TOP グルメ 知らないと損!専門家が教える“おいしいいちご”の選び方・品種・保存方法・楽しみ方の正解

知らないと損!専門家が教える“おいしいいちご”の選び方・品種・保存方法・楽しみ方の正解

2026.01.31

冬から春にかけて食べ頃を迎えるいちご。なかでも、寒さが厳しくなる1月・2月は、甘みも増して一番おいしい季節です。スーパーにもたくさんのいちごが並び、この季節を楽しみにしている人も多いのではないでしょうか。でも「食べてみると思ったより酸っぱかった」「品種が多すぎて、どれを選べばいいかわからない」そんな声も少なくありません。

そこで今回は、おいしいいちごを求めて全国のいちご農家を訪ね、新しい品種の開発や改良にも携わる、いちごの専門家・渡部美佳さんに徹底取材。誰でも実践できるおいしいいちごの選び方から保存方法、手頃ないちごをおいしく食べるコツまで、いちごがもっと好きになるヒントを教えてもらいました。

いちごを知り尽くす、いちごの専門家・渡部美佳さん

今回、解説してくれるのは、全国の産地から仕入れる完熟いちごだけを使った、いちごのお菓子だけがならぶ「メゾン・ド・フルージュ 京都三条店」を運営する渡部美佳さん。服飾の企画デザインに従事していた頃に、友人から紹介されたひと粒のいちごに魅了され、2003年にいちごのお菓子専門店をオープンされました。
https://ichigonoomise.com/

「いちごは皮をむかずにすぐに食べられて、和菓子にしても洋菓子にしてもいいのが魅力」と話す渡部さん。現在は、いちごの専門家として農業研究機関のアドバイザーも務め、品種の開発・改良から、生産・流通の課題解決などにも注力。「本当においしいいちごを届けたい」という想いを胸に、生産者と消費者をつなぐ架け橋として、いちご業界に新風を吹き込む注目の存在です。

まず知りたい! いちごの基本知識

いちごのおいしさは「甘さ」だけじゃない!?

私たちにとって身近な食材であるいちごですが、実は知らないこともいっぱい。まずは、おいしさの条件など、いちごの基本から教えてもらいます。

「なんとなく、糖度の高い方が“おいしいいちご”だと思われがちですが、実は、甘みだけでなく、酸味や水分などのバランスが重要です。いちごの濃い味わいや旨みというのは、酸味の後押しがないと感じられません。甘みや酸味といった、味の層が重なることで味を濃く感じることができるのです」と渡部さん。

そして、甘みや酸味などのバランスは品種によって異なり、甘みが強いものもあれば、芳醇な香りが特徴のものもあるのだそう。日本国内の品種は約300種あり、品種ごとに味わいや旬の時期などもさまざまで、新品種も続々登場しています。個性豊かないちごのなかから、渡部さんおすすめの4品種をピックアップしてもらいました。

品種でこんなにも違う! いちごの個性

【あまりん】
「埼玉県が開発したブランドいちごです。県内の許可を得た農家のみが栽培している甘みたっぷりの希少ないちごで、『全国いちご選手権』で3年連続金賞を獲得した実力派。誰が食べても本当においしいいちごが生まれたなと思いました」

【古都華(ことか)】
「奈良県を代表するブランドいちごで、バラのような芳醇な香りが特徴です。やさしい酸味がより甘さを引き立たせ、濃厚ないちごの味を楽しめます」

【やよいひめ】
「全国で栽培されているため、スーパーでも購入しやすい3月~5月が食べ頃の品種です。酸味が少なくやさしい甘さが特徴で、子どもから大人までみんなが好きな味ではないでしょうか」

【桃燻(とうくん)】
「よく熟れたラ・フランスのような食感に、桃やパイナップルのような香りが楽しめる、通常のいちごとは違った新感覚の味わいです」

関西で手に取りやすい品種はこちら!

