あなたの子は何タイプ?「子どもが 片づけられない理由」ベスト3
子どもが片づけられない理由はさまざまです。ただある程度の傾向はあるようです。
叱ったからと言って、子どもがすぐに片付けられるようにはなりません。子どもの性格や傾向を把握して、自主的に片付けられるようなアドバイスをしていきたいものです。
そこで今回は『3歳からできるお片づけ習慣』の著者「お片づけ先生®」伊東裕美さんに、著書を元に、”子どもが片づけられない理由と子どものタイプ”についてお話しいただきます。
伊東裕美さんは、片づけられないを大きく分けて3つのタイプに分けて考えていて、子どもの片付けの傾向がわかると、どのように収納すれば自主的に片づけられる様になるか、どんな声掛けをするとやる気スイッチが入るのかわかるそうです。
子どもが「片づけられない理由」ベスト3は?
子どもが片づけられない理由を「だらしない」「片づけができない子」「汚くても気にならない子」などと考えている方も多いですが、私が考える”片づけられない理由のベスト3”は以下の3つです。
1位:片づけ方を知らない
親御さんも片づけが苦手で、毎日使ったモノを片づける習慣がなければどのように片づけたらいいのか子どももわかりません。保育園や学校など、低学年では片づけについて学ぶ環境はまだまだ少ないのが現状。片づけ方の基本を大人も子どもも知ることができ、日々意識できたら必ずできるようになります。
2位:モノが多いから
何も考えずモノを増やし、重ねて収納を繰り返すことで、自分が何を持っているかわからなくなり、管理できなくなります。また、モノが多いことで定位置で管理することもできず使ったモノを元に戻すことができなくなります。
「子ども自身が把握できる量」を親子で意識することでモノを増やすことをストップさせることができます。
3位:子どもの性格に応じたしつけができていない
元に戻すことが苦手なズボラタイプや何事も慎重でよく考えて行動するタイプ、すぐ興奮し色んなことが気になる好奇心旺盛タイプだったり、性格や癖などみんな様々。
どのタイプに当てはまるかわかるとどんな収納方法がいいか、どう対応したらいいかが見えてきますので、次にタイプをご紹介します。
あなたの子はどのタイプ?
●元に戻すことが苦手「ズボラタイプ」
使いたい時は、使いたいモノが遠くにあっても取りに行きますが、使って満足したら「後で片づけよう」と考えて面倒なことはすべて後回しにするタイプ。
ズボラタイプには無駄な動線を省いた細かく分けないザックリ収納する方法が合っています。とにかく、簡単で動作が少なくすむ方法でないと習慣化できません。ビジュアル的にも綺麗で中身が整列されているような収納方法はむきません。
「すご~い!きれいにできたじゃん♪上手に戻せたね!」と一緒に喜び褒められると自信につながり、積極的に片づけられるようになるでしょう。
●よく考えて行動する「慎重派タイプ」
おもちゃを出すときも何をするにもすぐ行動せず、まずは周りをよく見て何があるのか一通り確認してから慎重に行動するタイプ。「このおもちゃは遊んだことがある。」「あれは初めて見たおもちゃだ」など周りの行動をしっかり見ながら慎重に行動に移すことが多いのが特徴です。
夢中になったら声が聞こえなくなり、邪魔されると機嫌が悪くなることもあり、理屈で説明してもダメ。慎重派タイプは、大人のこともよく観察していることが多いので、大人が片づけている姿を見せつけることが大切です。
本人も真似しようと考えたり、子ども自身が自然とできるようになることもあります。収納方法は、細かくモノのおうち(モノ毎の片付け場所)を作ると気持ちいいと感じる傾向にあります。
例えば、ブロックが色別に収納されていること、細かいパーツごとに収納されていることを気持ちいいと感じ、元に戻したいと思うので、お子さんと一緒に色別に分けるのもいいですね。
●つい興奮しすぎる「好奇心旺盛タイプ」
お友達と遊んでいる時、何か新しい物がきた時、たくさんの玩具に囲まれたときなど嬉しすぎて興奮し、何を言っても耳に入らないのが好奇心旺盛タイプの特徴です。日常生活では割と片づけができていても興奮状態になるとダメ。
そんな時は、“一度目を覚まさせる”です。好奇心を掻き立てる場所から一度離れて興奮状態を落ち着かせる必要があります。移動したら、普段のお約束について思い出してもらいます。「〇ちゃんが楽しいのはわかるけど、ママのお話聞いてくれないから ここに来てもらったの。遊び終わったおもちゃはどうするんだっけ?」と子どもが考えられるように声を掛けます。
「おもちゃをお家に帰してあげないともう遊べなくなっちゃうよ。出ているおもちゃを助けてあげて!」とやる気スイッチを入れてください。
お子さんはどのタイプに当てはまりましたか?
子どもが片づけられない理由はさまざまです。子どもがどのタイプに当てはまるかわかるとどのように収納するとよりいいのか見え、大きなヒントになると思いますので、ぜひ参考になさってみてください。
【参考・画像】
※伊東裕美(2019)『魔法の声かけで子どもが自分で動きだす! 3歳からできるお片づけ習慣』(日本実業出版社)
※ Oksana Shufrych、Ulza / Shutterstock