TOP グルメ 【新連載】全集中で頬張りたい!「七条ふたばの豆餅」【水曜15時のあまいもん】

【新連載】全集中で頬張りたい!「七条ふたばの豆餅」【水曜15時のあまいもん】

2023.08.16

「ふたばの豆餅」って、“あの京都・出町柳の大行列店のでしょ”って!? 実は違うんです。京都のあまいもんを撮影し尽くしているといっても過言ではないベテランフォトグラファー・福森クニヒロさんが太鼓判を押すのは、もうひとつの「ふたばの豆餅」なんです。

【水曜15時のあまいもん】とは?
関西の食に精通するライター、エディター、フォトグラファーなど“取材のプロ”たちが、ほんとは教えたくない関西の「推しおやつ」を、和洋問わずレコメンド。確かな目利きで選んだあまいもんは、どれもわざわざ足を運んで大正解のハズレなしのおいしさです。

「水曜15時のあまいもん」連載一覧

「京都でいちばん好きな豆餅です」

七条ふたば「豆餅」(京都・七条大宮)

多い日には300個も売れるのだそう。「豆餅」 1個190円

「長年京都に住んでいますが、実は最近、雑誌のあんこ取材で知ったばかり。こしあんが甘さ控えめで、えんどう豆の塩気とお餅とのバランスがよく、自分史上、いちばん好みの豆餅です。あまいもんよりお酒という左党ですが、これはいける。こちらの豆餅も昼すぎには完売してしまう人気ですが、本家のように行列しなくても買えるので、手土産にもよく使っています」(福森さん)

「出町ふたば」で修業を積んだ初代が、昭和6年に暖簾分けとして開業。現在は、初代のひ孫にあたる藤村陽平さんが、その技と味を受け継ぎ、暖簾を守っているのが「七条ふたば」。先代の厳しい教えを受けた藤村さんは、20代ながら確かな腕で、四季折々の餅菓子をほぼひとりで手がけています。看板の豆餅もしかりで、小豆からこしあんを炊き、「出町ふたば」と同じもち米を蒸して杵でついてお餅を作る。先代からの教えどおり、つきたての生地が冷めないうちに手際よく仕上げる豆餅は、味はもちろん端正な姿も美しく見惚れてしまいます!

編集部の「これも食べたい!」

わらび餅

6~10月限定販売の「わらび餅」 1パック7切れ入 380円

暑い時期だけのお楽しみがこちら。あんこが入らないタイプのわらび餅は黒糖の風味が強いものが多いのですが、これは沖縄・波照間産のあっさりめの黒糖を使っていて、甘すぎず、すっきりとした味わい。本わらび粉をブレンドして練り上げているという、とろんと舌ざわりのいいお餅とともにすっと喉を通り、香り高いきなこの余韻も格別。夏のおやつタイムにぴったりです!

教えてくれた人福森クニヒロ/Kunihiro Fukumori

京都生まれ、京都育ちのフォトグラファー。広告から書籍、雑誌まで多岐にわたる媒体にて活躍中で、取材先に赴けば、知り合いに出くわすことも多々。撮影を手がけた書籍に『「食堂おがわ」の料理帖』『京都の流儀』などがある。

Address京都府京都市下京区七条通大宮東入大工町120-2

DATA

七条ふたば
075-371-8643
営業時間:9:00~17:00
定休日:月火
https://shichijyofutaba.business.site/

\from Editor/
甘いものは、撮影はしても試食は遠慮しがちな福森さんが、この豆餅だけは「いただきます!」と、ほぼひと口でペロリ。そんな左党をも魅了する豆餅を引き取りにうかがうと、店先には、孫の菓子作りを温かく見守る藤村さんのおばあちゃんの姿。そんなお店の風景を思い出しながら頬張ったら、豆餅がもうひとつおいしく感じました!
※最新の情報は各店舗・施設にお問い合わせください。



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