〈文の里商店街〉に咲く、世にも美しいパフェ【大阪・昭和町】
本日の一品 > ℃ sesshi(セッシ) 「perfume」(大阪・昭和町)
関西のスイーツショップやベーカリーへの取材経験が豊富なライター・いなだみほさんが教えてくれたのは、昔ながらの商店街〈文の里商店街〉にある、母娘で営むギャラリーカフェ。扉を開けると、そこには、白を基調にした空間に映える、とびきり美しいパフェが待っていました。
【水曜15時のあまいもん】とは?
関西の食に精通するライター、エディター、フォトグラファーなど“取材のプロ”たちが、ほんとは教えたくない関西の「推しおやつ」を、和洋問わずレコメンド。確かな目利きで選んだあまいもんは、どれもわざわざ足を運んで大正解の、ハズレなしのおいしさです。
「母娘が二人三脚で作り上げるパフェは、味もデザインもとびきり素敵です」(いなだみほ さん)
℃ sesshi の「perfume」
「お母様がアートを、娘さんがスイーツを担当しているギャラリーカフェ。お母様がコンセプトやネーミングを考え、娘さんが形にした、二人三脚で作り上げる季節のパフェは、おいしさはもちろん、デザインもとびきり素敵です」(いなだ みほさん)
甘い香りに誘われるかのように、パンプキンの蝶が止まっているのは、メロンを主役にしたパフェ。お酒にも合う大人仕様のこの一杯を考案したのは、パティシエの金子由貴さん。主役の香りが強いだけに、多彩な脇役とマリアージュさせるのが難しく、試行錯誤を重ねたといいます。
アートを担当する母、坂本晴美さんは、それに〈perfume〉=香りと名付けました。果肉とジュレから香るメロンに、ソルベやジュレ、ムースに施したディルやミント、アマレットの香りが重なり、別添えのベルガモットオイルがさらに変化をつけてくれます。
2人が店を構えたのは、2018年。ホテルなどでデザートやケーキを手がけてきた金子さんは「せっかく客席を作るのなら、持ち帰りできない、できたてのおいしさを提供したい」と、パフェやアシェットデセールが楽しめるカフェにしました。
旬のフルーツを主役にした季節のパフェは「主役で〆てほしい」と、ジュレやマリネに頼りがちなボトムに、大きめにカットしたフレッシュな果肉を詰めているのが特徴的。ハーブなど香りのある素材をソルベやジュレにして温度や香りの層を作り、クッキーなどにスパイスを使ってアクセントにしています。
編集部の「これも食べたい!」
ねむれないわたし
「焼いたメレンゲが大好きなので、もっとそのおいしさを知ってほしくて」と、〈わたし〉という名で数種メニューにのるスペシャリテが、パブロバ。ニュージーランド、もしくはオーストラリアで誕生したとされる、焼いたメレンゲを生クリームやフルーツで飾ったお菓子です。
金子さんは、そこにアイスクリームやスポンジ生地、デコレーションの飴などを施して、アシェットデセールに仕立てています。低温で3時間、じっくり焼かれたメレンゲは、サクッと歯切れが良く、無糖の生クリームやアイスクリームと重なり、とても軽やかです。
パーツの仕込みから組み立てまで、パフェもアシェットもすべて金子さんがひとりで手がけています。店頭にはテイクアウト用の焼き菓子も並びます。研究熱心でリサーチにも余念がない2人。間もなく6周年を迎えて、これからもますます進化していきそうです。
教えてくれた人いなだみほ/Miho Inada
兵庫県赤穂市生まれ、神戸在住のライター。主に関西のお菓子やパンに関する記事を雑誌、ウェブなどで取材・執筆。特に、地元神戸のあまいもんやパンに精通し、「神戸のパン屋さん、やっぱりすごい」(グラフィス社)など著書も多数。パンのイベントなども手がけています。
DATA
℃ sesshi(セッシ)
大阪府大阪市阿倍野区昭和町1-17-27 文の里商店街
営業時間:13:00~19:00(18:00LO)
定休日:木、不定休
https://sesshi.jimdosite.com/
\from Editor/
いくら見た目が美しくても、食べてみると、重くて持て余したり、途中で飽きてしまったり……。ブームとあって、あちらこちらで見かけるようになったけれど、語源となったパルフェ=完全な1杯には、なかなか出合えないもの。でも、こちらのパフェは最後までおいしく、食後感が良くて、もう1杯、食べたくなりました。
※最新の情報は各店舗・施設にお問い合わせください。
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