気象予報士が教える「花粉が飛びやすい日」を見分けるコツ

まだまだ寒い日々が続きますが、少しずつ春の訪れを感じられる季節になってきましたね。春の訪れと同時に花粉症の方にとっては辛い時期がやってきますよね。

そこで今回は、読売テレビ『かんさい情報ネットten.』のお天気コーナー『スケッチ予報』でお馴染みの気象予報士・蓬莱大介さんに、関西の花粉の飛散状況や花粉が飛びやすい日を見分けるコツを教えていただきました。さらに、春先の洗濯のコツや大阪城公園の梅の様子など盛りだくさんな内容をお届けします♡

■意外と知らない「春一番」

―2〜3月頃に「春一番が吹いた」と毎年ニュースで見かけますが、「春一番」とは“春の訪れ”という意味で合っていますか？

“春一番”は、歌にもあるように文字だけ見れば、おだやかなイメージを受けるかもしれませんが、もともとは漁師さんがその年最初の強い南風を『春一』や『春一番』と呼んで注意していたということからきた言葉なんです。

つまり“春一番”は季節の訪れを告げる意味だけでなく、強い風、高波、雪国では雪崩・落雪などに注意してください、という意味でもあります。

―“春一番”が決まる条件はどういったものですか？

2月3日の立春から3月20日の春分までの期間に初めて吹く暖かい強い風を、その時の気象状況と総合的に判断して、各地方の気象台が発表しています。

―地域によって発表される時期に差があるのでしょうか。

期間中に条件を満たさなければ“春一番なし”という年もあります。

ちなみに、北海道、東北地方、沖縄地方はもともと発表していないんですよ。関東地方では、2021年2月4日に観測されましたね。これは、統計史上最も早い記録だったんです。

関西は、早ければ2月中にあるのではないでしょうか。というのも、今年の2月後半は、日本海に低気圧が進み発達しやすい予想だからです。

■関西の花粉飛散はすでに始まっている!?

―そろそろ花粉症の人にとって辛い季節ですよね。

今年、関西の花粉飛散は、例年より少し早く、もうすでにシーズンインしています。スギ花粉のピークは3月中旬にかけて、3月下旬から4月中旬はヒノキ花粉がピークとなります。

飛散の量は、例年に比べると少なめですが、2020年と比べて多い予想です。私もスギとヒノキが重なる3月下旬あたりは、いつも悩まされています。

―花粉症の人にとって、注意する日を見分けるポイントを教えてください。

気温が高くなる日、風が強い日、雨の次の日は注意が必要です。一般的に雨の日は少ないと言われていますが、雨で地面に落ちた花粉が割れて舞っていることもあります。

画像：anna

私は雨の日の方が、症状がきついときもありますね……。

―場所や時間帯によって、花粉が飛散している量にも違いがありますか？

朝と夕方が多いとされていますね。夕方は、上空に舞い上がった花粉が地上に落ちてくるからです。自然が多いところはもちろん花粉が増えますが、地下鉄の階段のように、風が地上から吹き込むような所は、一緒に花粉も運ばれてきていることも多いので要注意です。

―花粉症の蓬莱さんが特に注意していることはなんですか？

画像：蓬莱大介

今年は新型コロナウイルスの影響もありマスクは常にしていますが、目をかかない・鼻の粘膜を触らないようにしています。くしゃみをするときは、マスクをしていてもその上からハンカチなどで押さえるなどしています。

■大阪城公園では梅が見頃♡

画像：蓬莱大介

―関西では少しずつ梅が見頃を迎えていますね。

大阪城公園ではすでに見頃を迎えている品種もありました。

画像：蓬莱大介

先日、『思いのまま』という珍しい品種が綺麗に咲いていましたよ。ひとつの花に紅白の色がとってもきれいでした。

―今年は直接見に行くのが難しいですが、蓬莱さんはどのように梅の花を楽しまれる予定ですか？

画像：蓬莱大介

梅は見に行く予定はないですが、最近、梅酒にハマっています。家で梅酒と通販で取り寄せた餃子などをつまみに、おうち時間を楽しんでいます。

あたたかな春の訪れが待ち遠しいですね。毎年花粉症に悩まされているという方はぜひ、花粉が飛びやすい日の特徴や場所を参考に対策してみては。（文／筒井麻由）

【取材協力】
※ 蓬莱大介さん・・・2011年より読売テレビの気象キャスターを担当し、現在は『情報ライブ ミヤネ屋』、『かんさい情報ネット ten.』、『ウェークアップ！ぷらす』に出演中。翌日の天気のポイントをイラストで教えてくれる『スケッチ予報』では、ユーモア溢れるイラストが大人気！

【画像】
※ 蓬莱大介／anna

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