大人になってから後悔する!「お箸トレーニング」タイミングと練習のコツは?
テレビの食レポなどで、可愛いアイドルが変なお箸の持ち方をしているのを見ると「この人、親からどんな持ち方を教わって育ったんだろう?」と興ざめしてしまうことってありませんか?
「幼いうちは変な持ち方をしているけれども、大きくなれば自然に直る」
そう思っている方もいるかもしれませんが、箸や鉛筆の持ち方は、いったん変な癖が付いてしまうと、直らないことが多いそうです。
そこで今日は、『1人でできる子になる テキトー母さん流 子育てのコツ』の著者であり教育専門家の立石美津子さんに “お箸の練習のさせ方”についてお話しいただきます。
何歳から使わせる?
2歳後半くらいになると鉛筆と同じようにスプーンやフォークを持ち、手首を曲げながらこぼさずに食べられるようになるので(※1)、大人が箸を使って食べるのを見て、真似したがるようでしたらその時が箸を与えるグッドタイミングだと筆者は思います。
親子で教えると親子喧嘩になり、うまく行かないことも多いです。そんなときは矯正具に頼るのもよいでしょう。『エジソン箸』などが人気で、2歳~対象としたお箸が売られていますよ。
●エジソン ベビー用はし エジソンのお箸 ミッフィー 右手用 ピンク (2歳から対象) ミッフィーと一緒に楽しくお食事
間違った持ち方あれこれ
(1)刺し箸・・・突き刺して食べる
(2)握り箸・・・箸をグーの手で握る
その他、お行儀が悪い箸の使い方例です。
(3)寄せ箸・・・箸で食器を引き寄せる
(4)ねぶり箸・・・箸についたものをなめる
(5)仏箸・・・箸を食べ物に立てる。(ご飯の上に刺すのは葬儀で死者に御飯を供える時)
(6)渡し箸・・・食事の途中で食器の上に箸を並べておく。「もういりません」御馳走様のサイン
※箸置きを家庭でも使うようにするとこれをしなくなる
(7)さぐり箸・・・食器の中のおかずを箸で探ってとる
(8)迷い箸・・・テーブルの上のおかずを箸を使ってあれこれ迷う
(9)くわえ箸・・・箸を口にくわえて食器を持つ
(10)箸渡し・・・人と箸と箸を使っておかずを渡し合う。(火葬場で骨を拾うときの儀式)
また、次のように2本の箸をバラバラにして、おかずを分解するのもお行儀が悪いです。
●箸をもつ3つのステップ(※2)
(1)下の箸を親指と人差し指のつけ根のわきにしっかりはさむ。
(2)薬指と小指を軽く曲げて、薬指のつけのつけ根のわきで下の箸を支える。
(3)軽く曲げた中指のつめのつけ根のわきに上の箸を当てながら、親指と人差し指で軽くもつ。
食事以外の時間に練習させる
食事時間って、マナーとして教えなくてはならないことが山盛りです。でも、小言ばかり言われて食べる食事はちっとも美味しくありませんね。
そこで、食事時間以外にできる、お箸の持ち方の練習になる遊びのアイディアとして、筆者が実際に試したことをご紹介します。
(1)ままごとでスポンジをおかずに見立てて遊ぶ
(2)箸でつかみ取りゲーム
テッシュを丸めたものを床にばらまき「ヨーイドン!」で競争して箸でつまんで集めるゲーム。誰がたくさんつかめるかな?
(3)お皿からお皿へ移動ゲーム
角切りのスポンジをお皿からお皿へ何個移動できるかゲーム
↓
福豆を5分間で何個移動できるかゲーム
↓
小豆を5分間で何個移動できるかゲーム(*結構、大人でも苦戦します)
※掴むものをだんだん難しくしていく。最初の段階では割り箸に輪ゴムを付けると滑りにくくなる。
いかがでしたか。
一生使うお箸。変な癖がつかないように、幼い頃から正しい持ち方を練習させる機会をつくってあげてくださいね。
【参考・画像】
※ エジソンのお箸 – EDISON
※1育児新百科 最新版オールカラー―月齢ごとに「見てわかる!」 (ベネッセ・ムック たまひよブックス たまひよ新百科シリーズ) – amazon
※2 せいかつの図鑑 (小学館の子ども図鑑プレNEO) – Amazon
※ 〈マンガとQ&Aで楽しくわかる〉1人でできる子になる 「テキトー母さん」流 子育てのコツ』(Amazon)
※ akiyoko、karelnoppe / Shutterstock、著者撮影