TOP ローカル 但馬の小京都出石の隠れた名所【入佐山公園】とその周辺をお散歩

但馬の小京都出石の隠れた名所【入佐山公園】とその周辺をお散歩

但馬の小京都として昔ながらの町並みが魅力の豊岡市出石町。
その市街地から少し東に外れたところに【入佐山公園(いるさやまこうえん)】があります。
中心地から徒歩5分という好立地なうえ、階段や散策道が整備されており、全長もそれほど長くない。どなたでも気軽に散歩ができます。
今回は写真を撮りながらゆっくり20,30分程歩いた後、出石町谷山の別の入り口に降り、今度は寺社などを見て回りながら出発地に戻ります。
全行程1時間ほどでしょうか。

以下は、出石まちづくり公社HPより引用させていただきました。
【源氏物語にも入佐山を謳った歌が詠まれたほか、生野銀山・城崎温泉とならぶ「但馬三名所」に数えられていた、歴史的意義のある名所なのです。徒歩で10分ほどで登ることができる頂上からは出石城下町を一望できる、隠れた出石の展望スポット】
どんな景色が見られるのかワクワクしますね。

登り口と散策道

出石明治館のすぐ裏手に入口看板が立っています。(写真・左上)
文字が薄くてわかりづらいですが、「入佐山遊園入口」と書かれています。
左側には近くの寺院である光明院の看板。春に訪れると紅白の椿や大きな桜が彩りを添える場所です。
少し急なのは最初だけで、後はゆったりとしたものです。
道中いくつか分岐がありますが、看板がかかっていますので迷うことはありません。

展望台からの眺め

あっという間に頂上の展望台に着きました!
誰もが訪れる出石城跡からの眺めとは、また違った趣があります。
東西に蛇行しながら延びる道の両側に、豊岡市出石伝統的建造物群保存地区に選定された町並みが軒を連ねています。

よ~く目を凝らしてみると……
出石城下町のシンボル辰鼓楼(写真・右上)、出石城跡前の商業施設びっ蔵(写真・左下)、感応殿と出石城跡隅櫓(写真・右下)を見ることができます。

歌碑もたくさん

散策道のあちらこちらに入佐山を読み込んだ歌碑が設置されています。
さすがは源氏物語でも謳われた山…
今回は行っていない道もあるので、たぶんこの他にも歌碑があると思います。
気になった方は現地で探してみてください!

今回は6つを写真でご紹介します。
中段の2つは歌の後に「沢庵」と入っていますね。
お漬物のたくあん漬けを全国に広めたとされる、出石出身の沢庵和尚の詠んだ歌との事。

古文が読めない私には、ちょっと分かりにくい。
ネットで調べると……
入佐(いるさ)は射る(いる)につうじているので弓や狩人が題材として出てくるようです。
また「入佐山」は月の歌枕としても使われてたとのこと。
四季折々の歌に取り入れられた入佐山、昔から魅力的な山だったのでしょう。

実は古墳も…

散策道沿いにはいくつか古墳を見ることができます。
看板が立っている場所を見て回りながら(2号古墳はどこかな?という感じですが)、出石高校裏の谷山区にある登り口に到着です。
登り同様、あっという間に降りてこれました!
ここからは先の入口(出石明治館裏)に戻るため、まちなかを歩きながら散策します。

茶臼山古墳

降りてきてすぐに現れるのが、頂上に木を生やした【茶臼山古墳(ちゃうすやまこふん)】です。
明治の初め、頂上部を耕作中に石室の一部が壊され、人骨や刀が発見されたが埋め戻されたと伝えられ、昭和47年に測量調査が行われました。
直径49m、高さ7mの三段築成の大円墳で、幅15mあまりの周濠を有することが確認され、北但馬の古墳時代中期を代表する大型古墳とされています。

少し進んでいくと苔むした橋の脇にコスモスが揺れています。
頭上にはモミジの青葉が!これから綺麗に色付いていきそうです。

吉祥寺

先ほどの苔むした橋のすぐ近くに【吉祥寺(きちじょうじ)】があります。
出石では珍しく、山門に仁王像が立っています。しかも極彩色。
右の仁王さん、よく見ると「オッケー」サインを出されています。何かお悩みがあれば、ここに行かれるがよろしかろう。心配ないよ、オッケー問題なし!と仁王様に励まされますね。

石部神社

吉祥寺の道路を挟んだ反対側には、【石部神社(いそべじんじゃ)】があります。
境内には樹齢1000年と伝わる大ケヤキがそびえています。
1000年前といったら平安時代、藤原道長が栄華を謳歌していたころです。
その時代から生きている大ケヤキからはなんだか力が分けてもらえそうですね。
ここからの季節、紅葉でとても美しく彩られる神社の1つです。

ぶらぶら歩いて出発地へ

谷山川沿いにぶらぶら歩いて出発地に戻ります。
川沿いには、東京大学初代総理、加藤弘之の生家(写真・左上)、旧京街道の守りの寺として配置されたとも伝わる砦のような佇まいで、代々の出石藩主の帰依を受けた経王寺(写真・右上)、綺麗に色づけされた化粧地蔵(写真・左下)、城内の稲荷神社は年に1度しかお参りできないため、庶民がいつでもお参りできるようにと建立された岩鼻稲荷神社(写真・右下)等など、見どころ沢山です。

これから入佐山の紅葉も色づき始める季節、お散歩にはもってこいのコースでした。
皆さんも是非、いつもの観光とはちょっと違う出石を楽しんでみてください。

 

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