「子どもと一緒に大人も本気で遊ぶことが大事」脳科学からアプローチする納得の子育て術
子どもの発言や行動に戸惑ったり、育児書とにらめっこしたり……子育ての悩みって尽きませんよね。そこで今回は、読売テレビの子ども向け番組『こどもちょうせんバラエティ いろりろ』の監修を行う京都大学大学院教育学研究科の明和政子教授に、脳科学からアプローチする子育て術をお聞きしました。
『こどもちょうせんバラエティ いろりろ』ってこんな番組!
『こどもちょうせんバラエティ いろりろ(以下、いろりろ)』は、「子どもたちに自発的に動くことや、試行錯誤することの楽しさを知って欲しい」「見終わったあともたっぷり遊べるコンテンツを届けたい」。『いろりろ』は、そんな思いから2022年にスタートしました。
“頭と身体を動かす”ダンスや工作、料理のコーナーから、関西ならではの“心を動かす”お笑いやアニメコーナーまで、楽しいコンテンツが盛りだくさん! 宇宙からやってきた「りろりろ」と、地球のおもしろいこと探検家「たいいくにいちゃん(岡崎体育)」が、画面の向こうから子どもたちに寄り添います。また、すべてのコーナーの監修に、京都大学大学院教育学研究科・明和政子教授を迎えて、科学的見地にも裏付けされた内容で、子どもたちの主体性を育むことを目的としています。
コロナ禍でも子どもたちの健やかな心と体の成長を支えるために
『いろりろ』を監修される上で、重視されているポイントを教えてください。
『いろりろ』が誕生した時期はコロナ禍でした。番組を企画したメンバーも実際に“親”という立場の方々で、どうすればコロナ禍の子どもたちの心や身体を健康的に支えていくことができるのかな、という不安がきっかけとなり、私にお声掛けいただきました。
当時、保育園や学校が閉鎖になり、友だちの誰ともお話できないし、体をくっつけることもできない状況がありましたね。それならせめて、家庭の中ではマスクを外して体を動かし、子どもが子どもらしく過ごせるようにしたい。番組の根幹にあるのは、子どもたちが「楽しい」と感じながら、自由に振る舞えること。体を動かして活動できること。そんな番組づくりを意識しました。
脳科学者である明和先生が監修を行っておられることで、これまでにない子ども向け番組になってると感じます。
大人だけではなく、子どもたちの脳と心も支えよう、と考えました。脳科学者の監修で、脳の仕組みに基づいて番組コンテンツを作っていただいているので“サイエンス番組”と言ってもいいくらいだと思っています。コロナ禍が明けて5類になり、日常が戻ってきたとはいえ、コロナ前と比べると、体を動かしたりくっつけて遊んだりという子どもたちの日常が戻らないのが現状です。そこは『いろりろ』を通じてこれからもしっかり提供していきたいですね。
親子で一緒に体を動かしリズムに乗って、脳を活性化させよう
『いろりろ』で紹介しているゲームは親御さんも一緒になって遊べますね。
重要なのはコミュニケーションなんです。今ではお子さんと一緒にスマホを見たり動画サイトを見たりすることが増えていますよね。でも、家庭のなかで親子そろって一緒に体を使ったり動かしたりすることで、お互いに喜び合い、共感し合えるんです、そういう活動を提供できるのではないかなと思っています。
明和先生が、ぜひ親子で楽しんでもらいたいと思うコンテンツはなんですか?
番組の最後にやる「OCTPATHとダンス」ですね。番組が始まった当初、脳のどの場所がどう活動するかということを丁寧に議論して企画し、今ではシリーズ化していただいています。例えば最初はゆっくりのテンポで、次はナチュラルなテンポ。その次は加速したテンポで……というふうに設定していて、その設定も脳科学的に狙いを定めています。そうした仕掛けを組み込んでいくことで、子どもはもちろん、大人にとっても驚いたり感動したりできる仕掛けになっています。
大人も一緒にやることで、活性化していくんですね。
親が一緒に本気で遊んでくれるっていうのが、子どもにとっては何より大事なことですし、すごくいいことだと思いますね。
パパ・ママたちの子育てのお悩みを脳科学ですっきり解決!
子育て世代の方の中には、子どもがスマホに夢中になってしまって、何かを一緒にやろうとしても、やる気を引き出すのが難しいと悩む声があるんですが「やる気を高める声掛けの秘訣」を教えていただけますか?
お子さんと何か一緒にする時に「こんなことができたよ」と言われたら、「できるんや、すごいね!」と褒めてあげること。スマホや動画サイトは一方通行の情報提供にしか過ぎませんが、親子で活動するということは、相互作用なんです。大人が褒めてあげることで、子どもも「見といてな!」ってもっとドーパミンが高まってうれしくなって、親にも教えてくれようとする。そんな子どもたちに、大人も本気で向き合う。そうした相互作用によるポジティブなループができていきます。「スマホを見るのをやめなさい」とただ注意するのではなくて、一緒に活動して、本気で向き合う。そうした時間を日常に少しでも多く持てるといいと思いますよ。
ありがとうございます。反対に、子どもの興味や関心が強すぎて「なんで?」とたくさん質問を投げかけられたとき、大人でも答えられない質問があったりして、「どう答えれば……?」とお悩みの方もいました。
悩む必要はありません。大人が子どもからのすべての質問に答えられる“先生”である必要はないと思うんですよ。親御さんもあまり構えず、素直に子どもとのコミュニケーションを楽しむ、というところから始めてみてはいかがでしょう? 「お母さんもわからへんわ。一緒に調べてみる?」と一緒に調べて、子どもが自力で知ったときに、脳のドーパミンが高まります。「お母さん、ここにこんなふうに書いてあるわ!」と言われたときに「すごいね!」って褒めることが大事だと思いますね。
明和先生のお話を聞き、『いろりろ』への熱い思いと、そして子どもの健やかな成長には、脳からドーパミンがたくさん出るような習慣が大切なんだなと改めて感じました。たしかに、子どもと一緒に思い切り体を動かして遊ぶと、頭も体もスッキリしますもんね!
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明和政子教授が監修を行う『こどもちょうせんバラエティ いろりろ』は、毎週日曜 あさ6:30から読売テレビで放送中です。『いろりろ公式YouTube』もぜひチェックしてくださいね!
<番組情報>
こどもちょうせんバラエティ いろりろ
放送日:毎週日曜 あさ6:30~
https://www.ytv.co.jp/iroriro/
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