【梅田】25万人を動員した話題の展覧会「細田守の原点/展」が大阪へ! 過去最大規模の展示で監督の軌跡に迫る
映画『時をかける少女』の公開20周年を記念し、世界的アニメーション映画監督・細田守氏の映像世界を体感できる展覧会「細田守の原点/展」がグランフロント大阪にて開催中です。
本展では、多くのファンを魅了してやまない『時をかける少女』『サマーウォーズ』『おおかみこどもの雨と雪』といった代表作を中心に、絵コンテ、レイアウト、原画、背景美術などの制作資料を過去最大規模で公開。細田監督の創作の原点ともいえる作品群を斬新な視点から紐解き、スクリーンで味わったあの感動を追体験できる特別な空間となっています。
今年6月の東京会場では、実に25万人を動員。大阪会場から追加された展示やグッズもあり、さらなる熱狂を呼ぶことは間違いありません。細田監督の情熱と創作の軌跡に触れられる本展の魅力を、見どころたっぷりのレポートでお届けします。
『時をかける少女』のすべての絵コンテがココに!
会場となるのは、グランフロント大阪 北館のナレッジキャピタル イベントラボ。エントランスでは、ファン参加型のSNSキャンペーンから選ばれた“名セリフ”が並ぶフォトスポットが来場者を迎えます。「一番いけないのは、お腹が空いていることと一人でいることだから」という『サマーウォーズ』の栄おばあちゃんの言葉など、色褪せることのない珠玉の言葉の数々に、入場前から胸が高鳴ります。
本展は、作品ごとの3エリアと、監督の初期の軌跡を辿る「Early Days」エリアを合わせた全4構成となっています。
最初に広がるのは『時をかける少女』エリアです。ここでは、“アニメーションの設計図”ともいえる全絵コンテ約450点を一挙に公開。精緻な描写から細田監督の映像演出の意図を直接読み取ることができる圧巻の空間です。さらに、壁一面に並ぶレイアウトや背景美術、原画から、映像完成に至るまでの熱量あふれるプロセスを辿ることができます。
貴重な資料のなかには「うまくかけませんが、、よろしくお願いします」といったスタッフ宛てのメモも残されており、チーム一丸となって妥協なき作品作りへと向かう真摯な姿勢がひしひしと伝わってきます。
また、レイアウトの横に掲示されたQRコードを読み込むと、対応する絵コンテが手元のスマートフォンに表示されるという画期的な仕掛けもあります。細部までじっくりと読み解きたくなる、充実の展示内容です。
映像展示「街を駆け抜ける真琴」では、真琴が千昭の待つグラウンドへ全力で駆ける名シーンを、720枚に及ぶ原画と絵コンテを交えて再構築しています。加えて、細田監督作品の象徴的なモチーフである「空」と「雲」に焦点を当てた特別映像も上映されており、主人公たちが駆け抜けた鮮烈な夏の情景を肌で感じることができます。
記念撮影に大忙しの『サマーウォーズ』エリア
続く『サマーウォーズ』エリアには、近未来的な空間が広がります。最大の見どころは、インターネット上の仮想世界「OZ」をイメージした展示空間です。「キング・カズマ」と「ラブマシーン」のヒューマンスケールフィギュアが対峙する緊迫のシーンを、大迫力で体感できます。さらに、主人公・小磯健二のリス型アバター「仮ケンジ」の背景に“キター!!”の吹き出しが重なるフォトスポットなど、来場者が作品世界に没入できる粋な演出も用意されています。
また、『サマーウォーズ』公開時の2009年が「ガラケー」全盛期であったことに触れつつ、監督私物の携帯電話やスマートフォンが展示されているのも興味深いポイントです。スマートフォン普及前夜という時代背景のなかで、先進的なテーマを描き切った監督の先見性に改めて感銘を受けます。
細田監督の創作の原点を紐解く展示は必見
次なる「Early Days」エリアは、本展において極めて重要な意味を持つ空間です。注目は、細田監督が中学3年生の夏休み(1982年)に制作した自主アニメーション『one sided war』。中学校の文化祭以来、実に44年ぶりとなる貴重な上映です。
パラパラマンガを8mmフィルムで撮影した本作について、監督ご自身は、はにかみながら語られていましたが、スクリーンから溢れ出す力強いエネルギーと、中学生にしてすでに確立されつつあった映像への情熱に強く心を打たれます。
その奥には、金沢美術工芸大学時代の油彩画が並び、監督の根源的な表現力と卓越した画力を目の当たりにします。隣室では、当時21歳の監督が手掛けた実写映画『SILENT』の上映も行われています(10:30から1時間ごとに上映)。
さらに、1991年の入社以降数々の名作に携わった東映動画(現・東映アニメーション)時代の貴重な制作資料や、アニメーション監督を志す契機となった私物の数々も展示されています。
花と雨と雪の等身大フィギュアがお出迎え!
締めくくりとなるのは『おおかみこどもの雨と雪』エリアです。細田監督の故郷・富山の豊かな自然を描き出した、絵画のように美しい背景美術の数々が来場者を魅了します。本展のために特別に制作された、花が雨と雪を抱きしめるヒューマンスケールフィギュアは圧巻の一言。映画を象徴する名シーンを背景に、生き生きとした表情の3人と並んで記念撮影ができる、ファン感涙の空間となっています。
キャラクターの衣装や、舞台となった地域のロケハン資料なども展示されていますが、最大の注目は大阪会場から展示となる『おおかみこどもの雨と雪』のプロット(物語のあらすじ)です。A4用紙7枚ほどの短いストーリーは、東京・井の頭公園近くのカフェでわずか3時間ほどで書き上げられたとのこと。完成した映画の緻密な展開とほぼ完全に一致しており、監督の研ぎ澄まされた構想力と、物語を構築する鮮やかな手腕に深く感嘆させられます。
また、初めて雪に触れた雨と雪が雪原を駆け回る名シーンを、原画と本編映像を交えて紹介。躍動感あふれる移動ショットを、繊細かつ力強い原画の筆致とともに堪能できます。
大阪会場からの新作グッズやコラボカフェも登場
東京会場でも大好評を博した特設グッズコーナーが、大阪会場の出口付近にも登場しています。細田監督作品に欠かせない「青空」をモチーフにしたアイテムや、名場面をあしらったオリジナル商品など、100点以上のグッズがずらりと並びます。さらに大阪会場からは、『サマーウォーズ』の仮想世界「OZ」をイメージした新作グッズも追加。東京会場に足を運んだ方でも新たな発見がある内容となっています。
また、会場エントランス付近に位置するカフェ「CAFE Lab.」では、本展の開催を記念したコラボメニューを展開しています。今回ピックアップされた3作品の名場面をイメージした、特製コースター付きのドリンクやフードなど全8品が販売されており、展覧会の余韻に浸りながら、コラボメニューを味わえるのも魅力の一つです。
細田守の原点/展
開催期間:2026年10月28日(水)~2027年1月4日(月)10:00~18:00(最終入館17:30)
開催場所:大阪府大阪市北区大深町3-1 グランフロント大阪 北館 ナレッジキャピタル イベントラボ
休館日:2026年12月31日(木)、2027年1月1日(金)
料金:前売り券一般 2,100円、当日券 2,300円ほか ※詳細は公式サイトにて
※この記事は2026年10月27日(火)時点の情報です。最新の情報は各店舗・施設にお問い合わせください。



















