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「すみません」は要注意な表現!? ビジネスシーンで相手や自分に使うのはNGな言葉まとめ

2019.01.01

日本語の謙譲語、尊敬語、丁寧語……昔、学校で勉強したはずですが、忘れていることも多いのではないでしょうか。ビジネスシーンでは相手によって言葉や表現を変えるのがマナー。取引先の人に失望されないためにも対面、メール、電話など問わず、ビジネスの場での正しい言葉遣いを覚えたいものです。

そこで今回は、間違った敬語やビジネスでのNG表現についてまとめました。ぜひ参考にしてくださいね。

 

相手によって使い方が違う謙譲語・丁寧語・尊敬語の基本

敬語は、“尊敬語”、“謙譲語”、“丁寧語”の3種類に分類されることはご存知の通り。しかし、それぞれの特徴や使い分け方についての理解が曖昧……という方も多いはず。

この機会に今一度見直してみましょう。

尊敬語……相手に敬意を表す言葉(おっしゃる・言われる)

謙譲語……自分や身内、もしくは社内の人のことをへりくだって表現する言葉(申す、申し上げる)

丁寧語……言葉遣いを丁寧にし、敬意を表す言葉(言います)

 

自分を尊敬していることに?NGな言い回しを参考にして

出典: Sergey Nivens / shutterstock

敬語の基本について、先ほどご説明しました。では、以下の例文は“正しい敬語”でしょうか?

「私は既にご存じです」「私も召し上がりました」

“ご存知”“召し上がる”は、尊敬語。尊敬語は、“相手に敬意を表す言葉”です。自分自身に尊敬語を使ってしまうのはおかしいですよね。

敬語を使うときは、“3種類の敬語を使い分ける”ことを意識してみましょう。

 

丁寧な気持ちは伝わるが敬語の重複はNG

たとえば「お帰りになられる」や「ご出席される」など、敬語が重複してしまう言葉遣い、“二重敬語”を使ったことはありませんか? 丁寧さを出そうと思わず使ってしまっている人も多いのではないでしょうか。

正しくは「お帰りになる」「出席される」です。敬語が重複してしまうと、会話がまわりくどくなってしまい、印象があまり良くないので注意するようにしましょうね。

 

ビジネスでの「させていただきます」という表現は…

出典: ImYanis / shutterstock

「〜させていただきます」は最近よく見受けられますが、誤用も増えているようです。基本的にはさせていただくというのは、相手の許可を取ってなにかを行う場合にのみ使う言葉であり、自主的になにかをする場合には使いません。以下の例文を見てみましょう。

「ご案内させていただきます」→「ご案内いたします」

「今日から担当させていただきます」→「本日より担当いたします」

「検討させていただきました」→「弊社でも検討いたしました」

右が正しい文として表記していますが、見比べても丁寧さに違いがないのが伝わるでしょう。

どんなときでも「させていただきます」と付け加えることが正解ではないので、気をつけましょうね。

 

ビジネスシーンで相手を戸惑わせる「余計な言葉」

(1)「こちらが頼まれていた書類になります」

(2)「お会計のほうはこちらでよろしかったでしょうか?」

これらは、丁寧な言葉遣いを意識して発言している感じは伝わるのですが、ちょっと遠回しすぎるかもしれません。

(1)は「書類になります」ではなく「書類です」が正解ですね。

また(2)は試しに2つほど余計なものを加えてみました。どこが余計なワードでしょうか? 「のほう」「よろしかったでしょうか?」が余計なワードなのです。

正しくは、「お会計はこちらでよろしいですか?」がスマートな言葉遣いです。

出典: sirtravelalot / shutterstock

きちんと話そうと思えば思うほど、考えすぎて色々と余計なワードを付け加えてしまいがち。社会人経験を重ねるうちに、オリジナルの敬語で話してしまっていた、なんてケースも。心当たりのある方は、普段の言葉遣いを今一度振り返ってみると良いかもしれません。

 

