御社と貴社の違いは?デキる社会人が使い分けるシーン別「NG敬語」9選
ビジネスシーンでは、その場その場で適した言葉や表現を選ぶ必要があります。相手が誰であるかはもちろん、メールか会話かのような手段での違いでも、使うべき敬語は異ります。
そこで今回は、シーンによって使い分けるべき敬語をご紹介。謙譲語、丁寧語など、使い分けられていると思っていた言葉遣いが実は間違いだった!なんてことがあるかもしれません。
メールと会話で使い分ける敬語
■メール→貴社、会話→御社
貴社は、“相手の会社”を丁寧な表現にした言葉で、メールや手紙など書き言葉として使用します。口頭では使わない言葉なので、ご注意を。
口頭では“御社”を使いましょう。
■メール→平素、会話→日頃より
平素は、“いつも”や“普段”、“日頃”を丁寧にした表現です。
「平素より格別のご愛顧を賜わり厚く御礼申し上げます」というように、普段のメールのやり取りや会話で気軽に使う言葉ではなく、ビジネス文書やお取引先へのご挨拶状などの正式な文書の時に用いる言葉です。
■メール→ご教示、会話→教えていただく
普段の話し言葉で使うには、少しオーバーで堅苦しい印象を与えます。
口頭の場合は「お教えいただきたい」「ご確認いただきたい」「お知らせいただきたい」などの方がぐっと親しみやすく、やわらかい表現に。
社内外で使い分ける敬語
■上司のことを他の人に伝える場合
社内:「山田社長はただいま外出されています」
社外:「社長の山田は、ただいま外出しております。」
■社外の人のことを上司に伝える場合
基本的に、社外の人に対して敬語を使います。
「部長、B社の山本様がお見えになりました」「課長、C社の田中様を応接室にご案内いたしました」
■社内の人のことをその人のご家族に伝える場合
上司・同僚の家族には敬語を使います。部下の家族には、丁寧語でお話ししましょう。
「木田部長は、ただいま外出されています」
「桜さんは、15時に戻る予定でございます」
相手が目上、目下かで使い分ける敬語
■NG「了解しました」
相手の言ったことに対して「わかりました」と理解したときに使う言葉です。
目上の人が目下の人に対して了承するときに使う言葉ですので、上司に使う言葉として相応しい言葉ではありません。
上司には、「かしこまりました」「承知しました」の言葉を使うのが正解です。
■NG「コーヒーと紅茶どちらにいたしますか」
「いたす」は“する”の謙譲語(自分の行動をへりくだって表現することで相手を立てる敬語の種類)です。
コーヒーと紅茶のどちらか選択するのは相手ですので、“いたす”を使うのは間違い。主語が相手の場合は尊敬語である“なさる”を使いましょう。
「コーヒーと紅茶どちらになさいますか」が正解です。
■NG「ご苦労さまです」
「ご苦労さま」は、目上の人が目下の人にかけるねぎらいの言葉ですので、上司に使うのはNG。「お疲れ様です」は、上下関係なく使えるねぎらいの言葉です。
また、「お疲れ様です」ばかり使うのではなく、先に退社するときには「お先に失礼いたします」、上司が外回りから帰社したときには「お帰りなさい」など、その時々に合った言葉を使うと良いですね。
なんとなく使っていると、大切な場面で恥をかいてしまうことも。要点を押さえ、正しく敬語を使い分けましょう!
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