【奈良】まるで別世界…!地元ライターがこっそり教える「氷の絶景」
奈良県東部、三重県との県境には高見山地に属する三峰山(みうねやま)という山があります。標高は1,235mで、日本三百名山に数えられていますよ。三峰山の山頂付近では1月中旬~2月下旬頃に、霧氷(むひょう)という、氷点下になると霧や水蒸気が樹木に付着する氷の結晶を見ることができます。
今回は、筆者が昨年2021年1月下旬に撮影した写真を交えてご紹介します。
■登山口までのアクセス方法は?
三峰山の登山口は、キャンプやアスレチックができる施設『みつえ青少年旅行村』のすぐ近くにあります。登山口には駐車場がありますが、土日などの休日は多くの登山客が訪れるため、駐車場が満車の可能性が高いです。また、登山口がある御杖村などの奈良県東部は“大和高原”と呼ばれ、標高が高いため道路の凍結や積雪なども心配です。
御杖村の『三峰山霧氷まつり』期間中の土日祝であれば、近鉄・榛原駅(南口)から三峰山登山口までのバスが運行されています。バスは満員になると次から次へと車両が来るので、満員で乗れないということもありません。
なお、バスの時刻など詳しい情報は、奈良県御杖村の観光協会、または奈良交通の公式サイトをご確認ください。
※登山前に登山届の提出が必要です。奈良交通バスをご利用の際は車内で登山届の用紙を渡されます。また、奈良県警察本部のホームページからも登山届の提出が可能です。
■登山ルートは中級者向け!ルートは3つ
三峰山には『登尾(のぼりお)ルート』、『不動滝(ふどうたき)ルート』、『新道(しんみち)ルート』の3つの登山道があります。
最初の分かれ道で、右の橋を渡れば『登尾ルート』、直進すると『不動滝ルート』です。『登尾ルート』はなだらかな登りが続くルートで、『不動滝ルート』は少し急勾配のルートです。どちらも片道約4.5kmで、所要時間は約2時間。なお、『新道ルート』は下山ルートとして人気で、片道約6km、所要時間は約2時間半です。筆者は『登尾ルート』で登山、『不動滝ルート』で下山しました。
普段あまり運動されない方や、体力に自信の無い方は、初心者向けの山に登山するなどして経験を積んでからチャレンジしましょう。
三峰山は登山道が整備されているので比較的歩きやすいです。霧氷の時期かつ天候が良ければ常連の登山客も多く、道標も所々に設置されているので、冬山登山初チャレンジにおすすめの山です。ただし視界が悪い日は無理をせず、リピーター以外で行動するのはやめましょう。山中はほとんど圏外なので、携帯電話での通話はできないと思っておいてください。
また、着脱できるアイゼンやトレッキングポールなどの杖は必須アイテムです。筆者は着脱式の簡易アイゼンをAmazonで購入しました。
登山道の途中には、山小屋やトイレもあります。
ここまで登って霧氷が見える気配がまったくなく、「本当に霧氷が見えるのかなぁ」と心配になりながら進みます。
■山頂付近は別世界!絶景ポイントに到着
登山を始めて1時間ほど経過。このあたりまで来ると、ようやく冬山らしい景色になってきました。
お地蔵さんを見つけたら、山頂まであと少しです。
道幅が狭い箇所があり、冬は山自体がカチコチに凍っていてツルツル滑ります。必ず靴にアイゼンを装着して進みましょう。滑落してケガする人もいるので注意です。
万が一、道に迷ったかな?と思ったら、必ず来た道を戻るようにしましょう。木の枝に巻かれたテープや道標を頼りに進めば迷うことはありませんが、冬山は視界が悪い日もあるので注意です。
登山を始めて約1時間半。標高1,235mの山頂に到着です。
山頂からはススキの名所として知られている曽爾高原(そにこうげん)にある倶留尊山(くろそやま)などが見えます。倶留尊山の標高は1,037mで、三峰山とともに日本三百名山の一つに数えられています。
寒いのを忘れてしまうくらいの絶景です。
山頂の近くには“八丁平(はっちょうだいら)”と呼ばれるスポットがあります。5月中旬ごろには白ツツジの名所として姿を変えますよ。
■下山も油断禁物
山頂と八丁平の霧氷を楽しんだら、『不動滝ルート』で下山しました。登山は下山の方が危険ですので、油断せずに気を引き締めなおしましょう。『不動滝ルート』はひたすら階段が続きます。
『不動滝ルート』の麓には『不動の滝』があります。
『不動の滝』は約21mの分岐瀑です。運が良ければ氷爆が見られるかもしれませんよ。
<施設詳細>
三峰山霧氷まつり
開催期間:2022年1月22日(土)~2022年2月20日(日)の土日祝 13:00~16:00
登山口:みつえ青少年旅行村(奈良県宇陀郡御杖村神末1790)
最寄り駅:近鉄『榛原駅』 ※霧氷まつりの開催日にあわせ、奈良交通臨時直通バス『霧氷号』が運行されます。(期間中の土日祝のみ)
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登山後はみつえ温泉『姫石の湯』への送迎付きバスもありますので、ぜひご利用ください。(取材・文/東ポチ)
【画像】
※ 東ポチ
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