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懐かしいが新しい!千里中央周辺のレトロモダンな純喫茶

2024年3月23日(土)に延伸した北大阪急行電鉄の新駅「箕面船場阪大前駅」と「箕面萱野駅」。新駅が誕生し、今注目を集めている「北摂エリア」をannaではピックアップ! 今回は昭和レトロモダンな純喫茶をご紹介します。

ここ最近、SNSを中心に話題を集めている純喫茶。昭和を知らない20~30代にとって、重厚感のあるクラシカルな雰囲気や、シンプルだけど温かみを感じるメニューといった、純喫茶がもつ独特の空気感を「新しい」と感じるようです。

北摂にも開業から50年以上続く「千里中央駅」をはじめ、古き良き時代の純喫茶が今も残っています。北大阪急行の延伸でさらにアクセスが良くなったこのタイミングに、北摂のレトロモダンを楽しんでみませんか。

千里中央【喫茶いち】銅板のカウンターがシンボル 優しい人柄に癒される駅前のオアシス

レンガの壁や銅板のテーブル。「これぞ純喫茶!」なムードが漂います。

千里中央に「喫茶いち」がオープンしたのは1984年。「現在は住宅街のイメージが強いエリアですが、創業当時は企業、銀行などが駅周辺に集まるオフィス街で、今とは違った活気に溢れていました」と話すのは、岡崎スミエさん。 変わりゆくまちの中で、今も昔も変わることなく訪れる人の心を癒やしてきました。

ボリューム満点のヒレカツが食欲をそそる

野菜入カツサンド700円(税込)。

当時から人々のお腹を満たしてきたのが看板メニューの「野菜入カツサンド」。オーダーを受けてから揚げるアツアツのヒレカツに、フレッシュなレタス、玉ねぎ、トマトという野菜のコントラストが食欲を誘います。

野菜のみずみずしさと、ジューシーなヒレカツ、そして自家製マヨネーズのハーモニーは、一度食べると忘れられない味わいです。ドリンクにはミックスジュースを。バナナ、ミカン、パイナップルに、牛乳とやさしい甘さのハチミツが合わさって、思わず「これ!この味!」と言いたくなる懐かしさ。

焼きたてフワフワな「玉子サンド」も見逃せない

玉子サンド550円(税込)。

「玉子サンド」もぜひ味わいたい一品です。生食パンにサンドされた、焼きたてフワフワの玉子焼きはどっしりとしたボリューム。さらにトマト、キュウリもたっぷりで、こちらも満腹になること間違いなし。

ほっと一息つきたいときは、淹れたての「ストロングコーヒー」をはじめ、ほんのり甘い「ミルクセーキ」など当時から変わらないメニューが並びます。ドリンク類は、サンドイッチをセットにすると100円引きになりますよ。

千里中央のまちは変化しても変わらない姿を貫いて約40年

スミエさんと娘さんの人柄の良さもあって、常ににぎわいをみせています。

創業当時は、スミエさんと夫の治男さんの2人ではじめた「喫茶いち」。店名は治男さんの父である市松さんから一文字取って、親しみやすい『いち』にしたそうです。現在は娘さんも加わり、料理を担当。家族3人で切り盛りしています。
スミエさんは「私にとって、この店は体の一部のようなもの。娘が店を継いでくれてよかったです」と目を細めます。

使い込まれた銅製のテーブルや器。

経年美ともいえる深い味わいを醸し出すのは、銅板をあしらったカウンターやテーブル、銅製の器も、オープン時から大切に使ってきたもの。「創業当時から変わらず、淡々と同じことを続けているだけ。それが皆さんに安心してもらえる理由かもしれませんね」。

「変わらない」ことが人気の理由。

まちは変わり続けるなか、 約40年間ずっと同じ姿であり続ける「喫茶いち」。

「これまで続けられたのは常連さんのおかげ。景気に関係なく、ずっと支えていただいています」とスミエさん。

どんなに忙しくても、メニューを差し出すときにさりげなく声をかけたり、優しい笑顔で迎えてくれるスミエさんと娘さんの人柄に心が温かくなります。レトロな空間や、メニューだけでなく、人のぬくもりも純喫茶ならではの魅力です。

場所は、北大阪急行「千里中央駅」北改札口を出てすぐというアクセス抜群の立地。仕事帰り、買い物帰りに、駅近のオアシスでホッとひと息ついてみてはいかがでしょう。

喫茶いち

住所:大阪府豊中市新千里東町1-3-22(せんちゅうパル専門店街地下1階)
電話番号:06-6831-2549
営業時間:8:00~17:00
定休日:不定
アクセス:北大阪急行「千里中央駅」北改札口から徒歩すぐ
HP:https://www.senrichuou.com/shop/%E3%81%84%E3%81%A1/

