見頃を逃さないで!地元ライターが教える「奈良の絶景」
7月になるとハスの花が見頃を迎えます。ハスは仏教ととても縁の深い花で、仏教に関する絵によく描かれています。また、仏像の台座になっていることが多く、”奈良の大仏”もハスの台座に座っておられます。奈良県内にもハスのスポットがたくさんありますが、今回はそのうちの2ヶ所をご紹介します。
なお、写真は筆者が2021年の7月に撮影したものです。
■1:試みの大仏殿「喜光寺」
最初にご紹介するのは、近鉄『尼ヶ辻駅』から徒歩約10分のところにある『喜光寺(きこうじ)』です。
喜光寺は、奈良時代の僧・行基が建立したお寺で、行基が入滅した場所でもあると言われています。行基は日本で最初に最高位である大僧正になった人物で、第45代・聖武天皇により、”奈良の大仏”造立の責任者として招かれました。
ちなみに奈良県民の集合場所としてよく利用される、近鉄奈良駅前の噴水の上に立つ像の正体は、この行基なんだそうです。
喜光寺の本堂は、東大寺を建立する際に約10分の1のサイズの雛形として建てられたという伝承があります。このことから『試みの大仏殿』と呼ばれています。
ただし奈良時代に建てられた本堂は、戦国時代の1499年に焼失してしまいましたが、現在の本堂は1544年に再建されたものです。
また、喜光寺がある辺りは“菅原”と呼ばれ、菅原道真の生誕地(※諸説あり)だと伝えられているのだそう。喜光寺は地名の“菅原”から、もともと“菅原寺”とも呼ばれていたそうです。
ハスの花は午前に開花し、午後には閉じてしまいます。
そのため、午前中に参拝されることをおすすめします。
<施設詳細>
喜光寺
住所:奈良県奈良市菅原町508
最寄駅:近鉄『尼ヶ辻駅』
電話番号:0742-45-4630
拝観時間:9:00~16:30(受付は16:00まで)
※蓮の開花時期(7月中)の土・日・祝日は7:00~16:30(詳細はお問い合わせください)
拝観料:【大人】500円【大学生・高校生】500円【小・中学生】300円(各税込)
■2:日本史上初の都城「藤原宮跡」
次にご紹介するのは奈良県橿原市にある『藤原宮跡』です。飛鳥時代の694年に、女帝の第41代・持統天皇が飛鳥浄御原宮から遷都したのが藤原京です。藤原京は、持統天皇が夫・天武天皇の意思を受け継いで完成させた日本史上初の都城といわれています。
藤原宮跡を含めた『飛鳥・藤原』地域の遺跡などは、『飛鳥・藤原の宮都とその関連資産群』として世界遺産暫定リストに掲載されており、2024年度の世界遺産登録を目指しているそうです。
藤原宮跡からは大和三山と呼ばれる3つの山を見ることができます。
南西の方角にある畝傍山は死火山で、標高は大和三山の中では最も高い198.8mです。『畝傍』のもともとの由来は“火が畝(うね)る”の『畝火』からきていると伝えられています。
<スポット情報>
藤原宮跡
住所:奈良県橿原市醍醐町
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いかがでしたか? 今が見頃の美しい景色をぜひ楽しんでくださいね(取材・文/東ポチ)
【画像】
※東ポチ
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