“強さの秘密は、余白の時間。”トップハードラー・瀧野未来の素顔に迫る【立命館大学】

幼い頃から走ることが好きで、母が実業団の長距離選手だった影響もあって自然と興味を持ちました。はじめは長距離でしたが、高校1年生で400mハードルに転向して、自分の持久力とスピードを活かせる手応えがあったんです。

ずっと狙ってきた記録だったので本当に嬉しかったですし、自信にもつながりました。それと同時に、大学でも納得できる結果を残したい、もっともっと速くなりたいという気持ちも強くなりました。

はい。まずトラックが400mで、練習から本番のような環境で取り組めるのが大きいです。高校時代は200mで地面も砂だったので（笑）。それから、レベルの高い仲間と一緒に走ることで、1本1本の質がぐっと上がりました。

日本トップレベルの先輩も同期も多くて、悩んだときはまず相談する相手です。同じ目線で具体的なアドバイスをくれるし、尊敬できる人ばかり。チームメイトであり、良きライバルであり、すごく大切な存在です

友だちと出かける時間が好きです。買い物したり、ごはんに行ったり。この夏は陸上部の同期と琵琶湖に行って、泳いだりバーベキューしたりして全力で遊びました。

他にも、寝る前のストレッチは毎日欠かしませんし、スキンケアも丁寧に。陸上は日焼けとの戦いでもあるので（笑）。自分をいたわる時間をつくることが、結果的に競技にもいい影響を与えてくれるんだと思います。

そうなんです。ずっと気を張っているのはしんどいし、練習も“やりすぎ”はマイナス。走ることを好きでい続けるために、陸上以外の時間で心をゆるめることを大切にしています。

イメージトレーニングです。400mハードルだったら、スタートからゴールするまでを頭の中で走ってみるんです。向かい風になった時はこうしようとか、追い風ならこうするとか、ラストスパートをこのタイミングでかけようとか。走っているイメージを頭に染み込ませます。

昔は“試合前はうどん”と決めていた時期もありました。でも海外では必ず日本食があるとは限らなくて、食べられないことが焦りの原因になるかもしれないので、“ルーティーンは持たない”と決めました。どんな状況でもパフォーマンスを発揮できるレベルになることを意識しています。

同期とおいしいものを食べに行く時間です。次のシーズンが終わったら“食べ放題に行こうね”って話していて（笑）。普段は食事制限があるメンバーも、試合後は好きなだけ食べられるから、みんな楽しみにしています。

まずは、4×400mリレーで“もう一度、日本一”になること。立命館に入った理由のひとつなので、必ず達成したい目標です。個人では400mハードルで55秒台を出すこと。そして、2027年の世界陸上、2028年のロス五輪で日本代表として結果を残せる選手になりたいです。