【亀岡市】昭和レトロ薫る京都の通な純喫茶巡り〜地元人に愛される喫茶〜
大好評の京都・レトロ喫茶を探訪するこちらのシリーズ、前回は海の京都・京丹後市のレトロな喫茶店を2店ご紹介しましたが、今回は森の京都・亀岡市にあるおすすめのレトロな喫茶店を2つご紹介します。
創業50年目を迎える軽食&喫茶 クニッテルは、レイクビューの開放的な空間が魅力的!ユニークな取組を続けるポポクラブファミリーの名物スパゲティは必食です!
・基本的な感染予防対策(マスクの着用・手洗い・身体的距離の確保など)を徹底してください。
・屋外の活動も慎重にしてください。
・発熱等の症状(発熱、咳、のどの痛み、息苦しさなどの症状)がある場合は、外出を控えてください。
レイクビューのレトロな空間で味わう絶品ごはん系メニュー
軽食&喫茶 クニッテル(亀岡市追分町)
1軒目にご紹介するのが、JR亀岡駅から徒歩4分とアクセス便利な場所にある軽食&喫茶 クニッテル。周囲の目を引くレトロでおしゃれな外観が目印の喫茶店です。
特に、菱形の意匠をあしらった壁の部分が洗練されていて、思わず写真に撮りたくなっちゃいます。
店内は、大きなテーブルの他、4人がけ、2人がけのテーブルも用意され、地元の人が多く訪れています。
大きく縁取られた窓の向こうには、丹波亀山城跡(大本本部)の緑とお堀(南郷池)が織り成す景色を望むことができ、ホッとリラックスできます。
お店の創業は、昭和48年(1973)。ご主人が当時流行っていた喫茶店ブームにあやかり、一念発起して開業しました。
ご主人自らがお店の建築設計に携わった空間は、大きな窓を配し、店内に柱を設けていないため、スペース以上の開放感を味わえます。
「クニッテル」というユニークな店の名前は、昭和39年(1964)、亀岡市と姉妹都市提携を結んだオーストリアのクニッテルフェルト市にちなみ、駅前通りが「クニッテルフェルト通り」と名付けられたことが由来。
「でも『クニッテルフェルト』だと長すぎて言いにくいから『クニッテル』で区切っちゃったの」と語る奥さん。創業以来、夫婦二人三脚でお店を切り盛りしてきましたが、平成30年(2018)にご主人が他界。その後は、奥さんと娘さん、スタッフのみなさんでお店を守り続けています。
クニッテルは、スイーツ系メニューの他にも、ごはん系のメニューが充実しているのが特徴。「そんなに特出したメニューなんてないのよ」と謙遜気味に語る奥さんにお願いして、お店おすすめのメニューを2品作っていただきました。
まずご紹介するのが、ホットサンドです。今では家庭でも気軽に楽しめるメニューですが、京都の喫茶店では早くからメニューに取り入れていたそうで、年代物のプレス機で焼き上げたサンドを楽しめます。
タマゴスプレッドとトマト、ハム、たっぷりのレタスにキュウリを挟んだこちらのホットサンド。シンプルながら飽きのこない味わいにファンも多いそうです。
お店の開業にあたって料理学校でメニューづくりを学んだという奥さん。その後も様々なメニューづくりを行ってきましたが、こちらの鶏の竜田揚げも、奥さんがレシピを考案した一品。
大きな鶏の竜田揚げは驚くほどジューシーでやわらか!ご飯との相性は言うまでもなく100%!ライスにエビフライ、目玉焼き、ポテトサラダと生野菜のサラダ、おやつのバナナまでついてボリュームもいうことなしです。他にも、亀岡牛を使ったハンバーグややわらかなトンカツも用意。どのメニューも日替わりが和食の時は20円引きとなっています。
■■INFORMATION■■
軽食&喫茶 クニッテル
住所:京都府亀岡市追分町馬場通28-1
TEL:0771-22-4194
営業時間:8:00~18:30※早い時間に終了する場合あり
定休日:月曜、火曜不定休
名物スパゲティが亀岡人に愛される人気カフェ
ポポクラブファミリー(亀岡市千代川町)
JR千代川駅から徒歩約14分。国道9号線から程近い場所にあるポポクラブは、三角屋根の白い外観が目を引くカフェ&レストラン。
ウッド調の店内は明るく過ごしやすい空間。店内のインテリアを見回してみると、どことなく80年代のファンシーな雰囲気も感じられます。店内にはテーブル席とカウンター席を合わせて44席が用意され、現在も若者からファミリー層や年配のお客さんまで多くの人が訪れています。
