どうしたらイイの!? 子どもの手ごわい「地べた泣き」への対処術
「スーパー行くけれど夕飯の買い物だけだからね!お菓子、買わないからね!」「今日はママの買い物でデパートに行くのよ。おもちゃ、買わないからね!」
あれほど念押ししたのに目に飛び込んでくる甘い誘惑に「買って、買って」とダンゴ虫のように転がって地べた泣きする子。よくスーパーで見かけるという方もいるかもしれません。
今日は、そんな手強い地べた泣きをする子の対応について、『小学校に入る前に親がやってはならない115のこと』の著者・立石美津子さんにお話しいただきます。
事前にきちんと約束を交わしましょう
事前に約束もしないで、泣き喚いたからと頭ごなしに「ワガママ言わないの!」と怒鳴ること。これは筆者はよくないことに思います。
まずは出かける前にきちんと約束させましょう。スーパーに近づいてからとって付けたように「今日はお菓子買わないからね」は効果が低いでしょう。
家を出る前に子どもの目を見て「今からスーパーに行くけど、今日は夕飯の材料だけを買います。お菓子は買わないからね。わかった?」と伝えましょう。改まって正座して目を見て約束させると、よりしっかりと伝わるでしょう。
それでも、欲しがることもあります。その時はまず「これ美味しそうだね。すごく欲しいよね」と子どもの気持ちに寄り添って共感をしましょう。次に声のトーンを低くして「でも、今日はダメなの。買わないって約束をしたよね。」と言うとママの意志が伝わりやすいでしょう。
泣いて泣いて顔が鼻水でグチャグチャなろうと、床に転がって服が汚れようと、“買ってもらえないこと”をしっかりと理解させることもしつけだと筆者は考えます。
言うことを聞かないのは当たり前と思おう
一方で、スーパーに入る前にいくら約束したからって、目の前に色とりどりのお菓子があったら欲しくなるのは子どもなら当たり前とも言えます。
スーパー側も、レジの直前まで何かをカゴに入れてもらおうと必死の営業戦略をしています。誘惑に負ける子どもを頭ごなしに責めないようにしましょう。
ママだって買うつもりがなくても、ついつい可愛いパッケージに釣られてあれもこれもと買ってしまうことってありませんか? 子どもだったら尚更です。先述したように、まずは子どもの気持ちに寄り添ってあげて、“欲しがるのは悪”と思わないことも大切に思います。
約束したのなら絶対買ってあげないこと
長い人生自分の思い通りにならないことは沢山起こります。幼少期に我慢することを少しずつ教えていくことも必要です。地べた泣きした時は、絶好の学びのチャンスかもしれません。
周りの白い目が気になっても、まずは買わないという意志表示をしてみましょう。そして、子どもを抱っこして、さっさと帰路に着きましょう。
ここで親が折れてしまうと子どもは、“泣けば買ってもらうえる”と学習してしまうことが多いです。そして次に出かけた時は、買ってもらうまで前回よりも更に激しく暴れ、泣き声はバージョンアップしてしまう……という羽目に。
我慢できたら必ず褒めてあげて
公園で「そろそろ帰ろう」と声をかけると「嫌だ」と地べた泣きすることもあるでしょう。
そんな時は「今直ぐに帰る? それともあと2回滑り台したら帰る?」と子どもに選択させてあげましょう。一方的に命じられるのではなく、自分で選べたということがポイントです。
2回の滑り台、たった1分ぐらいです。クズられるより、結果的に早く帰れるでしょう。
“まだ遊びたいのに我慢して終わりにした”、“買ってもらわなくても最終的に諦めた”、そんな時は「もっと遊びたかったのに我慢しておりこうだね」「欲しかったのに我慢できて偉かったね」と必ず褒めてあげましょう。
いかがでしたか?
地べた泣きは、やりたいことを禁止されたことへの抵抗ですから、自己主張出来るようになってきた成長の証しでもあります。また、保育園の先生や怖いおじさんの前では我慢するはず。地べた泣きするのはママを信頼しているからこそですよ。
(2014年10月19日の記事を再掲載しています)
【参考・画像】
※ 立石美津子(2012)『小学校に入る前に親がやってはいけない115のこと』(中経出版)
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