関西のスーパーなどでも購入しやすい品種を教えてもらいました。酸味と甘みのバランスが良く、いちご初心者にぜひ手に取ってもらいたい3種です。

【おいCベリー】
「糖度が高く甘みが強いのが特徴。“これぞ、いちご!”という王道の味わいです」

【みおしずく】
「滋賀県が5年の歳月をかけて開発した品種で、甘みと酸味のバランスが絶妙。大粒で縦長の美しい形にも注目してください」

【珠姫(たまひめ)】
「奈良県が育成した比較的新しい品種。粒が大きく、独特の香りが楽しめます」

プロ直伝! おいしいいちごの見分け方

スーパーなどでいちごを購入するとき、anna読者のみなさんはどこに注目して選んでいますか? 色? 形? 大きさ? どこを見るのが正解でしょうか。プロの見分け方を教えてもらいましょう!

香りがいいものを選ぶ!

いちごのおいしさは、収穫時にしっかりと成熟しているかどうかがポイント。熟したいちごを見分けることができれば、失敗しません。熟したいちごは甘く濃厚な香りがあり、香りが強いものほどおいしいといえます。濃い赤色のいちごに惹かれがちですが、畑で熟す前に収穫したものも室温を上げれば色がつくので、「完熟=赤」ではない場合もあります。その点、香りはウソをつかないので、売り場で芳醇な香りを感じたら、どのいちごから漂っているのか確認して購入しましょう。

ヘタ周りの色や形にも注目!

ヘタ周りの果皮の赤色は熟している合図。また首筋のようにスッと伸びたヘタ下は、畑でしっかり成熟しているというサインです。いちごは成熟する前に収穫されることが多いので、首筋のあるものはなかなか店頭には並びませんが、出合えたらぜひ手に取ってみてください。

正しい保存方法でおいしさをキープ!

いちごは乾燥を嫌うので、風が当たりにくい野菜室での保存がベスト。また、とてもデリケートなので触れる回数を最小限にするために、容器に入れ替えたりせずにパックのまま保存しましょう。

「いちごは収穫後も呼吸しており、周りの匂いを吸い込んでしまいます。野菜室に入れる際には、ニラなど匂いの強い野菜がある場合はパックのままタッパなどに入れると、おいしさをキープすることができます」(渡部さん)

いちごを最大限に楽しむ、おいしい食べ方

せっかく購入したいちご、自宅でもおいしく食べたいですよね。手頃ないちごを最大限おいしくする方法も教えてもらいました。

「冷蔵庫で保存したいちごは、食べる3~5時間前に出して常温に戻しましょう。冷たい状態よりも、いちご本来の甘みや酸味、香り、食感をより楽しめます。もし甘さが足りないと感じたら、はちみつをかけてみてください。はちみつの香りといちごの香りはとても相性が良く、定番の練乳とはまた違ったおいしさが楽しめます」(渡部さん)

また、いちごはヘタを落とさずに洗うとおいしさが逃げないそうです。

「ヘタを取ってから洗うと、切り口から水分や栄養が流れ出してしまいます。そのまま流水で手早く洗い、食べる直前にヘタを取るようにしましょう。そして、いちご本来の味を堪能したいなら、切らずに1粒丸ごと食べてほしいですね。いちごはヘタから先端にかけて甘くなるので、品種の特徴を知りたい場合は横から食べるのもおすすめです」(渡部さん)

これだけおさえておけば大丈夫! いちごを楽しむための3つのルール

いちごを選ぶときは「色よりも香りを重視する」ことと、「断面の色で判断しない」ことが失敗しないコツ。「断面の色で判断しない」というのは、断面の色は品種によって異なるので、白いからといって熟していないわけではありません。それよりも、甘く濃厚な香りがするかどうかに注目しましょう。そして、いちごは時間がたつと鮮度が落ちて味も落ちるので、「できるだけ早く食べきる」ことがおいしく食べる最大のポイントです。

「色よりも香り」「断面の色で判断しない」「できるだけ早く食べきる」、この3つのルールをおさえておけば、これまで以上においしいいちごと出合えること間違いなしです。

【関連記事】アフタヌーンティーやビュッフェなど関西のホテルで楽しむいちごスイーツ25選

渡部さんからのメッセージ

いちごは多種多様な品種があり、それぞれに特徴が異なります。紹介したポイントを参考に、自分好みのいちごを見つけてみてください。また、私が運営する『メゾン・ド・フルージュ 京都三条店』では、北海道から九州まで全国のいちご農家さんから直接仕入れる、さまざまないちごを使ったお菓子が並びます。ぜひ、足を運んでいただいて、個性豊かな完熟いちごのおいしさを楽しんでいただけるとうれしいです。

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