連休明けが憂うつ…「仕事に行きたくない!」を克服するコツとは?
「月曜日から仕事に行きたくない」「仕事のことを考えると憂うつになってしまう」そんなふうに思っていませんか?
そこで今回はストレスとうまく付き合っていくための秘訣を、臨床心理士の南舞さんがご紹介します。
「仕事に行きたくない」のメカニズムとは?
NIOSH(アメリカ国立労働安全衛生研究所)の職業性ストレスモデルによると、仕事のストレスがどのように変化していくかを以下のように表しています。
ストレッサー(ストレスになる要因)
↓
ストレス反応(睡眠不足、やる気の低下など)
↓
疾病(うつ状態、燃え尽き症候群など)
ストレッサーからストレス反応を引き起こす過程のなかで、仕事のストレスのほかに3つの要因の影響が重なって、ストレス反応の度合いが決まると考えられています。
(1)個人的要因
仕事以外のプライベートの部分で発生するもの。
例:夫婦喧嘩、失恋、友人との喧嘩、病気のことなど
(2)環境的要因
仕事には直結しないものの、環境によって引き起こされるもの。
例:通勤時間の長さ、通勤ラッシュ、近隣とのトラブルなど
(3)緩衝要因
ストレスを軽減させてくれたり、はけ口となってくれるもの。
例:家族、友人、恋人、先輩など
とくに大切なのは、3つ目の緩衝要因だと言われます。
どんなにストレスになることがあったとしても、それを聞いてくれる、発散させてくれる、あるいは励ましてくれる人の存在があるかないかによって、ストレスのレベルが変わると言われているのです。
つまり、仕事に行きたくない状態とは、仕事そのものだけが要因ではなく、プライベートや環境の充実具合によっても左右されるということなのです。
「仕事に行きたくない」への対処法とは?
(1)ストレスへの対処法を知る
臨床心理学では「ストレスコーピング(ストレスへうまく対処すること)」を身につけているかどうかがメンタルヘルスに大きく影響すると言われています。
たとえば、職場の人に助けを求めて積極的に問題を解決する“問題焦点型コーピング”や、考え方をポジティブにすることでストレスに対処する“情動焦点型コーピング”があり、この2つの考え方がバランスよくあることでストレスを防ぐことができます。
(2)人間関係を良好にしていく
職場でのストレスの要因の主なものが人間関係ではないでしょうか。人間関係をスムーズにする心理学のひとつに“ストローク(人の存在価値を認めるための言動や働き)”があります。
たとえば、褒める、励ます、許す、微笑む、相手に興味を持つなどの行為は“プラスのストローク”と呼ばれ、コミュニケーションをスムーズにしたり、仕事に前向きに取り組めるようになるなどの効果も期待できます。
(3)自分の応援者になる人を見つける
仕事のことを相談できる人がいるかどうかも大切なことです。これは、家族や友人などの身近な人も当てはまります。どうしても身近な人に相談できない場合は、カウンセリングなどの支援サービスを使うのもよいでしょう。
仕事に行きたくないと思う気持ちをひとりで抱え込むと、心身の不調につながることもあります。
深刻化する前にストレスマネジメントを理解したり、専門家に相談して解消していきましょう!