枚方公園駅ちかくの幸福温泉が12月31日で閉店。お店の中をみせてもらってきた
伊加賀寿町にある幸福温泉が閉店するようです。
↓こちら
56年の歴史がある銭湯です。
住所は大阪府枚方市伊加賀寿町17-22です。
こっちに行き踏切を渡ると西松屋やひらかたパークなどがあります。
反対方向へ行くとほっかほっか亭やセブンイレブンなどがあり、まっすぐ進むと国道170号線の交差点「枚方大橋南詰」へ。
お店にあった貼紙↓
上記貼紙によると12月31日に閉店するとのことです。
お風呂をみせてもらいました!↓
(幸福温泉の玄関口)
下駄箱は木の鍵でひらくやつ。正式名称は松竹錠というんだとか。
こちらはフロント部分。
フロント部分には広々としたスペースがあり、ソファーが置いてあります。
いろいろな人達の憩いの場なのでは。
ソファー横にドリンクが並ぶ冷蔵庫。
ここでお風呂上がりに牛乳を買って飲んだ思い出をお持ちの方も多そう。
明治のフルーツ牛乳は2019年に生産終了しましたが、雪印のフルーツ牛乳はまだ現役なんですね!
ロビーにあった時代を感じる絵本たち。
この中で一番古い作品の「ビーファイターカブト」は23年前。
ここで絵本を読んだことのある子ども達はもう大人に。
幸福温泉の特徴↓
軟水を使っているのがここの特徴とのことで、入ったあとお肌がすべすべになるのだとか。
男子風呂↓
男性側の脱衣所はこんなかんじ。
銭湯おなじみのマッサージチェアもあります。
コイン式のドライヤー。20円。
それでは浴槽を見ていきます↓
浴槽手前にはきれいに並べられた桶が。もちろんケロリン桶もあります。
浴槽の周りに腰掛け用の座る場所があるのは大阪の銭湯の特徴らしいですよ。
あと中央に浴槽があるのも大阪の銭湯の特徴。
ついでに洗い場に段差があるのも大阪の特徴。
奥には超音波風呂、電気風呂がありました。
営業時間のときには超音波風呂では勢いよくジェットが出ます(体験者)。
更に奥に進んでいくとサウナや水風呂、露天風呂があります。
サウナ室。年季が入っている雰囲気です。
サウナのすぐ手前には薬湯、寝風呂。
露天風呂スペースにはうたせ湯がありました。
写真を撮っているときは出ていませんが、営業時間の間はお湯が上から落ちてきて、修行僧のマネができます笑。
女子風呂↓
手前にあるのはベビーベッド。昔はこのベビーベッドがもっとあったそうです。
それでもすぐいっぱいになって、お店の方もお手伝いにくるくらいだったんだとか。
今では赤ちゃんを連れて来るかたはほとんどいないんだそう。
男性側のロッカーの文字の色は黒でしたが、女性側は赤色。
女性の脱衣場の方には頭を筒の中に入れて乾かすやつが。
通称「おかまドライヤー」。
そして緑色がよく映える取り付け式の扇風機。
SANYO製ってとこが時代を感じます。
それでは浴槽を見ていきます↓
女性の浴槽側。ちょっと配置や形も違います。
女性側と男性側の一番の違いと言ったらこの水風呂と薬湯あたり。
薬湯は台形になっていました。男性側は長方形。
サウナ、露天風呂ももちろんあります。
うたせ湯も。
銭湯の裏側
幸福温泉の裏側も見せていただきました。
油でお湯を沸かしているとのことです。
スイッチのオンオフで制御ができるとのこと。
油を使う前は廃材でお湯を沸かしていたそうです。(更にそのまえはおがくず、石炭)
ご主人のお父さんの時代は廃材を取りに、リヤカーで市立ひらかた病院があるあたりまで行っていたんだとか。
こちらはろ過器。露天風呂、水風呂用など4台あります。
1台約100万はするものなんだとか!
今年で56年の歴史があるこちらの銭湯。
ここのご主人のお父さんがここに幸福温泉を建てた時、周りには住宅も電気もなく、全く何もない暗い場所だったそうです。
どれくらい何もなかったかと言うと光善寺、淀川をここから見ることができるほど。
それを今のご主人のお父さんが市にかけあい、駅から銭湯周辺までの電灯を自費で立てたんだそうです。
幸福温泉の閉店は今年一杯まで。まだ時間はありますので思い出のある方はそれまでに訪れてみてはいかがでしょうか。
〜幸福温泉より前の昔ばなし〜
元々、ご主人のお父さんは石川県の能登出身で(銭湯経営者は地元が石川県の方が多いそうです)東京で洋服仕立ての下積みをし、枚方で銭湯経営をされたのだとか。
ご主人のお父さんは、ひらかた温泉の近くで銭湯を経営し、意賀美神社の近くに日吉温泉という銭湯を建てた後(経営は日吉温泉はご主人のお父さんの親族が)、今の幸福温泉を建てたとのことです。
幸福温泉を建てた当初は14時〜深夜2時まで営業していて、前述のとおり朝早くから廃材をとりにいき働き詰めだったそうですよ!超ハード!