愛用する理由のひとつ。そもそも手にとったきっかけを聞いたところ、

「“うるおいを極める”っていうストレートな名前に惹かれました(笑)。目的が明確で、潔いじゃないですか」

と、まっすぐで快活とした麻美さんらしい答えが返ってきました。

◆ 麻美さんに、聞きたい!

もっと麻美さんの素顔に迫るべく、一問一答!

Q

“シンプル”を色に例えると?

A

白です。何も描かれていないキャンバスが思い浮かびました。

Q

京都の魅力はどこにありますか?

A

伝統や歴史、文化、センス、人……いろいろあります!

Q

一番好きな花と、その理由は?

A

うーん、難しいですが、ハコベなどの雑草、野の花が好きです。人が手をかけなくても美しい花を咲かせる強さが魅力。普段使いの器を“雑器”といいますが、“雑の美学”を感じるんです。

Q

至福の時間は?

A

自分でおつまみをつくって、ウイスキーをロックで。ひとりの晩酌タイムが最高です。

◆ 肌が求めるうるおいを届ける「肌ラボ® 極潤®」

肌が本当に求めるうるおいを追求した、「肌ラボ® 極潤®」。うるおい成分であるヒアルロン酸にこだわり抜き、本当に必要なものだけを厳選した「 肌ラボ® 極潤®ヒアルロン液」は、使うたびに健やかな素肌へ導くパーフェクトシンプルなアイテムです。

「肌ラボ® 極潤®ヒアルロン液(販売名:ハダラボモイスト化粧水d)」(左)ボトル 170mL (右)つめかえ用 170mL/ともにオープン価格

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前田麻美まえだ・あさみ

1988年東京生まれ。2006年、武蔵野美術学園造形芸術科絵画コースを卒業後、国學院大學・京都大学大学院にて哲学を学ぶ。2013年、京都にて陶芸を学び、2017年に独立。2020年に京都市街地に自宅兼アトリエを構え、精力的に作品を発表している。https://www.instagram.com/maedasami

次回の「あんな、ひと〜素敵な彼女と、パーフェクトシンプル〜」Vol.2は、2023年7月12日(水) に公開予定! “お気に入りだけに囲まれた暮らし”を提唱する、シンプルライフ研究家のマキさんに迫ります。

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