お酒を断るときどうする?目上の方に対する「スマートな断り文句」3つ
目上の方のお誘いを断るとき、言葉選びに気を付けないとぎくしゃくしたり、気まずい雰囲気になったりとその後の関係にも影響がでる可能性もありますよね。
そこで今回は、ビジネスマナー講師の西谷依里子さんが、上司や目上の方からの誘いを断るフレーズをシーン別に紹介します。
1:上司から食事に誘われたとき
せっかくのお誘いに対して「今日はちょっと」「今日は難しいです」は、NGな断り方です。
“とても行きたいが、残念ながらいけない”という気持ちを伝えることで、上司も「それならしょうがない」と納得してくれるはずです。
いきなり断るのではなく、まずは誘ってくれたことに感謝し、受け止めることが大切です。
「お誘いいただきありがとうございます」「お声をかけてくださり、ありがとうございます」などの言葉を伝え、その後に「とても行きたいのですが、(残念ながら)あいにくどうしても動かせない用事が入っておりまして……次回またよろしくお願いいたします!」と理由を伝え、断りましょう。
“ありがとう”の言葉があることで相手を嫌な気持ちにさせずに断ることができ、断る前に感謝の気持ちを伝えることで、気まずい雰囲気になることを回避できます。
2:お酒が飲めないのに勧められたとき
お酒が苦手で断るとき、親しい間柄であれば「飲めません」と言っても問題はないでしょう。しかし、上司や取引先との会食の際には、なるべく場の雰囲気を壊さないような言葉の選び方も大切でよすね。
このような場合は、「あいにく、不調法(ぶちょうほう)なもので。申し訳ございません」という言葉がおすすめです。強すぎず、やんわりと断ることができます。
不調法の意味は、“行き届かないこと。酒やたばこなどをたしなまないこと、慣れないためにあることが得意ではないこと”を表します。
3:もうこれ以上お酒を飲むことができないとき
接待や会社の飲み会など、仕事仲間と楽しくお酒を飲む機会もありますね。“もうこれ以上は飲めないけれど、上司にすすめられて頑張って飲んだ結果、周りに迷惑をかけてしまった”ということがないように、自分で自分を管理することも社会人として大切なことです。
もうこれ以上飲めないと言うときは、「もう結構です」「もう飲めません」ときっぱり断るよりも「十分いただきました。ありがとうございます」というフレーズの方が、“ありがとう”というプラスの言葉があることで、嫌な印象を与えません。笑顔で断ることもでき、おすすめです。
誘いを断るときは、「あいにく」「誠に残念ですが」「せっかくお誘いいただいたのに申し訳ございませんが」などのクッション言葉を使うよう心がけましょう。
クッション言葉を使うことで、きつい印象にはなりませんし、相手への気遣いも感じられます。
【参考文献】
三省堂『新小辞林』
【画像】
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