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社会人の基本知識!? 間違えやすいビジネス敬語のNG&正解表現8つ

2019.04.10

仕事をする上では、社内の上司や取引先とのコミュニケーションは必須。信頼関係を気付くためにも、正しい表現で会話をしたいですよね。

でも実は、過剰敬語やNGな言い回しなど、間違った敬語を使っている人は多いんです。そこで今回は、間違って使っている人の多い敬語表現をいくつかご紹介します。

 

NG1:「△△会社の○○様でございますね。お待ちしておりました」

出典: ESB Professional/shutterstock

これは、お客様が来社して名乗ってくださったときに使われがちな言葉ですね。

「ございます」は、“ある”の丁寧語で、言葉遣いを丁寧にすることで相手への敬意の気持ちを伝える言葉です。「お問い合わせいただいておりましたお品物でございます」というように物に対して使ったり、「山田○○でございます」と自分を名乗るときに使ったりします。

例文のように相手のことについて述べる場合は、直接相手を高める表現である尊敬語を使うのが正解。「いる」の尊敬語は「いらっしゃる」なので、「△△会社の○○様でいらっしゃいますね。お待ちしておりました」が正しい言葉遣いです。

 

NG2:久しぶりに会った取引先に「お久しぶりです」

出典: SFIO CRACHO/shutterstock

「お久しぶりです」は、自分の立場に近い関係の人(友人や親しい先輩など)に使う挨拶の言葉です。ビジネス上でお付き合いのある取引先に対しては「ご無沙汰しております」という言葉を使いましょう。

「ご無沙汰しております」の“沙汰”は「便り・知らせ・音信」という意味があり、相手を敬って、長らく訪ねなかったり、便りをしないままでいたりすることを詫びる言葉です。

「ご無沙汰しております」は、「お久しぶりです」よりも丁寧な印象を与えます。仕事を通して仲良くなった相手に対しても、仕事でお付き合いがある以上は礼儀を大切に「ご無沙汰しております」を使いましょう。

 

NG3:資料をお渡しするとき「こちらが資料になります」

出典: SFIO CRACHO/shutter stock

「~なります」は、「生卵を茹でたらゆで卵になります」というように物が何かに変化する際や経過を説明するときなどに使います。資料は何にも変化することはありません。

よく耳にするレジでの「お会計は〇円になります」も同様にNG。「です」をより丁寧にした「ございます」を使いましょう。「こちらが資料でございます」が正解です。

 

NG4 :「○○様がお帰りになられます」

出典: Sergey Nivens/shutter stock

これは、お客様が帰ることを上司に報告するときに使われやすい言葉です。

しかし、「お帰りなられる」は、尊敬語の種類のうち「お(ご)~になる」の形と「~れる、られる」の形が一緒になった二重敬語になってしまっています。“丁寧な言葉を話さなくては”と意識しすぎて、何を言いたいのかわかりにくい言葉遣いに。

敬語はシンプルに1つ。「○○様がお帰りになります」または「○○様が帰られます」が正解。丁寧でわかりやすい文章になりますね。

 

NG5:「コーヒーと紅茶、どちらにいたしますか」

出典: Yulia Grigoryeva/shutter stock

お客様にコーヒーと紅茶どちらが良いか伺うとき、「コーヒーと紅茶、どちらにいたしますか」と聞くと、一見正しい言葉遣いに聞こえますが、実は間違った文章です。

まず、主語は誰かを考えましょう。“いたす”は“する”の謙譲語です。謙譲語は自分の事や動作について使う敬語なので、コーヒーか紅茶のどちらにするのか選ぶことができるのが自分であれば、“いたす”でOK。

しかし、この例文の場合は、選択の決定権は主語である相手にあります。謙譲語ではなく、尊敬語を使いましょう。“する”の尊敬語は“なさる”です。「コーヒーと紅茶、どちらになさいますか」が正解です。

 

NG6:「コーヒーでよろしかったでしょうか」

出典: Yulia Grigoryeva/shutter stock

確認するときに“~でよろしかったでしょうか?”という言葉を使っていませんか?使ってしまいがちですが、この表現も実はNG 。いま確認していることに、過去形を使うのは間違いです。

例えば、「コーヒーでよろしかったでしょうか」という一文。正しくは「コーヒーでよろしいでしょうか」です。

 

NG7:「心からお詫びさせていただきたいと思います」

出典: GaudiLab/shutter stock

ビジネス敬語において違和感があるのが、“〜させていただく”を多用している言葉遣いです。言っている本人はとても丁寧に伝えているつもりになっているのですが、ビジネス敬語としてはNG。

たとえば「心からお詫びさせていただきたいと思います」という言葉遣いもNGです。ここでの“〜させていただきます”は、「あなたの許しを得て○○を行います」という意味を持ち、へりくだる気持ちを強く表している謙譲語です。そのため、正しく使わないとなんだか恩着せがましい印象を与えてしまうことも。「心からお詫び申し上げます」の方がベターです。

なんでもかんでも“させていただく”を使えば良い、というわけではありません! 「ぜひ出席させていただきます」のように、謙譲語としてふさわしいシーンであればぴったりですね。

 

NG8:「お席の方がご用意できました」

出典: GaudiLab/shutter stock

会話をするにあたってよく使いがちな“○○の方(ほう)”という言葉。直接的な言い方を避けたいときによく使いますよね。筆者のまわりでも、この表現を使う方は年齢に関係なく多いです。しかし、“○○の方”とは“方向を意味する言葉”のため、何にでも安易につけるのは正しい使い方とはいえません。

たとえば、「お席の方がご用意できました」という一文。正しくは「お席がご用意できました」です。

“○○の方”という言葉を頻繁に使うと、会話がまわりくどくなり相手に不快な思いをさせてしまう場合があるので、注意しましょう。

 

なんとなく使っている表現が、実は間違っていた……ということは意外と多いもの。この機会にご自身の敬語表現を見直して、よりビジネスパーソンにふさわしい言葉遣いを目指してみてくださいね。

【参考】
※ 「お久しぶりです」は失礼だった!? ビジネスシーンのNG言葉遣い5つ
「お越しになられます」もダメ!? 丁寧なつもりが失礼に…NG言葉遣い3つ
※ 「伺わせていただきます」もダメ!? 使いがちだけど実はNGな言葉遣い5つ

【画像】
※ Roman Samborskyi、ESB Professional、SFIO CRACHO、Sergey Nivens、 Yulia Grigoryeva、 GaudiLab/shutter stock

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