【奈良】大人の隠れ家カフェ「絵本とコーヒーのパビリオン」でおひとりさま時間を楽しもう

細い路地の先に現れる隠れ家カフェ

JR「奈良駅」からは三条通りを東へ、「近鉄奈良駅」からは大宮通りから西へ進んだ先に、「絵本とコーヒーのパビリオン」の赤い看板が見えてきます。

看板の先はこのような風景。人がすれ違うのがギリギリくらいの細い路地で、民家も並び、本当にカフェがあるのかと不安になってしまいますが、気にせず突き進みましょう。

ありました！ 小さなポットの形の看板が、ここがカフェだと知らせてくれています。

2009年のオープン以来、約15年間この地で密やかに営み続けている「絵本とコーヒーのパビリオン」です。

オーナーを務めるのは大西さんご夫妻。コーヒー＆ギャラリーを任されていた夫の正人さんが、「自分のお店を開きたい」と選んだこの路地の長屋。当初は手に入れてすぐにオープンする予定でしたが、屋根や柱などに不具合が見つかり、大規模なリノベーションを決意します。

屋根だけは専門家にお任せしましたが、その他内装などはすべて自分たちの手で行い、約3年半かけて現在の形に仕上げました。

「大工仕事のプロではないのでこれほど時間がかかるとは思わず、『自分でやろう』と決断してしまいました」と笑う正人さんですが、床のレンガや本棚、仕切りなどデザイン性も堅牢性も高く、プロの仕事かと見紛うばかり！

コーヒーとお菓子は正人さん、絵本は妻の千春さんが担当しています。

コーヒーを飲みながら絵本を楽しむ至福のひと時

約20年前からコーヒー豆の自家焙煎をしているとあって、オープン当初からお店の看板メニューは自家焙煎コーヒー。中煎りの「青」、中深煎りの「赤」、深煎りの「黒」の3種類があり、「青」はほどよい酸味と爽やかさ、「赤」はまろやかな風味、「黒」はしっかりとした苦味ととろりとした甘味が楽しめます。

「コーヒーは焙煎度合いによって味も香りもまったく異なります。3種類の焙煎を用意しているので、その違いをぜひ楽しんでいただきたいです」と、正人さん。

店内にある絵本はどれでも手に取って、その場で読むことができます。コーヒーのお供に、かわいらしい絵を眺めながら至福のひと時を過ごしてみては。

絵本は、大人が読んで面白いと思えるものを千春さんがセレクト。趣味であり仕事にもしていた洋古書の絵本をはじめ、村上春樹が文を担当した絵本など、本棚を眺めているだけで面白い発見があります。

また、絵本だけでなく活字本や写真集なども展開し、一部を除いて購入も可能。活字本はとくに、小説の隣に実用書があるなどランダムに配置してあるので、思いもかけない出会いがあるはず。気に入ったらぜひ購入して、おうちでもゆっくりじっくり楽しみたいです。

丁寧につくられたお菓子も大人気！

カフェといったらやっぱり甘いものは欠かせません。「絵本とコーヒーのパビリオン」での人気者は、こちらの「カスタードプリン」。卵・牛乳・砂糖だけのシンプルな材料と作り方は、お店を始めた初期の頃から一切変えていないのだそう。

角がピンと立った美しい佇まいにほれぼれ。カラメルたっぷりもうれしいです！ 正人さんのお母様が実際に作っていたレシピを忠実に再現したそう。

その日によって変わる「本日のケーキ」もぜひ！ 取材時はアールグレイの茶葉とプルーンを生地に混ぜ込んで焼き上げた「紅茶とプルーンのケーキ」で、アールグレイの香りとプルーンの甘酸っぱさ、リキュールの風味が際立った大人の味わいです。

こちらもコーヒーとともに、絵本を読みながらじっくりいただきたいですね。

＼from Writer／
路地の奥にあり、まさに“隠れ家”といった雰囲気の「絵本とコーヒーのパビリオン」。決して堅苦しいお店ではなく、扉を開ければ大西さんご夫妻が笑顔で出迎えてくれてホッとひと息つけます。
絵本をじっくり読めるとあって店内も静かなので、おひとりさまも安心。とっておきのカフェ時間をご堪能くださいね。

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※最新の情報は各店舗・施設にお問い合わせください。

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