「返信は不要です」はダメ?お見舞いメールの正しい書き方
上司や同僚、または取引先の方などが体調を崩して入院した、災害で被害にあった……。そんなときはまず、お見舞いメールを送りたい、と考える方も多いでしょう。
とはいえ、実際にはどんな点に注意して送ったらいいのでしょうか?
今回は、マナー講師であり『NPO法人 日本サービスマナー協会主催 敬語力検定 1級』の筆者がお見舞いメールの送り方を紹介します。
最初に相手の状況について情報を集める
相手と親しい関係にあるならば、その会社の誰かに電話で様子を聞いてそれから見舞いメールを書くのも良いでしょう。
相手のことを心配していることやお見舞いメールを送りたいという気持ちを伝えればある程度は状況を教えてくれるでしょうから、それに応じた文章で相手を見舞うとともに励ますことを心がけます。
なお、根掘り葉掘り状況を聞き出そうとするのはマナー違反ですから控えましょうね。
どの立場でどう書いて出すか
相手と親しい間柄、または会社を代表して出すものかによっても内容は変わってきます。
会社としてメールを送るのであれば公的な性格の強いものになりますので形式的な文章が好まれますし、個人であればもっとくだけた内容で相手を見舞う文章が良いでしょう。
そして、メールが長文にならないように注意しましょう。相手の様子次第ですが病中や病後は想像以上に体力が落ちて長い文章を負担に感じる場合もありますし、相手に「返信しなければ」とプレッシャーになってしまいます。
簡素な表現で、極力短い内容にしましょう。親しい相手なら下記を参考にしてくださいね。
1:宛名「お世話になっております、●●社の○○です」
2:本文「ご病気とうかがい驚いております」などお見舞いの気持ちを伝える
3:締め「またぜひ○○に行きましょう!」元気になった姿をイメージしてもらう
このように宛名、本文、締めという形で読みやすく簡素にします。手紙ではないので時候の挨拶などは不要です。
また、本文中で病気や災害の事に触れるときは必要最低限に留めるように注意します。
「返信は不要です」は避ける
相手が大変な状況なのではないか、と思いやる気持ちから「返信は不要です」とメールの最後に書いてしまう方もいらっしゃいますが、これは逆効果です。
「不要」というややネガティブな意味合いがある言葉を使うと、病中で気が弱っているときなどは特にダメージを受けてしまう可能性があります。こういった場合はやわらかい表現の「ご返信には及びません」などとするといいでしょう。
病気などのときは、大変な思いから心が弱くなってしまいますよね。そんな相手のためにもお見舞いメールで元気づける内容をなるべく早くおくるようにしましょうね。
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【参考】
※『他人に聞けない文章の書き方』(矢嶋弥四郎/中川越 著)/日本実業出版社