ビジネスで要注意な言葉遣い「すみません」

突然のトラブルでつい口に出やすい謝罪のワード「すみません」ですが、実はビジネスにおいては要注意な言葉遣いでもあります。

なぜなら「すみません」だと非常に軽い謝罪の印象を受けてしまうからです。時と場合によっては「すみませんじゃないだろ!」と火に油を注ぎ、先方をさらに怒らせてしまったというケースも少なくありません。

自分では謝っているつもりなのにどうして?と不思議に思うときは、自身の発した言葉がそのシーンにふさわしかったのかどうか振り返ってみましょう。

きちんとした謝罪をする場合は、「申し訳ございません」と言うのが正解。社会人として、突然のトラブルでも適切な言葉遣いができるよう、気をつけましょう。

 

取引先の人が「マナーがなってない」という印象を持つかも

たとえば「おはようございまーす!」「そうなんですよ〜」「ですよね〜」「ごめんなさーい!」といったふうに、語尾が無駄に伸びている言葉遣い。これらはビジネスという環境においては基本的にすべてNG。

たしかに語尾を伸ばすと親しみやすい印象になったり、堅苦しい雰囲気をやわらげたりする効果もありますが、ビジネスの場では悪印象につながることもあるので注意が必要です。

語尾までしっかり発声して、「です」「ます」で区切るようにすることが、好印象な言葉遣いといえるでしょう。

なかには、わざと語尾をぼかして話をする方もいますが、先方を不愉快にさせるだけでなく、ビジネスにおいては「言質を取られないようにしているのでは?」とあらぬ誤解を受けることもありますので気をつけてくださいね。

 

どんな関係でも「NO」の言い方には注意

出典: fizkes / shutterstock

「すみません」と「申し訳ございません」の使い分けは、社会人経験を重ねていくうちにできるようになっている方が多いもの。しかし、社会人経験を問わず多くの方がやりがちなNGワードもあるのです。それが、「できません」という否定のワードです。

ビジネスの場面でも、YESかNOかが分かりやすく、使う機会の多い言葉ですが、この表現は予期せぬトラブルを招くリスクも。

よくあるのが、相手からの「これはできますか?」という問いに対して「できません」と答えたがために、強い否定と捉えられ、激昂されたというクレームのパターンです。

「できません」には、“できるかもしれない”という可能性すらも否定するほど強いパワーがある言葉……。目上の方からは「生意気だ」と嫌がられたり、クレーム対応中の切羽詰まった瞬間には、相手の感情を逆なでしてしまったりすることもあります。

そのため、「致しかねます」など、和らげた表現に言い換えると良いでしょう。

 

ビジネスパーソンなら「俗語表現」は避けよう

「やらせていただきます」

「その案件、やります」

上記はカジュアルな会話ではOKですが、フォーマルなビジネスシーンではあまり使わない方がいいでしょう。なぜなら「やる」「する」は世俗的な表現で、決して洗練されている言葉遣いではありません。

「やらせていただきます」→「担当いたします」

「その案件、やります」→「その案件を担当します」

右が正しい文ですが、印象が違いますよね。ビジネスという環境では、ぜひマスターしたい言葉遣いです。

 

いろいろと複雑に考えてしまいがちな敬語。しかし、基本をしっかり身につけさえすれば、明日からスルスルっと正しい敬語表現が出てくると思います。この記事をぜひ参考にしてくださいね。

【参考】
※ 「お会計のほうは…」って正しいの?NGなビジネス言葉遣い2つ
※ 「すみません・できません」はセーフ?ビジネスシーンのNG言葉遣い2つ
※ 「お帰りになられる」もダメ?つい使ってしまいがちなNGビジネス敬語
※ 丁寧なつもりがクドイかも!? 間違えやすい「NGビジネス敬語」
※『必携!ビジネスマナー』(阿部開道監修) / 西東社

【画像】
※ Sergey Nivens、ImYanis、sirtravelalot、fizkes / shutterstock

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