おいしいだけじゃない!1個3,000円台「究極のショートケーキ」を作るパティシエの素顔
関西の女性たちが、思わず「あんなぁ!」と誰かに話したくなる耳寄り情報をお届けするanna(アンナ)。
そんなannaの新連載企画『あんな、ひと』がはじまります。
関西で活躍する様々な女性にスポットライトを当て紹介する『あんな、ひと』。
第1回目は関西トップクラスのパティシエが在籍する、『ホテルニューオータニ大阪』のデザートキッチンで発見。
メディアでもよく取り上げられる1個3,000円台の“究極のショートケーキ”を作る女性パティシエの素顔に迫ります。
■1個3,000円台「究極のショートケーキ」を生み出す最強ファクトリー!
今回お邪魔したのは、anna編集部が入る読売テレビの目の前にある京橋のホテル、『ホテルニューオータニ大阪』。
1986年にオープンした大阪で歴史のあるホテルです。
本店ともいえる東京の紀尾井町にある『ホテルニューオータニ』は1964年創業で、たくさんの特徴がありますが、1998年に『ピエール・エルメ・パリ』をホテル内に開店し、マカロンをいち早く日本に伝えるなど、製菓部門の層が厚いホテルとして業界でも有名。
そんなことから『ホテルニューオータニ大阪』もスイーツが充実しています。
『ホテルニューオータニ大阪』のスイーツ“ホテルでいちご狩り”のフレーズが有名で、今年10周年を迎える『いちごスイーツビュッフェ』。
コロナ禍で開催するホテルが最盛期の1/3以下になった現在でも、関西でトップクラスの人気を誇ります。
そのスイーツの調理を担当しているのが『ホテルニューオータニ大阪』の製菓部門。
現在17名のパティシエが所属するホテルニューオータニの製菓部門で発見した『あんな、ひと』が、パティシエの三嶋(現姓:平山)葉月さんです。
■忙しいキッチンを支えるスーパー段取りパティシエ!
スイーツショップでの販売用のほか、スイーツビュッフェ、披露宴などの宴会用と、『ホテルニューオータニ大阪』の製菓部門は、人数や生産量が関西のホテルでもトップクラス。
三嶋さんは、関西の専門学校卒業後、『ホテルニューオータニ大阪』の製菓部門に所属し、約5年のキャリア。
「コロナ禍までは、宴会用のスイーツを作ることが多かったのですが、宴会が減った今は、少ない人数でいろいろなジャンルのスイーツを作ることが多くなっています。大変な部分もありますが、いろんな経験ができるので楽しいです。」と三嶋さん。
現在は、スイーツビュッフェのケーキを作る傍ら、ホテル内のペストリーブティック『パティスリーSATSUKI』で販売されるケーキなども担当。ホテルニューオータニを代表するケーキ『スーパーシリーズ』の仕上げも任されています。
スポンジ、クリーム、フルーツのシロップ漬けなど、ホテルのケーキは、各パーツを分業。
三嶋さんはそれぞれを組み合わせる重要な仕事を担当しています。
『ホテルニューオータニ大阪』の製菓部門の責任者である酒井和成シェフパティシエは、「彼女は、若いスタッフに上手く指示を出しながら、仕事の流れをコントロールするのが上手いんですよ。オペレーションを組みながらパッパッパーっと、どんどん指示を与えながら……。彼女自身もスピード感を持って作業を進めていきますしね。」と仕事をする上でのバランス感覚の良さと、全体を俯瞰で見ることの力を高く評価しています。
■重要な仕事を任される期待のホープ
「母が、よく家でお菓子を作ってて、それで私も自然と作るように。バレンタインで作ったチョコレートを喜んでもらえたりするのがうれしくて、製菓の専門学校に進みました。」と自然にパティシエへの道を踏み出した三嶋さん。
専門学校時代に『ホテルニューオータニ大阪』でアルバイトをしていたこともあり、雰囲気の良さからキャリアを重ねる場所として『ホテルニューオータニ大阪』のパティシエとして就職したそうです。
「お店を出したいとかそんな野望はなくて……」と申し訳なさそうに話す三嶋さん。自身は「レシピを作るとか、創造的な作品のようなケーキを作るとかではなく、シンプルにおいしいお菓子やケーキを作って食べてもらって喜んでもらうことが好きなんです。」とも。
ただ“おいしい”と“美しい”へのこだわりは強く、「全般的になんでも上手に作るオールラウンダー。大量のケーキを作る現場でも、タイミングなどをはかりスムーズに仕上げていく」と酒井シェフパティシエが言えば、「ラウンジのブッフェでは、一度に同じ物をたくさん作るのですが、全体の見た目がきれいに揃っていることに燃えますね。」と三嶋さん。
ホテルニューオータニには『スーパーシリーズ』というケーキがあります。
それは世界的に有名な中島眞介グランシェフが、ホテルニューオータニ開業40周年を記念し「今まで誰も口にしたことのない究極のショートケーキをホテルが本気で作る」という思いで、2004年に誕生した「スーパーショートケーキ」。
繊細な工程の多い『スーパーシリーズ』を作る現場でも生かされ、レシピを忠実に守り、テンポよく仕上げていく。仕上げという大事なミッションを任されるのは技術力の高さから。
■出産を経て、さらなるキャリアを積み重ねる!
