殿堂入りの美味しさ! 北摂で見つけた、円形のふんわりミルフィーユ【大阪・池田】
本日の一品 > ブーケ コンフィズリー エ グラスの「ミルフィーユ」(大阪・池田)
「大阪=スイーツのイメージは薄かったけれど、掘れば掘るほどお宝のような店やお菓子があって、大阪のあまいもんの底力を感じています」。そう話すのは、関西に拠点を設けて早6年、全国のスイーツ事情にも詳しい齋藤優子さん。最近、その思いをひと際強くしたのが、池田市で出合った小さなフランス菓子店だといいます。クラシックなフランス菓子を求めて、いざ北摂へ。
【水曜15時のあまいもん】とは?
関西の食に精通するライター、エディター、フォトグラファーなど“取材のプロ”たちが、ほんとは教えたくない関西の「推しおやつ」を、和洋問わずレコメンド。確かな目利きで選んだあまいもんは、どれもわざわざ足を運んで大正解の、ハズレなしのおいしさです。
「目の前に並ぶクラシックなフランス菓子にひと目惚れ」(齋藤さん)
ブーケ コンフィズリー エ グラスの「ミルフィーユ」
「冷蔵ケースには、ミルフィーユ、サントノーレ、フラン、ガトー・マルジョレーヌ、隣の棚にはシューケット。ここはフランスか、というクラシックなフランス菓子のオンパレードで、一瞬で心を鷲掴みにされました。しかもデコレーションや構成などが独自にアレンジされていて、そのセンスがまた、いいんです。フランス菓子好きにはぜひ、足を運んでほしい店です」(齋藤優子さん)
ミルフィーユは、3層のパイ生地の間にカスタードクリームを挟んだ長方形が一般的。でも、こちらのパイ生地は円形で2層。しかも、パイ生地をあまり潰さず、少し浮かせてあります。その間にふんわりと絞ってあるのは、カスタードクリーム、生クリーム、バタークリームを合わせて作ったクリーム。サクサク感が際立つパイ生地とこのクリームの相性が抜群によく、一般的なミルフィーユよりも軽やかな味わいです。
10種ほど並ぶ生ケーキや、焼き菓子類はすべて店主の高橋美絵子さんがひとりで作っています。フランス菓子が好きで、一度は別の職につくも、その思いは断ち難く、7年前に堀江で開業。焼き菓子を中心に作っていましたが、五月山に近い緑豊かな環境が気に入って、現在の地へ2022年8月に移転しました。
フランスとアンティークが大好きという高橋さんは、毎年フランスを訪れては、そこで出合ったクラシックなフランス菓子を、地元の人々にも食べやすいよう独自にアレンジして、店頭に並べています。
編集部の「これも食べたい!」
レモンのタルト
レモンのタルトも、フランスでは、タルト・オ・シトロンと呼ばれるポピュラーなケーキのひとつ。レモンクリームとメレンゲという構成はオーソドックスながら、メレンゲを山型に絞り出した姿は、思わず手にとりたくなるかわいさです。味わいも、甘さを抑えた、レモンの酸味が活きた仕上がりです。
店内を見渡せば、アンティークの棚や照明、食器などが目に入ります。どれも、高橋さんがアンティークショップなどを巡って集めたもの。ショーケースの一部と床に同じ木材を使っていて、自ら塗ったそうです。包むのを待っている、そんな時間も楽しいフランス菓子店です。
教えてくれた人齋藤優子/Yuko Saito
『BRUTUS』『&Premium』など、雑誌を中心に執筆しているライター。食に関する取材が多く、しばしば関西を訪れているうちに、関東とは違う食文化をもっと知りたくなり、2018年に京都にも拠点を設ける。現在は京都と東京を行ったり来たりの日々。
DATA
ブーケ コンフィズリー エ グラス/bouquet confiseries et glaces
大阪府池田市綾羽2-4-6
TEL.090-5555-9647
営業時間:11:00〜18:00
不定休
https://www.instagram.com/bouquet_confiseries.et.glaces/
\from Editor/
住んでいないと、なかなか足を運ぶ機会がないエリアに、こんなステキなフランス菓子店が潜んでいたなんて! どれも手に取りたくなるような佇まいのお菓子ばかり。暖かくなってきたので、このお店を目当てに池田を訪れ、五月山公園を散策するのもいいかもしれませんね。
※最新の情報は各店舗・施設にお問い合わせください。
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