「収納スペースがうまく使えない!」と悩む方に…見直し方のヒント3つ
整理収納アドバイザーである筆者が、お客様からよく相談されるのが“収納スペースがうまく使えない”というお悩みです。
もちろん、“部屋が狭くてそもそも収納が足りない”というケースもあるのですが、逆に“収納はたくさんあるのにうまく使えなくてガラガラ”というケースもあります。
そこで今回は、収納スペースの中の“物の配置”で見直したいポイントについてご紹介します。
ヒント1:家全体での配置を考える
まず、最初に考えていただきたいのが、“どこの収納スペースに何を置くか”ということです。
収納スペースの使い方で悩んでいらっしゃるお宅の多くは、住み始めたときに“とりあえず”と適当に突っ込んだ状態のまま、使い勝手が悪いと思っているものの、見直すに見直せずそのままにしてしまっているパターン。
特に、住み始めたときはご夫婦だけだったりお子さんが小さかったりするなど、収納に余裕があった場合にそうなりやすいと思います。以前の筆者宅も、まさにこのケースでした。
家全体を見直す際には、間取り図を見ながらどこの収納に何を入れているか、現状を整理してみると良いでしょう。小さい付箋などを貼り“見える化”しても効果的です。
果たしてこの配置で使いやすいのか? 一度、全体配置を見直してみてください。
見直すときに特に気にしていただきたいのはこの2点。
(1)使う場所の近くに配置されているか
よくあるのは、お子さんの物を子供部屋に集約しているものの、取りに行くのが大変というケース。お子さんが小さいうちは、できるだけリビングの近くに配置すると、使い勝手がよくなります。
(2)生活の中の動線上にあるか
朝起きてからの行動や家事、身支度、帰宅してからの動きなど、自分や家族がどう動いているかを考えて、その動線上に使う物を置いておくのが便利です。まずはこの点を意識して、どこに何を置くかを考えてみましょう。
ヒント2:収納する高さを考える
どこの収納に何を置くかを決めたら、次に考えたいのが“どの高さに何を置くか”ということ。
高さのある収納スペースの場合、置き方の基本は、“上段に使用頻度が低く軽い物”、“中段に使用頻度が高い物”、“下段に使用頻度が中くらいで重い物”という配置になります。
筆者宅のキッチンのパントリーでも、軽い食材ストックやタンブラーなどは上段のボックスに収納し、重いお鍋やお酒などは下段に収納しています。
また、使用頻度が低くても防災用品などはすぐに取り出せる高さに置く必要があります。
これは以前、まだ汚部屋だった時代の筆者宅の残念なクローゼット上段収納ですが、よく見ると防災食が取り出しづらい上段に入ってしまっています。
缶の食材が多いので重いですし、これだといざというときにすぐ取り出せないですよね。
そのため、今は配置を見直し玄関から近い収納庫の下段に防災グッズはまとめています。これならいざというときにすぐ出せるので安心ですね。
ヒント3:「手前と奥」で考える
そして、奥行のある収納スペースの場合に意識したいポイントが、“使用頻度で手前と奥を使い分ける”ということ。
使用頻度で高さを上・中・下と分けたら、それぞれの中でよく使う物を手前に、あまり使わない物を奥に配置します。
その際に、手前も奥もそれぞれ手付きのボックスにまとめると出し入れがしやすくなります。
また、ボックスにまとめる際には、ある程度カテゴリを意識してラベリングすることも忘れずに。
そもそもカテゴリ分けできないくらいカオス状態になっている!という場合は、まずは物を全部出して不要な物がないか見直し、ある程度どこに何があるかを説明できる状態にしましょう。
収納庫はつい色々と突っ込んで見て見ぬふりをしてしまいがちな場所だと思うのですが、“ちゃんと中に入っている物と向き合うこと”が何より大事なのではないかと思います。
いつか使うかも……と思ってとりあえず入れっぱなしの空き箱などが、実はスペースを占拠しているのは“あるある”です。
ぜひ、物とちゃんと向き合って、どうするのが便利なのかを考えるきっかけをつくってみてくださいね。