奈緒が明かす、映画『シャドウワーク』撮影で感じた思い 「すごく幸せで、ありがたかった」 関西弁話も
吉岡里帆さん、奈緒さんがダブル主演する映画『シャドウワーク』が、2026年9月25日(金)に公開されます。佐野広実さんの人気小説の映画化で、配偶者や恋人、親から暴力を受けた女性たちを匿うシェルター“おうち”を舞台に描かれるサスペンスです。“おうち”には大きな秘密があり、奈緒さん演じる刑事の薫はある女性の不審死を追ううちに、その女性と“おうち”のつながりに気づいていきます。奈緒さんに、撮影現場で感じたことや、関西にまつわるお話を伺いました。
監督が作成した“薫の経歴”が大きなヒントに
刑事の薫について、どのような印象をお持ちになりましたか?
この物語の中で2つの軸が交差する部分があるんですけど、その1つとして“孤独に戦っている”という部分を薫さんは担っているんだなと感じました。警察官という設定自体が、社会の中では“正義”を担うけれど、薫さんにはその正義が踏みにじられているような背景を感じる部分がありました。
𠮷野竜平監督には、ゆがんでしまった彼女の持つ正義感を大切にしながら作品に入りたい、というお話をしました。𠮷野監督とご一緒するのは、映画『君は永遠にそいつらより若い』に続いて2作目だったのですが、俳優が安心して芝居ができるよう導いてくださいました。
薫は長年、夫・晋一(北村匠海さん)から暴力を振るわれてきました。
今回、薫さん自身が大事なものを壊されてしまっていて、自分の中に大きな影を“恐怖”として持っている状態から始まる物語でした。なので、何の影もなく心から正義を信じていた頃の彼女はどういう人だったんだろう? とバックボーンを想像する作業をしました。
脚本や原作に書かれていない時代のことを想像された?
そうですね。𠮷野監督が、薫さんの経歴を作ってくださいました。それは、お客さんたちに共有されるものではないんですけど、役者が演じる上ではバックボーンを想像できるところが非常にたくさんありました。そこを自分の中に落とし込みながら撮影に臨みました。
𠮷野監督は、映画『君は永遠にそいつらより若い』のときにも、役の経歴を作ってくださいました。本当にそういう背景を持った人なんだ、と信じられるようにしてくださったんです。
“おうち”での撮影は「居心地がよかった」
ともに主演を務められた吉岡さんは、夫の暴力から逃れ日常を取り戻そうとする紀子を演じられました。吉岡さんの印象はいかがですか?
私が“おうち”に初めて行くシーンを撮ったときは、他の皆さんが“おうち”でどういう撮影をしていたのか知らない状態で入ったんです。なじみがない状態でしたが、吉岡さんはそれをくんでくださっていました。吉岡さんはじめ、“おうち”の皆さんがすごく温かく迎えてくださって、とても居心地がよかったです。撮影日数は少なかったのですが、現場の空気にすぐなじめたというのは吉岡さんはじめ皆さんのおかげなので、心から感謝しています。
撮影の合間には、キャストの皆さんとやりとりをされましたか?
“おうち”のシーンでは、制作部さんが「今日のおいしいお茶菓子です」とお茶菓子を出してくださいました。その時間がすごく幸せで、ありがたかったです。みんなで他愛もない話をして笑い合ったり、お仕事の相談だったりを、先輩方含め皆さんとできました。「“おうち”って、こういう場所だったのかな」と理解をする手がかりにもなりました。
ご自身の中で一番印象に残っているシーンは?
最後の方に登場する“戦うシーン”です。とても個性的なシーンになっていて、撮影現場でもみんなでディスカッションを重ねました。きれいにアクションを組み立てていくというよりは、感情を出しながら少しずつ崩していくという作業がとても楽しかったです。
警察でのシーンと“おうち”でのシーン。それぞれの空気感はいかがでしたか?
共通していたのは、どちらにも自分の居場所がないところです。警察で薫さんは厄介者扱いをされているので、煙たがられている空気が充満していました。立っているだけでも精いっぱいという空気感がありました。
その先で出会った“おうち”の皆さんにも、受け入れられていないということはやっぱり感じました。どちらにいても自分の居場所を見つけられない中、薫さんは最後にある決断をします。その決断が肯定できるかどうかというところを含めて、観てくださった方に考えていただけたら一番ありがたいなと思います。
関西弁のパワーに魅了
“おうち”には、食事や掃除など暮らしのすべてを交代で行う「持ち回り」というルールがありました。もし奈緒さんが誰かと一緒に生活するとなったときに、ここだけは譲れない、というようなポイントはありますか?
あるのかな~ !?……あっ! 最近洗濯をするときに、柔軟剤を使わず洗剤だけで洗うことが多いので、洗濯は私がしたいです。なるべくふんわりさせたいときだけ、ここぞっていうときに柔軟剤を使う、というルールがあるので、そこは話し合わなければいけないと思います(笑)。洗濯は私がやります!
「anna」は関西の女性向けに配信しているメディアなのですが、奈緒さんは関西に行かれることはよくありますか?
あります! 仕事でもよく行きますし、関西いいですよね! 仲良い方にも関西の方がいるんです。関西弁の音がすごく好きです。
とくに印象的なものは……?
やっぱり代表的な「なんでやねん」だと思います。ツッコミの文化があるからなのか、標準語で言ったり、文字で書いたりしたときにきつくなる言葉も、関西弁だとすごく柔らかく伝えられるところが好きです。音の可能性を考えさせられます。
「なんで」だけだったらそこに笑顔は生まれないのに、「なんでやねん」って言われるとそこにパーッと笑顔が生まれるのは、“笑う”ということを大切にしている文化圏で生まれた音だなと思います。私自身楽しいことが好きなので、関西の方とお話ししていると心地いいなと思うことが多いです。
『シャドウワーク』で共演されたファーストサマーウイカさんも関西弁ですね。
まさにそうです! 現場でも「ウイカ姉さん」と呼んでしまうくらい、ウイカさんのパワフルな関西弁と、なんでも笑顔に変えてくださるお人柄が、現場でたくさんの笑顔を生んでいました。私が“おうち”に初めて行ったとき、最初にウイカさんがいっぱいしゃべってくれて、すごく落ち着きました。
最後に「anna(アンナ)」にかけて、最近「あんなぁ」と話したくなったエピソードを教えてください。
実は昨日も今日も蚊にめっちゃ刺されてずっとかゆいんです! かゆみと戦いながら、若干の身体的ストレスを抱えながら現場に来ています(笑)。このかゆみがなければな……って思うときがあって、やっぱり虫よけって大事だよね、ってすごくちっちゃいことだけれど、今痛感しています。
昔は虫刺されの痕が残らなかったのに、最近は一年経っても消えないんですよ。だから本当にくだらないことですけど、この夏、みんな虫刺されに気をつけようね!って(笑)。

シャドウワーク
2026年9月25日(金)TOHOシネマズ日比谷ほか全国公開
出演:吉岡里帆、奈緒、美保純、酒井若菜、ファーストサマーウイカ、佐月絵美、北村匠海、原嘉孝 (timelesz)/風吹ジュン
(C)佐野広実/講談社 (C)2026「シャドウワーク」製作委員会
配給:ショウゲート
https://shadowwork-movie.jp/
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