TOP エンタメ 上司に「ご苦労様です」はNG!? ビジネスシーンで使いがちな表現7パターン

上司に「ご苦労様です」はNG!? ビジネスシーンで使いがちな表現7パターン

2019.01.17

敬語はいくつになっても難しく感じますよね。どの関係の人に言うかによって使い方が変わってきます。

同じ意味でも表現を変えたほうが良い場合もありますので、シーンに合わせて言葉を選べるように仕事の場でのマナーを身に着けたいものです。

今回は、目上の人や上司相手には失礼だったりNGだったりする言葉をまとめました。

 

 

1:上司などの目上の人や取引先相手に「ご苦労様です」は失礼

出典: nd3000 / shutterstock

「ご苦労様です」と普段何気なく使っていませんか?

この言葉遣いは、一見正しく思われがちですが、自分より目下の人へ使う労いの言葉遣いになのでNGです。

上司から「遅くまでご苦労様」なんて労いの言葉をかけてもらったらうれしくなりますよね。

しかし、相手が上司や目上の人の場合には使わないように気を付けましょう。「お疲れ様です、お先に失礼します」というように、目上の人には「お疲れ様です」がベターですね。

相手によってふさわしい言葉遣いが異なるので気をつけましょう。

 

2:挨拶の言葉は仕事の場では使い方が違う

「お久しぶりです」は、自分の立場に近い関係の人(友人や親しい先輩など)に使う挨拶の言葉です。ビジネス上でお付き合いのある取引先に対しては「ご無沙汰しております」という言葉を使いましょう。

「ご無沙汰しております」の“沙汰”は「便り・知らせ・音信」という意味があり、相手を敬って、長らく訪ねなかったり、便りをしないままでいたりすることを詫びる言葉です。

「ご無沙汰しております」は、「お久しぶりです」よりも丁寧な印象を与えます。仕事を通して仲良くなった相手に対しても、仕事でお付き合いがある以上は礼儀を大切に「ご無沙汰しております」を使いましょう。

 

3:間違いやすい敬語…自分をへりくだる謙譲語と相手を敬う尊敬語

出典: nd3000 / shutterstock

お客様にコーヒーと紅茶どちらが良いか聞くとき、「コーヒーと紅茶、どちらにいたしますか」と聞くと、一見正しい言葉遣いに聞こえますが、実は間違った文章です。

まず、主語は誰かを考えましょう。“いたす”は“する”の謙譲語です。謙譲語は自分の事や動作について使う敬語なので、コーヒーか紅茶のどちらにするのか選ぶことができるのが自分であれば、“いたす”でOK。

しかし、この例文の場合は、選択の決定権は主語である相手にあります。謙譲語ではなく、尊敬語を使いましょう。“する”の尊敬語は“なさる”です。「コーヒーと紅茶、どちらになさいますか」が正解です。

 

4:「伺う」という表現を例文で説明

NG:「日を改めて、伺わせていただきます」

OK:「また日を改めてお伺いいたします」

「伺う」は謙譲語。「~させていただく」というのは「する」の謙譲語なので二重敬語になっています。

 

5:ビジネスシーンで使うのは間違っている日本語に注意

NG:「コーヒーでよろしかったでしょうか」

OK:「コーヒーでよろしいでしょうか」

いま確認していることに、過去形を使うのは間違いです。

 

6:ビジネスの場で使いがちな間違った敬語表現

出典: OPOLJA / shutterstock

お客様から「ありがとう」と感謝されて「とんでもございません」と返事をしている方は年齢問わず非常に多いでしょう。

“とんでもない”は“かたじけない”などと同様、その6文字でひとかたまりの言葉です。“ない”の部分だけ切り離して丁寧語に言い換えることはありません。

正解は「とんでもないです」なので覚えておきましょう。特に接客業の方は口癖にしてしまうといいかもしれませんね。

 

7:丁寧語として多用しがちな「ございます」

敬語に慣れていないときはつい多用してしまう「〜ございます」という表現ですが、これも乱用しないように気をつけましょう。

「ございます」というのは「です」や「あります」をさらに丁寧にした表現ですのでしつこくならないように注意してください。

「どのようなご用でございましょうか?」→「どのようなご用でしょうか?」

「○○様でございますか?」→「○○様でいらっしゃいますか」

「今日はお車でございますか?」→「本日はお車でお越しでしょうか?」

左の例にくらべて、右の例はすっきりした印象になっています。

 

日本語の表現は難しいところもありますが、正しい言葉遣いを覚えて、ビジネスパーソンとしてワンランク上の存在になれるよう、この記事をぜひ参考にしてくださいね。

【参考】
※ 丁寧な言葉遣いのつもりが…実は間違い!? ビジネスシーンでのNG敬語4つ
※ 「お久しぶりです」は失礼だった!? ビジネスシーンのNG言葉遣い5つ
※ 「伺わせていただきます」もダメ!? 使いがちだけど実はNGな言葉遣い5つ
※ 「とんでもございません」もダメ!? 意外とNGなビジネス敬語3つ
※ 「させていただいております」はNG?丁寧そうに見えるNG敬語4つ
※ 山岸弘子『あたりまえだけどなかなかできない敬語のルール』明日香出版社
※ 福田健『きれいな敬語の使い方、話し方』主婦の友社
※ 『大人のマナー常識』(トキオ・ナレッジ)/宝島社
※ 『仕事選びとビジネスマナー』(合谷美江)/中央経済社
※  『媚びてないのにかわいいシンデレラマナー』(桜美月) / 主婦の友インフォス情報社
※ 『必携! ビジネスマナー』(阿部開道監修) / 西東社
※  『私を磨く!毎日が輝く!女性のビジネスマナー』(監修 松本 昌子)  / ナツメ社

【画像】
※ Syda Productions、nd3000、OPOLJA / shutterstock

※この記事は過去に『GATTA』に掲載された記事をまとめたものです。
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