この仕事向いてないかも…決断する前に知りたい「ネガティブ感情」との向き合い方
長期休暇など、ホッとする時間が増えると「このまま今の仕事を続けていいのかな……」とふと考えてしまうことってありませんか?
仕事を辞める・変えるというのは、その後の人生を左右する重要なことなので、慎重になりたいものです。
そんなときの感情の向き合い方について、臨床心理士の南舞さんに心理学の視点から教えてもらいました。
「この仕事が向いていないかも」と思うときの心の状態
「この仕事向いてないかもな……」
そう感じるときは、今の仕事への不満や将来についての不安などの“ネガティブな感情”によって、どんなこともマイナスに変換してしまいがちです。
自分や周囲の状況を客観的に見られなくなっているので、転職や退職などの大きな決断をしてしまうのは避けたいところです。
ネガティブな感情・思考との向き合い方
ネガティブな感情や思考に支配されそうになったときこそ、自分の感情や思考とうまく付き合っていくことが大切。
そのために知っておくとよいことが3つあります。
1:仕事以外のことを充実させる
仕事内容は自分以外もかかわる問題なので、そう簡単に変えることは難しいですよね。そこで、仕事以外のことを充実させましょう。
家と職場との往復の日々が続いている方は、趣味や習い事で“第3のコミュニティ”をつくり、リフレッシュできる時間を増やすのです。
仕事について悩んでいると思っていたことでも、無意識のうちに「もっと自分の頑張りを認められたい」とか「自分の存価値を認めてほしい」という承認欲求が働いていることもあります。
そういった承認欲求を満たすためにも、仕事以外で自分を認めてくれる場所をつくるとよいでしょう。
2:「今」に意識を向ける
「この先、自分はどうなっていくの?」という不安な感情から、過去の出来事や予想できない未来について考え、頭がいっぱいになってしまうことも。
そんな時は“今”に意識を向けていきましょう。
できていないことや欠点に目がいきがちですが、できていることやうまくやれていることもあるはずです。
今に意識を向けることは心理学的に『マインドフルネス』と呼ばれ、不安などのネガティブな感情や思考を低減させることに役立つといわれていますよ。
3:目標設定は小さく!簡単なところからトライ
ネガティブな感情や思考になりやすい要因のひとつに、目標設定が高いことが挙げられます。
目標が高いことによって、結果が出ず、自信を失ってしまうのです。
一度目標を見直し、できることとできないことを洗い出すと、仕事に対するモチベーションが上がるかもしれません。
仕事は人生において重要度が高いもの。状況によっては仕事を変えることも選択のひとつです。
けれどその決断する前に、自分の感情や思考を整理するだけで、今の仕事に対して新たな見方が生まれるかもしれませんよ。
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※ fizkes / Shutterstock