店名は「ポポクラブファミリー」ですが、地元・亀岡では「ポポ」「ポポクラブ」の愛称で親しまれているそうです。
創業は、今から遡ること50年前の1972年(昭和47)3月。当初は、旧国鉄の亀岡駅前に観光案内所と併設された喫茶店として開業しました。当時山陰線にはSL(蒸気機関車)が現役で走っており、鉄道愛好家や写真家から人気があったのだとか。そこで初代のオーナー・浅田温幸(はるゆき)さんが、ダジャレのようなイメージで「汽車ポッポ→喫茶ポポ」と名付けたそうです。
その後、昭和51年(1976)に亀岡一番街へ移転した喫茶ポポ。今回ご紹介するこちらのお店はポポの2号店として開業したそうで、次第に2号店が忙しくなったことから亀岡一番街にあった喫茶ポポをこちらに集約しました。平成31年(2019)には、初代オーナーの浅田さんから、それまで従業員として16年もの間、お店に貢献してきた現・オーナーの西山直行さんにお店が譲られましたが、浅田さんは現在もほぼ毎日店を訪れるそうです。
アイデアマンだった初代オーナーの浅田さん。店内には今も遊び心あふれる様々な仕掛けが施されています。そのひとつが、各テーブルに備え付けられている「らくがき帳」。お店へのリクエストや味の感想のほか、とてもその場で描いたとは思えない本格的なイラストや、お店の思い出、仕事や家庭の愚痴など、お客さんが自由に描いています。西山さんによると、今も浅田さんが一つひとつに目を通してコメントを書いているそうで、お客さんと店とをつなぐ大切なコミュニケーションツールとしての役割も果たしています。
他にも、その日乗ってきた車のナンバー下2ケタが、当日指定された数字とぴったり合っていたらサービス券がプレゼントされる「ラッキーカーナンバー」や携帯番号の下2ケタとお店が出した数字が同じなら、同じくサービス券をゲットできる「ラッキーフォンナンバー」など、ワクワクする仕掛けがたくさんあります。
こちらのお店のもう一つの大きな特徴は、幅広いメニューの数。スパゲティやカレー、ドリアにグラタン、ピザといったごはん系メニューやパフェやサンデー、ケーキなどのスイーツ系メニューも充実。しかも、こちらのメニュー表は、なんと初代オーナーが全て自分で描いたもので、一部メニューが変更となった後も自ら筆を取り描いたのだそう。まるで写真のように細かく描かれているからびっくりです!
そんなこちらのお店で長く愛されている名物が、明太子マヨネーズ。略して「メンマヨ」です。初代オーナーが試行錯誤の上に開発したメニューは、ゆでたてのパスタに限りなく生臭くない明太子と限りなく酸味を抑えたオリジナルのマヨネーズを和えた逸品。わざわざ遠方からもこれを目当てに訪れる人がいるほどの人気メニューで、2代目オーナーの西山さんがしっかりと味を守り続けています。
パスタでは珍しい千切りのキュウリがシャキシャキとした食感を演出し、豊かな海苔の風味が明太子の味わいをより引き立ててくれます。プラス料金を支払えば多彩なトッピングができるのも魅力的で、なかでもおすすめはイクラ。彩りもより綺麗に、贅沢な海のパスタを食べられます!
スイーツ系メニューのなかから西山さんがレコメンドしてくれたのが、スタッフの村上さんが考案した「おうちシリーズ」。
たっぷりのフルーツに生クリームやヨーグルトクリームを合わせたグラススイーツは、季節に応じてイチゴやブドウを用意。夏のおすすめはジューシーな果肉に思わず笑みがこぼれる「マンゴーのおうち」です。
こちらは夏季限定メニューの「こおりのおうち」。冷え冷えのかき氷にアイスクリーム、フルーツをトッピングした、夏に食べたいスイーツ。写真のメロン以外にも、マンゴーやイチゴ、抹茶にカルピスなど7種類からお好きなものを選んでください!
■■INFORMATION■■
ポポクラブファミリー
TEL:0771-22-0777
住所:京都府亀岡市千代川町小林北ン田57-3
営業時間:(月曜)11:00~17:00、(水~金曜)11:30~21:00、(土・日曜、祝日)11:00~20:30
※L.Oは閉店1時間前
※情勢や都合により営業時間より早く閉店する場合あり
定休日:火曜(祝日の場合営業)
駐車場:あり