実は間違っているかも!? 電話対応でやりがちなNG敬語&OK表現7選
仕事では取引先の人、目上の方と電話しなければいけないときがありますよね。そんなとき“正しいと思って使った敬語が間違っていた……”ということは、よくあること。
そこで今回は、“電話対応をしているとき”に意外と間違えやすいNG敬語をご紹介します。自信があるかたも今一度、確認してみてくださいね。
1:「ございますね」
一見間違っていないように聞こえても、実は間違っているかもしれない敬語。その代表なのが「ございます」の使い方。
NG:「山本さまでございますね?」
OK:「山本さまでいらっしゃいますね?」
「ございます」は丁寧語。相手側の尊敬語は「いらっしゃる」を使います。
2:○○の方(ほう)
直接的な言い方を避けたいときによく使う、“○○の方(ほう)”という言葉。年齢に関係なく、この表現を使うかたは多いですよね。しかし、“○○の方”とは“方向を意味する言葉”のため、何にでも安易につけるのは正しい使い方とはいえません。
NG:「山田のほうは、ただいま外出しております」
OK:「山田はただいま外出しております」
「ほう」は方角を示すときや二者択一ときのほか、物事をぼかす表現として使います。あいまいさを必要としない場面では不要です。
3:「伺う」の使い方
対話でも、電話応対でもよく使う表現は、間違った使い方をしている人が多いもの。
NG:「日を改めて、伺わせていただきます」
OK:「また日を改めてお伺いいたします」
「伺う」は謙譲語。「~させていただく」というのは「する」の謙譲語なので二重敬語になっているのでご注意を!
4:「問題なければ私がご用件を承ります」
クッション言葉をはさみ、相手にソフトな印象を与えようとするときに、「問題なければ~」という表現よく使いますよね。でも、実はこの表現NGなんです。
NG:「問題なければ私がご用件を承ります」
OK:「差し支えなければ私がご用件を承ります」
5:「鈴木部長が」
社外の人に、上司の伝言を替わって述べる機会はたくさんあります。そこで、ついつい行ってしまうのが「~部長や~社長」という表現です。
NG:「鈴木部長がよろしくとおっしゃっておりました」
OK:「鈴木がよろしくと申しておりました」
“鈴木部長”という敬称ではなく“鈴木”です。正しい言葉遣いは「鈴木がよろしくと申しておりました」と丁重語を使った表現ですので気をつけましょう。
6:「とんでもございません」
お客様から感謝のされたときに「とんでもございません」と返事をしていませんか?
“とんでもない”は“かたじけない”などと同様、その6文字でひとかたまりの言葉です。“ない”の部分だけ切り離して丁寧語に言い換えることはありません。
NG:「とんでもございません」
OK:「とんでもないです」
特に接客業の方は使う機会も多いので、正しい表現を口癖にしてしまうと良いですね。
7:「○○はお休みをいただいております」
電話応対の際に、上司が休みであることを伝えなければならない時がありますよね。そんな時によく使ってしまいがちなこの表現。
NG:「○○はお休みをいただいております」
OK:「○○は本日休みを取っております」
「お休み」は自分たちではなく先方に対して使う言葉なので間違いなのです。また、「いただいております」関しても、自社に敬語を使っているような印象を与える可能性があるので正しい表現とは言い切れません。
電話応対での敬語の使い方をいくつか紹介しましたが、気づかないうちに間違った敬語をもっと使っているかもしれませんね。
この機会にもう一度、自分が使っている敬語について見直してみてくださいね。