【0歳】赤ちゃんが熱中症に注意したい時期は?症状と対策
熱中症と言うと、真夏の強い日差しの時期を連想される方も多いかもしれませんが、実際は6月から熱中症になる方が出ています。
総務省消防庁によると(※1)、6月3日(月)~6月9日(日)までの全国の熱中症による救急搬送人員は、1,227人とのこと。昨年の6月4日(月)~6月10日(日)までの全国の熱中症による救急搬送人員は987人でしたので、一昨年の同時期の1.5倍近くにものぼり、その数は年々増加の傾向にあります。
そこで今日は、2児のママで教育コンサルタントの佐藤さんに、赤ちゃんを熱中症から守るための基本のおさりを、資料をもとにしていただきます。
熱中症にかかりやすい時期
熱中症は、毎年7月から8月に多く発生しています(※1)。特に梅雨明けの蒸し暑く、急に暑くなる7月は体が暑さに慣れていないため、例年熱中症による救急搬送者数や死亡者数が前月に比べて急増しています。
また、日中の気温が30度を超えると熱中症による死亡者が増えはじめ、気温が高くなるにつれて死亡率が急上昇するというデータがあります。体力のない赤ちゃんは注意が必要です(※2)。
赤ちゃんの熱中症の症状
赤ちゃんは、自分で体温調整できないので体内に熱がこもりやすくなります。自分で言葉にしてつらさを訴えることもできないので、大人が気づいてあげる必要があります。
次のような症状は、熱中症の初期症状の可能性があるそうですので、注意してみるとよいでしょう(※3)。
・顔の皮膚が赤みを帯びていて熱い
・元気がなく機嫌が悪い
・いつもより母乳やミルクや麦茶などを飲みたがる
顔色が悪くなったり、唇が乾いている、呼びかけても反応しないといった場合は危険な状態ですので、医療機関に受診してください。
家庭でできる対策は?
熱中症は予防が大事です。家庭でできる対策をご紹介します。(※2)
(1)日差しを避ける
外では帽子をかぶったり、日傘を利用するとよいです。日なたより日陰を歩くだけでも効果があるそうですので、意識してみるとよいですね。子どもは身長が低いですし、ベビーカーも地面の近くに座面があるので地面からの熱の影響を受けやすくなります。気温が高い日に散歩する場合は気をつけましょう。
(2)室内でも暑さを避ける
屋内でも熱中症が多発しています。エアコンや扇風機を利用し、できれば室温28度以下、湿度60%以下に保つとよいようです。すだれやカーテンで直射日光を防ぐなどして、暑さを避けましょう。
(3)こまめな水分補給
暑い日だけでなく湿度の高い日も大量の汗をかきます。こまめに授乳したり、水分補給させることがポイントです。
(4)暑さ対策の服装を
汗を吸う素材の服を着用させましょう。太陽の下では、黒色の服は熱を吸収して暑くなるので、白っぽいほうが体感的に涼しく感じます。えり元はゆるいものを選ぶと、熱や汗が出ていきやすくなります。
(5)体力や体調に配慮する
赤ちゃんは体力が十分ではありません。ちょっとしたことでも体調が悪くなったりしますので、無理をしないことが一番です。
暑い日は、赤ちゃんは室内にいることが多いと思います。しかし、室内でも熱中症になってしまうので油断大敵です。注意しながらこの夏も元気に乗り切りましょう!
(2018年06月26日の記事を再掲載しています)
※本サイトにおける医師および各専門家による情報提供は、診断行為や治療に代わるものではなく、正確性や有効性を保証するものでもありません。また、医学の進歩により、常に最新の情報とは限りません。個別の症状について診断・治療を求める場合は、医師より適切な診断と治療を受けてください。
【参考・画像】
※1 「救急救助 熱中症情報」総務省消防庁
※2 熱中症環境保健マニュアル 2018 <熱中症と気象条件>- 環境省
※3 「熱中症」Doctors me
※ Gorlov-KV、Red pepper、 r.kathesi 、Anna Grigorjeva / Shutterstock