プロはここが違った!食中毒を防ぐ「お弁当作り&詰め方」のポイント5つ
6月は、気温も湿度も高く、食材が傷みやすい時期。子どものお弁当作りも、ちょっと心配になりますよね。
今回は、料理研究家の並木宏規さんに聞いたお弁当作り&詰め方の注意点を参考に、野菜ソムリエの藤田さんに、プロの実践ワザとこの時期におすすめのおかずをご紹介いただきます。
明日から家庭でもすぐに取り入れられる方法で、プロが実践していることは思わず納得することばかりです!
「手洗い」の落とし穴
料理研究家の並木宏規さんは、一番神経を使うのは“手洗い”と仰っています。一に手洗い、二にも三にも手洗い! それぐらい、手洗いするよう心掛けているとのこと。
家庭でも調理や盛り付けのときは、必ず手を使いますよね。手が汚れていると、あちこちに菌が付着して、食中毒などのリスクが高くなる原因になります。
このことから、除菌の手洗い洗剤で、手を全体に洗った後に、指の間やくるぶしのあたりまで丁寧に洗うことをオススメします。その際に、時計やブレスレット、指輪は外しましょう。
また、スマホでレシピを見ながら、お弁当作りをしているママは要注意! 常に持ち歩いている携帯は、外出先に持っていったり、公共の場所に置いたりするけど、クリーナーなどでお手入れする習慣がない場合、菌がたくさんついている恐れがあります。
せっかく丁寧に手洗いしても、その手でスマホを触ったら、清潔になった手が台無しになりますよね。最近では、スマホ用の除菌クリーナーなどが販売されていますので、マメにお手入れをする習慣をつけましょう。
また、手洗いだけでなく、見落としがちな調理器具や布巾も、こまめに除菌することも忘れずに、とのことです。
プロが気を付けるお弁当の「菌防ぎ・食材・調理方法」ポイント5つ
(1)お弁当箱は、濡れていたらキッチンペーパーできちんと水分を拭き取る
(2)水分が出るお浸し、傷みが早い茹で野菜、生野菜は入れない。代わりに、酢の物をいれて菌の増殖を抑える
(3)食材は必ず、中までよく火を通す
(4)煮物を作る場合は味付けを濃い目にして片栗粉でとろみをつける
(5)前日におかずを作る場合は、調理後すぐにタッパーに移し、ラップをかけ空気に触れないようにする。タッパーごと氷水につけ早急に冷ましたら、フタをして必ず冷蔵庫へ。お弁当に詰める前に、もう一度火を通す。
一番大事なことは“調理したものは、直接手で触れないこと”だそうです。ちょっとした手づかみはやめて、必ず菜箸を使って、お弁当におかずを詰めましょう。
そして、おかずは“冷めてから詰める”が大切です。できあがって蓋をしめるときも、しっかり冷めた状態でしめましょう。
汁気を出さないけど美味しい!子どもが喜ぶお弁当おかず3選
プロのアドバイスをもとに、子どもが喜んでくれて、お弁当に使える汁気が出ないおかずと作り方のコツを簡単にご紹介します。
●すきやき巻き
(1)白滝や豆腐を煮詰める。
(2)肉で1を巻いて、すき焼きのたれで煮たらできあがり。
別々で煮ることで、汁気が出ません。
●油淋鶏(ユーリーチン)
(1)先にタレを用意する。
(2)唐揚げを揚げたら、すぐに1のタレをかける。
この手順ですと、味がしみるため、汁気がなくなります。
●煮物
(1)普段作る煮物より、少しだけ濃い目の味付けで煮物を作る。
(2)水分がある程度なくなったら、片栗粉を少々入れて、とろみをつける。または、かつおぶしをまぶして、水分を吸わせる。
いかがでしたか?
ちょっとした工夫で子どもが好きなおかずを梅雨の時期でもお弁当に入れることができます。他にも、ご飯を炊くときはお酢を少量入れて炊いたり、抗菌シートを使ったりしてみるとよいですよ。
これから暑くなる時期にかけて、今日ご紹介したコツを参考にお弁当作りをしてみてくださいね!
(2015年06月26日の記事を再掲載しています)
【取材協力】
■並木宏規・・・料理研究家。国内・海外の飲食店で経験積むこと20年以上。その経験を生かした和を基本とした創作料理は好評で、ダイニングバー経営の他、仕出し弁当などを提供している。
【参考・画像】
※ Atsushi Hirao、Oksana Kuzmina、fuumi901 / Shutterstock