TOP ライフスタイル 世界で2番目に発売されたのに…悲劇の袋めん『イトメン』が地元で人気の理由とは?

世界で2番目に発売されたのに…悲劇の袋めん『イトメン』が地元で人気の理由とは?

2019.05.18

子どもから大人まで多くの人に愛される袋めん。簡単に作れるだけでなく、日持ちするので自宅に常備しておくと便利ですよね。

関西に、知る人ぞ知る“悲劇”の袋めんがあるのはご存知ですか? その袋めんを作っている老舗企業が『イトメン』。

今回は、2019年4月12日(金)に放送された読売テレビ『大阪ほんわかテレビ』の『たむらとすちえのヒットの秘密パクります』より、そんな悲劇に見舞われながらも愛される『イトメン』の人気の秘密をご紹介します。

 

■1945年創業の老舗企業『イトメン』とは?

画像:読売テレビ『大阪ほんわかテレビ』

兵庫県たつの市に本社を置き、創業74年の老舗企業『イトメン株式会社』。今回、初めて名前を聞いたという人も多いのでは? なんとこちらの企業、世界で2番目に袋めんを世に送り出しているんです。

画像:読売テレビ『大阪ほんわかテレビ』

看板商品は、地元で『イトメン』の愛称で親しまれる『イトメン チャンポンめん(1袋)』(メーカー希望小売価格108円・税込)。エビとシイタケのかやくがスープとマッチして独特の風味と香りが特徴で、あっさりとしたやさしい味わいが魅力です。

たつの市と北陸地方の一部で人気があり、年間2,000万食以上売れているのですが、イトメンの常務曰く「残念な会社」とのこと。

地元の人たちに愛されているにも関わらず、なぜそんなことを言うのでしょう……?

 

■『イトメン』を襲う数々の“悲劇”とは?

画像:読売テレビ『大阪ほんわかテレビ』

実は、看板商品の『イトメン』、初めて発売された昭和33年から幾度の残念な出来事に見舞われ、社内では“悲劇”の袋めんと言われているそう。

悲劇1:発売2カ月前に『チキンラーメン』が発売

画像:読売テレビ『大阪ほんわかテレビ』

『イトメン』がお湯に入れるだけで食べられる即席めんを開発。しかし『イトメン』の発売2カ月前に、なんと『チキンラーメン』が発売されてしまったのです。イトメンを売り出した頃には日本中がチキンラーメンブームに。イトメンは地元でしか広まらなかったんだそう。

悲劇2:鍋に入りきらない麺の大きさ

画像:読売テレビ『大阪ほんわかテレビ』

発売当初、お得感を出すために考えたのは、麺を大きくすること。しかし残念なことに麺が大きすぎて、鍋に入らないという結果に……。

悲劇3:かやくの干しぶどうに虫がわいて、全量回収

画像:読売テレビ『大阪ほんわかテレビ』

現在は、かやくにエビとシイタケがついていますが、発売当時は干しぶどうがついていたそう。その干しぶどうに虫がわいてしまい、商品を全量回収することに……。

画像:読売テレビ『大阪ほんわかテレビ』

袋めんの発売は世界で2番目なのに、商品の全量回収をしたのは日本で1番早いという悲劇を経験することになってしまったのです。

 

■ヒットの秘密は、「残念」を次なる挑戦につなげていくこと!

画像:読売テレビ『大阪ほんわかテレビ』

発売から数々の悲劇に見舞われながらも、あらゆる策を講じ、現在では地元・兵庫県たつの市と北陸地方で年間2,000万食も売り上げるほどの大ヒット商品に! 最近は少しでも全国的な認知度を上げるため、さまざまなPRを行っています。

画像:読売テレビ『大阪ほんわかテレビ』

その第1弾が、『残念なイトメン応援キャンペーン』。現在までの悲劇や残念な出来事を前面に押し出した企画で、SNSでイトメンのことを投稿するだけで豪華賞品が当たるというキャンペーン。

その豪華賞品というのが、イトメン研究室長の山下さんとのドライブ……! 豪華賞品というくらいだから、どんなイケメンな山下さんが登場するのかと思いきや……

画像:読売テレビ『大阪ほんわかテレビ』

山下さんが近所のたつの市をめぐるドライブを実施したものの、残念なことに売上には結びつかず。

そして、次なる策として行われたのが……

画像:読売テレビ『大阪ほんわかテレビ』

『レッドトマト味チャンポンめん(5袋入)』(メーカー希望小売価格567円・税込)の限定発売。今度こそPRを成功させるべく、商品のCMを制作。そのCMがこちら!

画像:読売テレビ『大阪ほんわかテレビ』

社長と常務が自ら参加しているところに、PRに懸けた意気込みが感じられます。

画像:読売テレビ『大阪ほんわかテレビ』

「ホームページとYouTubeにもアップして、再生回数25万回を目指したい」と、思いを語る常務。

画像:読売テレビ『大阪ほんわかテレビ』

次の瞬間、「そんなに売れても商品作られへん」と、社長からまた新しい残念が誕生。

どうやら、イトメン株式会社のヒットの秘密は、残念な出来事をそのままで終わらせず、次なる“残念”を生み出しながらも挑戦し続けていくところにあるようです。

 

いかがでしたか? 発売当初から数々の悲劇に見舞われながらも、地元で愛され続ける『イトメン』。お店で売っているのを見かけたら、ぜひゲットして食べてみてくださいね!(文/原田静香)

<企業情報>
イトメン株式会社
住所:兵庫県たつの市揖西町小神841
最寄駅:JR『本竜野駅』
電話:0791-63-1361
定休日:土曜・日曜・祝日

【画像・参考】
※ 読売テレビ『大阪ほんわかテレビ』(毎週金曜 よる7時~)
※ イトメン

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