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「お久しぶりです」はダメ?ビジネスシーンで使いがちなNG言葉遣い8つ

2019.04.06

あなたは普段、ビジネスシーンで正しい言葉を使えていますか?

気付かぬうちに、謙譲語と尊敬語が混同していたり、間違った敬語表現をしていることも。

そこで今回は、ついつい使いがちだけど実はNGの表現をいくつかご紹介します。

 

1:「了解しました」

出典: Jacob Lund/shutter stock

電話や対面でなんとなく飛び出している言葉として「了解しました」があげられるでしょう。実は、上司や取引先など、目上の方へのメールの場合、ややくだけた表現として受け取られてしまうかも知れないNGワードのひとつなんですよ。

特に新入社員など、フレッシュな「了解しました」をよく耳にしますが、「承知しました」「かしこまりました」が正解といえるでしょう。

同僚や後輩など距離感の近い間柄での「了解しました」ならまだしも、目上の方とのやりとりでは避けた方が無難です。

 

2:「拝見させて頂きました」

出典: Flamingo Images/shutter stock

これもメールやSNSで、名刺交換をした後などによく見られる表現ですね。

丁寧さを追求した結果“くどい”表現になってしまったケースと言えるでしょう。なぜなら、「〜させて頂く」とは相手の許可を得る行動に当たります。“拝見”は自分がする行動なので、この場合は「拝見しました」で問題ないでしょう。

失礼な言い回しにならないよう極力丁寧に……と思う気持ちは伝わるのですが、反対に丁寧過ぎると違和感のある“くどい”表現になってしまうので気をつけましょう。

 

3:「よろしかったでしょうか」

出典: Dean Drobot/shutter stock

コンビニのレジでよく聞かれる言葉ですが、これも誤った敬語です。ビジネスなど正式なメールの文章中に「上記の件について、こちらでよろしかったでしょうか」などと記載されてあると、突如現れるなぞの過去形に違和感を覚えますね。

正しくは「よろしいでしょうか」となります。

マナー講師をしていた筆者の経験によれば、新入社員が飲み会の予約をとる場合など「参加人数は〇〇名でよろしかったでしょうか」なんて言葉に驚いたというエピソードもありました。

 

3:「ご苦労様です」

出典: GaudiLab/shutter stock

「ご苦労様です」と普段何気なく使っていませんか?

この言葉遣いは、一見正しく思われがちですが、自分より目下の人へ使う労いの言葉遣いになのでNGです。

上司から「遅くまでご苦労様」なんて労いの言葉をかけてもらったらうれしくなりますよね。

しかし、相手が上司や目上の人の場合には使わないように気を付けましょう。「お疲れ様です、お先に失礼します」というように、目上の人には「お疲れ様です」がベターですね。

相手によってふさわしい言葉遣いが異なるので気をつけましょう。

 

4:「お久しぶりです」

出典: GATTA(ガッタ)

「お久しぶりです」は、自分の立場に近い関係の人(友人や親しい先輩など)に使う挨拶の言葉です。ビジネス上でお付き合いのある取引先に対しては「ご無沙汰しております」という言葉を使いましょう。

「ご無沙汰しております」の“沙汰”は「便り・知らせ・音信」という意味があり、相手を敬って、長らく訪ねなかったり、便りをしないままでいたりすることを詫びる言葉です。

「ご無沙汰しております」は、「お久しぶりです」よりも丁寧な印象を与えます。仕事を通して仲良くなった相手に対しても、仕事でお付き合いがある以上は礼儀を大切に「ご無沙汰しております」を使いましょう。

 

5:「とんでもございません」

出典: GaudiLab/shutter stock

お客様から「ありがとう」と感謝されて
と返事をしている方は年齢問わず非常に多いでしょう。

“とんでもない”は“かたじけない”などと同様、その6文字でひとかたまりの言葉です。“ない”の部分だけ切り離して丁寧語に言い換えることはありません。

正解は「とんでもないです」なので覚えておきましょう。特に接客業の方は口癖にしてしまうといいかもしれませんね。

 

6:「コーヒーと紅茶、どちらにいたしますか」

出典: Foxy burrow/shutter stock

お客様にコーヒーと紅茶どちらが良いか聞くとき、「コーヒーと紅茶、どちらにいたしますか」と聞くと、一見正しい言葉遣いに聞こえますが、実は間違った文章です。

まず、主語は誰かを考えましょう。“いたす”は“する”の謙譲語です。謙譲語は自分の事や動作について使う敬語なので、コーヒーか紅茶のどちらにするのか選ぶことができるのが自分であれば、“いたす”でOK。

しかし、この例文の場合は、選択の決定権は主語である相手にあります。謙譲語ではなく、尊敬語を使いましょう。“する”の尊敬語は“なさる”です。「コーヒーと紅茶、どちらになさいますか」が正解です。

 

7:「すみません」

出典: Foxy burrow/shutter stock

つい、使い勝手がよいために多用しがちな「すみません」。

これは、敬語として丁寧さに欠けているためNGで、「申し訳ございません」が相応しいです。

また、「すみません」にはさまざまなニュアンスが含まれているので、その都度正しい敬語を使いましょう。

たとえば、断る場合のほかに「すみません」と、なにかを尋ねる場合。そのときは「恐れ入りますが」がビジネスパーソンとして恥ずかしくない敬語表現です。

どんなシーンでも使えてしまう分つい言ってしまいがちですが、TPOに合わせて正しい言葉遣いを用いるように気をつけてくださいね。

 

8:「お先です」

出典: puhhha/shutter stock

退社するときの言葉遣いも要チェック! 長時間デスクで集中していて、やっと帰ることができるという解放感から、不自然な言葉遣いになってしまっていることもあるでしょう。

特に「お先です」という言葉遣いは、マナー的には好ましくありません。「お先に失礼いたします」と丁寧なワードで挨拶しましょう。また、まだ周りで仕事を続けている方がいる場合は「お先に失礼してもよろしいでしょうか」と一声かけるとより好印象ですよね。

そもそも「お先です」という言葉遣いは、なぜNGなのでしょうか? これは“お先”の後ろに“失礼します”という言葉が省略されてしまっているからです。さらに“です”という不要な言葉がついてしまっています。

退社するときに使う“失礼する”は、帰るの謙譲語にあたりますので、一番重要な内容が省略されてしまっていることになります。社会人として、省略した挨拶を使うことはNGですよね。

疲れが溜まり、気分が落ち込みがちな退社のタイミングだからこそ、スマートな言葉遣いで気持ち良く退社しましょう。

 

日本語の表現は、複雑なものもあり「実は間違っていた!」ということも多いんです。社会人として、正しく使えているつもりで、実は失礼な言葉遣いをしていた……なんてことのないようにしたいですね。

【画像】
Jacob Lund、 Flamingo Images、Dean Drobot、GaudiLab、Foxy burrow、puhhha/shutter stock

※ こちらの記事はGATTAの過去掲載記事をもとに作成しています。
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