三嶋さんには、1年ほどのブランクがあります。約3年前に和食部門の料理人であるご主人と結婚し、出産を経験しました。
育児は、ご主人と近くに住む三嶋さんのお母さんにも協力してもらいながら、フルタイムで勤務。「そんなに大変じゃないですよ」と笑います。お休みの日は「どんどんやんちゃになってきます」という2歳8か月になる長男と過ごすことで終わることが多いとか。
また、手先が器用なことから、ピアスなどのハンドメイドアクセサリーを作る趣味を楽しんでいます。
■すべての工程ができるようになっておきたい
「産休もあったので、焼き場を経験するチャンスを逃しているんです。」と三嶋さん。
「自分のお店を持ちたいとかの気持ちはないんですが、いろんなスイーツを作れるようになりたい気持ちは強いので、まだ経験していないところの担当はしておきたいです。」とスキルアップと作る意欲は旺盛。
「今のペストリーは、若いスタッフが多いので、彼女がいると心強い。」と指揮官からも強く信頼をされるエース候補の彼女が作るケーキは、『パティスリー SATSUKI』で買うことができます。
<店舗情報>
パティスリー SATSUKI
住所:大阪府大阪市中央区城見1-4−1
電話番号:06-6949-3298
営業時間:10:00~20:00
定休日:なし
■三嶋さんが携わっているケーキはこちら♡
(1)新エクストラスーパーメロンショートケーキ(4,104円・税込 ※1日限定5個)
厳撰した素材を使用したスーパースイーツシリーズの中でも人気定番となった『スーパーメロンショートケーキ』にさらに改良を加えた、最上級のショートケーキ。
1本の木から1個だけに絞り込み、その実に栄養やおいしさを凝縮させた静岡産のマスクメロンのほか、アーモンドミルクや玄米卵を使用するなど、メロンを引き立てるために、生地やクリームなどのすべてにこだわっています。
食べてみると、なめらかで軽めのクリーム、ハチミツと和三盆のスポンジなどすべてが上品。みずみずしいメロンを引き立てるように計算された、バランスのよい味わいが魅力です。
(2)新エクストラスーパーあまおうショートケーキ(3,240円・税込 ※1日限定10個)
2014年に、ホテルニューオータニ開業50周年を記念して誕生したのが『エクストラスーパーあまおうショートケーキ』。
2019年12月、誕生5周年を機にさらにブラッシュアップし生まれたのが『新エクストラスーパーあまおうショートケーキ』。ショートケーキの代名詞である、いちごショートを最高の食材で作り上げています。いちごの王様・博多あまおう®の酸味と和三盆の甘さの調和が最高。ライチのアクセントも生きています。~2021年5月5日(水・祝)までの期間限定販売。
今回は『ホテルニューオータニ大阪』でパティシエとして活躍している三嶋さんの素顔に迫りました。
パティシエとして、母として奮闘する彼女の笑顔はキラキラ輝き、これからもたくさんの人に幸せな気持ちになる数々のスイーツをお届けしてくれることでしょう。
関西で活躍する様々な女性にスポットライトを当て紹介する「あんな、ひと」第2回目は2021年4月末頃にお届け予定です。お楽しみに。(取材・文/高田強、撮影/井原完祐)
【画像】
※ホテルニューオータニ大阪
※三嶋葉月
※anna
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