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狭い部屋でもスッキリ綺麗!コンパクトな家の収納のコツと考え方

2019.04.25

住まいの悩みで多いのが、「狭くて十分な収納スペースがない」ということ。

整理収納アドバイザーの七尾亜紀子さんのもとにも同様の相談が多く寄せられるそう。

七尾さん宅も、4人家族としては決して広くはない約68㎡3LDKのマンション暮らし。各部屋の広さも5〜6畳ほどで、ウォークインクローゼットや納戸といった大きな収納もなく、通常サイズのクローゼットや収納庫しかないそうです。

そこで今回は、そんな七尾さんに、収納が足りないと悩んでいる方のための適切な考え方を教えてもらいました。

 

「収納がない」は本当?よくあるお悩みの罠

出典: GATTA(ガッタ)

まず、「収納がない」とお悩みの方は、大きく以下の2つのパターンに分けられるように思います。

1.モノが多くはないのに、造り付け収納がなくて収められない
2.造り付け収納は多少あるが、モノが多くて入り切らない

1の場合は、収めたいモノの量を見極めて最低限入る量の収納家具を追加すれば解決するため、それほど大変ではありません。

筆者宅もリビングには造り付けの収納はありませんが、腰高のキャビネットを1つ置くことで収納量については解決しています。

一方、多くのお宅で問題なのは2です。

収納の量について考えるとき、筆者はよく“収入”と“支出”の関係に似ているなと思います。

「収納が足りなくて困っている」という悩みは、お金に置き換えると「収入が足りなくて困っている」ということに近いと思います。

ですが、収入が少ない場合でも、そんなに簡単に収入が増えるわけではありませんよね。

そのため、多くの場合の解決策としては、「その収入に見合った暮らしに支出を調節する」ということになると思います。

収納についても結局は同じことで、部屋がコンパクトなのであれば「その収納に見合った暮らしにモノの量を調整する」ということが必要になります。

「収納がない」と嘆いたところで、収納量が魔法のように増えるわけではありません。

そのため、「収納がない」のではなく、「収納に対してモノの量が多い」と考え方を変えることが大事だと思います。

 

人別にゾーニングを決めて適正量を把握する

出典: GATTA(ガッタ)

モノが溢れて収納がないと考えてしまうお宅に多く見られるパターンが、どこに誰のなにを置くかの“ゾーニング”が曖昧になっているということです。

これもお金に置き換えてみると、ご夫婦別々の財布で個人で使えるお金が決まっていると、おのおのその中でやりくりしようとするものですが、共通のお財布で誰がどのくらい使ってよいのかが曖昧な場合、「このくらいなら、まぁいいか」とつい使いすぎてしまう、というケースに似ていると思います。

収納に関しても同じこと。

どこを誰がどのくらい使っていいという線引きを決めない場合、「ここにまだ置けるし、捨てなくても大丈夫だろう!」とついスペースに関しての認識が甘くなりがちです。

とくに家に寝に帰るだけのご主人などは、多少家がモノで溢れていてもそこまで気にならない、という方も結構いらっしゃると思います。

そのため、ゾーニングが曖昧でモノが溢れてしまうお宅は、まずはここから見直していただくことをおすすめします。

・まずエリアごとに、誰がなにをする場所かのゾーニングを決める
・決めたゾーニングにできる限り収まるようにモノの量を調整する(できる限り手持ちの家具や造り付け収納を活用)

このゾーニングに入る量が本来のそのお宅でのモノの適正量です。

まずはそこにどのくらい収めることができ、どのくらい溢れてしまうのかを把握してみることが大事です。

 

溢れてしまったモノはどうする?

出典: GATTA(ガッタ)

では、収納に入り切らなくて溢れてしまったモノはどうすべきかについても考えてみたいと思います。取れる方法はいくつかに限られます。

1.そのまま処分する

使わないけれどもったいなくて捨てられなかったなどの思い入れのないモノは、溢れてしまったら潔く手放すことも大事です。リサイクルショップなどに持ち込めば、値段はほとんどつかなくても引き取ってもらえることも多いです。

2.代替策を考えて処分する

代替策というのは、たとえば本だったら電子書籍に買い替えたり、写真だったらスキャニングしてDVDに焼いたりする方法があります。

また、かさばるスーツケースや来客用の布団なども、使用頻度が低ければ思い切って手放して使うときにレンタルするという方法もあります。

3.トランクルームや預かりサービスを利用する

どうしてもそのモノ実物を残したい場合は、レンタル倉庫などを借りるという方法もあります。最近では、1箱あたり数百円(※月)で保管してくれる新たなサービスも出ています。

ただし、もちろん毎月コストがかかり続けるため、ある意味、収納借金をしている状態であるとも言えます。

ですが、こういったサービスを検討することで、“本当にそこまでお金をかけてでも残しておきたいモノか?”という踏み絵をする機会にもなります。

もし、収納に入りきらず溢れてしまったもののなかなか捨てる踏ん切りがつかない方は、一度お金をかけて残すことと天秤にかけて考えてみてもよいと思います。

 

「収納がなくてもこんなにスッキリ収まる!」といった魔法のようなヒントを期待していた方もいらっしゃるかもしれませんが、残念ながら、収納について夢のように解決してくれるような魔法は存在しません。

モノの量が明らかにキャパオーバーの場合は一つひとつのモノと向き合って、これは今の家の収納量を考えたときに残すべきかどうかということをしっかり考えて自分で判断するよりほかありません。

魔法はないということをちゃんと認識して現実と向き合うことも解決のための第一歩。

収納がないとお困りの方は、まずはどこを誰のなにのスペースにするかを明確に決めて、適正量を把握することからはじめてみてくださいね。

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