箕面船場阪大前【喫茶ミッシェル】 占いも評判! 店主とのおしゃべりが楽しいレトロ喫茶

柔らかな日差しが差し込む窓際の席がおすすめ。

かつては繊維業のまちとして知られる箕面・船場。
今ではカフェやインテリアショップが点在するおしゃれなエリアですが、随所に倉庫やビルといった当時の面影を残しています。最近では、北大阪急行の新駅「箕面船場阪大前駅」をはじめ、大阪大学キャンパスも新設されるなど、新たな盛り上がりをみせています。

そんな“懐かしさと新しさが混在するまち”で、「喫茶ミッシェル」がオープンしたのは1985年のこと。おしゃべり上手なオーナーの佐々木博江さんは二代目で、レトロモダンな喫茶店に新たな風を吹き込んでいます。

名物にしたいと考案した多彩なメニュー

ほんのりダシの効いたやさしい味わい。

まずおすすめしたいのが、常連にもファンが多い「ふわふわ玉子サンド」。分厚い玉子焼きをはさんだシンプルなサンドイッチですが、ひと口ほおばるとその名のとおり、玉子はふわっふわでトロトロの絶妙な焼き加減。使用する食パンは、先代のころから「おいしい」と評判のベーカリーから仕入れているそうです。

豚肉とキノコのスパイシーカレー1,000円(税込)

新たな名物になりそうなのが、曜日替わりのスパイスカレー。クミンやターメリック、ブラウンカルダモンといったスパイスを独自に調合した「豚肉とキノコのスパイシーカレー」は、フルーティーかつスパイシーな一皿。もうひとつの「チキンカレー」は、マイルドな辛さに調節しているそう。

ブレンド400円(税込)

コーヒーに使用する湯は南部鉄器の茶釜で沸かしたもの。こちらも佐々木さんのアイデアで、最近になって茶釜を導入。常連さんからも「味がマイルドになった」と好評です。「玉子サンドやカレーもそうですが、『これが名物』といえる料理がほしくて、色々と考えました」と佐々木さん。
ほかにも先代からのレシピを受け継ぐ濃厚な「ミックスジュース」など、ホッとする味がそろいます。

先代から受け継いだ思いを胸に

佐々木さんとの会話を楽しみに訪れる常連も多いそう。

実は「喫茶ミッシェル」は、もともと佐々木さんのお義母さんが切り盛りしていました。佐々木さんも時折手伝っていたそうですが、2017年にお義母さんが体調を崩し、佐々木さんが代わりにお店に立つことに。

その頃、常連さんから「ママが、『この店をひろちゃん(佐々木さん)に継がせたい』と話していた」と聞き、さらにお義母さんからも直接「せえへん?」と誘われて、継ぐことを決意したといいます。「お義母さんの子どもは2人とも息子だったので、私のことを娘のように想ってくれていたのかも」 と佐々木さん。

お義母さんが亡き後も店を守り続けられたのも、「常連さんのおかげ」と笑顔で話します。「店を休んだりすると『また休んでるやん!』って言われるから(笑)、できるかぎりがんばりたいですね」。メニューを進化させるのも、「お義母さんから引き継いだお店を守りたい」という想いがあるからだと言います。

悩み相談にものってくれる!? 毎週土曜はタロット占いの日

毎週土曜日は訪れる人の悩み相談にも寄り添っています。

そんな佐々木さんのもうひとつの顔が占い師。完全予約制で、四柱推命や易、タロット&オラクルカードなどで占ってもらえますよ。

「喫茶ミッシェル」があるのは、北大阪急行電鉄の新駅「箕面船場阪大前駅」から徒歩10分ほどの住宅街の一角。懐かしのメニューはもちろん、おしゃべりするだけでも楽しい気分にさせてくれる佐々木さんの個性にも注目です。

喫茶ミッシェル

住所:大阪府箕面市今宮4-17-6
電話番号:072-729-3080
営業時間:平日7:00~17:00(※早めに閉店する日もあり)、土曜日7:00~11:00、占いタイム 14:00~(完全予約制)
定休日:日曜日・祝日
アクセス:北大阪急行「箕面船場阪大前駅」から徒歩約10分
Instagram:https://www.instagram.com/michelle.3315/

グルメだけでなく、店内のどこか懐かしいインテリアや、店主のやさしい人柄も純喫茶ならでは魅力。沿線のインテリアめぐりと合わせて、チェックしてみてください。

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