【奈良】江戸時代の地図がそのまま使える!? 地元編集部おすすめ、御所まち食べ歩き
奈良の情報を日々発信する「Narakko! 奈良っこ」と「anna」がタッグを組み、新連載がスタート。
奈良の街を、暮らすように歩きながら、その土地ならではの魅力を探していきます。
第一回は、江戸時代の町割が今も残る、奈良県御所市の「御所まち」。
古い地図がそのまま使えるこの町を、食を中心に楽しみながら巡ります。
江戸の面影を今に伝える、御所まちの町並み
奈良県御所市にある「御所まち」は江戸時代初期、御所藩主・桑山元晴によって整備された陣屋町。葛城川を挟んで、商家が軒を連ねる「西御所」と寺内町の「東御所」に分かれ、奈良県中南部の中心地として栄えました。
250年以上前の検地絵図と見比べても、町割りや水路はほぼ当時の姿のまま。江戸時代から昭和初期に建てられた町家も、今なお人々の暮らしの場として息づいています。毎年11月に行われる「御所まち霜月祭」では町家が一般公開され、町全体がゆるやかに開かれるひとときに。
近年は、古民家を再利用した宿泊施設や飲食店も増え、400年以上の長い歴史の上に新しい営みが自然に重なっています。過去と現在が静かに溶け合う町並みは、歩くだけで心がほどけるようです。
老舗大衆食堂の名物カレーうどん
近鉄御所線「御所駅」から徒歩約3分。昭和20年創業の大衆食堂「新地 入船」は、御所まち散策のはじまりに立ち寄りたい一軒。
名物の「カレーうどん」は毎朝丁寧に仕込む昆布とカツオのダシに、三代続く秘伝のカレー粉をブレンドしたまさしく“秘伝の味”。スパイシーでありながら、まろやかさもある味わいで、とろっとしたダシがうどんによく絡み最後までアツアツでいただけます。天ぷらやチーズなどのトッピングや、辛いもの好きは大辛・激辛(大辛完食者のみ)にも挑戦してみて。
新地 入船
住所:奈良県御所市御国通り1-1117-3
電話:0745-62-2403
営業時間:11:30~14:00(L.O.)、17:00~22:00(L.O.)※土祝は通し営業
休業日:日曜
https://www.shinchi-irifune.com/
中世の知恵が残る、町を守る仕組み
御所まちの出入り口には、外から集落の様子が見えないよう、わざとかぎ形に曲げた「遠見遮断」という道が設けられていました。かつては町の四隅にありましたが、現存するのは北西の1か所のみ。
角には復元された高札(江戸時代の掲示板)が掲げられ、長命地蔵が祭られています。このお地蔵様は「四地蔵」と呼ばれ、現在も町の四隅それぞれに安置され、往来を見守っています。
創業95年! 老舗精肉店の絶品惣菜
御所まちの玄関口・新地商店街の一角に店を構える「ミートショップ北田」は、1930年創業、95年以上地元で愛され続ける老舗精肉店。奈良の銘柄牛「大和牛」や山形県の銘柄豚「米沢豚」を中心に新鮮な肉を取り扱うほか、店頭で作られている揚げ物惣菜も評判です。
御所市櫛羅地区の男爵イモを使ったコロッケは熱々のホクホク、ジューシーな脂ととろけるチーズがマッチしたササミチーズカツもおすすめ。塩を振って食べるとなおおいしい……!
ミートショップ北田
住所:奈良県御所市新地1055
電話:0745-62-2338
営業時間:7:00~18:00
休業日:水曜日
1本100円。甘辛たれの焼きたて団子
和生菓子を中心に常時20~30種類と豊富な種類のお菓子が並ぶ和菓子店「虎屋菓舗」。ここで味わいたいのが、注文を受けてから店頭で焼く、みたらし団子です。
もち米でなく、うるち米で作る団子は、お米の甘さと歯切れの良さ、程よいもちもち食感がたまりません。タレも甘すぎず、少し辛めなところがお米で作る団子との相性抜群です。購入は5本500円からで、1本あたり100円というお値段も魅力的です♡
和生菓子処 虎屋菓舗
住所:奈良県御所市本町1312-4
電話:0745-63-0248 ※夜間は0745-63-0560
営業時間:8:00~19:00
休業日:月曜日(祝日営業)
https://www.toraya-gose.com/
銘酒「風の森」のショコラを手土産に
食堂でお腹を満たし、惣菜や団子をつまみながら町を歩いて。
御所まちをひととおり歩いた先に、西御所で300年以上続く酒蔵「油長酒造」があります。その敷地内にある古民家倉庫を改装したチョコレートショップが「Tatsunori Sato」です。
東京・三鷹の「Chocolate Times」でシェフショコラティエを務める佐藤辰則さんが、2025年にオープンした週末限定のお店。
看板商品は油長酒造の銘酒「風の森」を使用したボンボンショコラ。2024年に世界最大級のチョコレートコンテストで銀賞と特別賞を受賞した逸品でもあります。
奈良県で栽培される酒米・露葉風に2種のショコラノワールを合わせた、フルーティーな日本酒の味わいを感じる「露葉風807」と、酒米の王様・山田錦にショコラノワールを3種ブレンドし、甘味、辛味、酸味のバランスの良さが光る「山田錦807」。それぞれに個性があり、食べ比べてみるのも楽しいですよ。
Tatsunori Sato
住所:奈良県御所市御堂魚棚町1162
営業時間:10:00~18:00
休業日:月曜~金曜
https://www.instagram.com/tatsunori_sato_chocolate/
400年以上の歴史を大切に守りながら、少しずつ進化を続ける御所まち。今回は西御所を中心に巡りましたが、東御所は「圓照寺」を中心とした、より静かで落ち着いた雰囲気が魅力です。
少し足をのばして、修験道の祖・役行者出生の地「吉祥草寺」や、奈良県無形民俗文化財の「ススキ提灯」で知られる「鴨都波神社」を訪ねるのもおすすめ。歩いて、食べて、帰りにチョコレートをひとつ買って。そんな締めくくりがよく似合う町でした。
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次回は、大和郡山市へ。
NHK大河ドラマでも注目を集める、豊臣秀長ゆかりの城下町を歩きます。
※最新の情報は各店舗・施設にお問い合わせください。
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