お弁当が傷みやすい温度は?「気をつけたい定番おかず」3つ
保育園や幼稚園でのお子さんの集団生活に合わせ、お弁当作りをするようになったママもいるかもしれませんね。
ですが、お弁当はこの季節、気温が上がると傷みやすくなることが気になります。
そこで今回は2児の母で管理栄養士の米田さんに、傷みにくいお弁当のポイントをご紹介いただきます。
食べ物が「腐りやすい温度」は?気を付けることは?
食中毒の主な原因は“細菌”です。食べ物に細菌が付着し、増殖し、それを食べることで食中毒が起こります。
細菌が増殖するためには、栄養・水分・温度の3つの条件が必要で、この条件が揃うと2時間後くらいから細菌が増殖し始めます(※1)。お弁当は、2時間以上持ち歩くことが多い場合は特に気を付けたいですね。
食中毒の原因となる細菌の多くは、室温(約20℃)で活発に増殖し始め、人間や動物の体温ぐらいの35~40度くらいが最も増殖しやすくなるとされています。(※2)
食中毒の予防には食べ物を早く冷ます工夫が必要です。食べ物を熱いままお弁当箱につめてしまうと、隙間がすくないため、冷めにくくなります。
ごはんやおかずは冷ましてから詰めるようにしましょう。また、水分が多いおかずはできるだけ汁気をきって入れましょう。
傷みやすい定番おかず3つ
腐りやすく、気を付けた方がいい食べ物とはどんなものでしょう?
お弁当の定番の食べ物の中にも、特に気を付けた方がいいものが以下の3つです。
(1)おにぎり
お弁当の定番ともいえるおにぎり、実は食中毒の原因になりやすいことをご存じでしょうか。手にはたくさんの細菌がついています(※3)。じかに手で握るのでなく、ラップを使うことで細菌がつくのを防ぐことができます。
(2)ハンバーグ
肉の表面には細菌がついていることが多いです。ひき肉をこねて作るハンバーグは、表面の細菌が中心まで入ります。加熱が不十分だと危険ですので、ひき肉をこねて作る料理は中までしっかり加熱しましょう。
(3)卵
鶏卵はサルモネラ菌に汚染されていることがあるので、卵の生食は新鮮なものに限り、卵焼きはしっかり火を通しましょう。(※4)
また、マヨネーズも生卵を使用するので、暑い時期はなるべく避けることをおすすめします。
これからますます気温が上がります。
持ち歩く時は凍らせたゼリーや保冷材などを活用するのもいいでしょう。
お弁当を楽しみにしているお子さんもいらっしゃると思います。お子さんが喜ぶお弁当を作って、お弁当が保育園や幼稚園での生活の励みになるとよいですね。
(2018年04月13日の記事を再掲載しています)
【参考・画像】
※1 食品衛生講習会テキスト – 東京都
※2 食中毒を防ぐ3つの原則・6つのポイント – 政府広報オンライン
※3 「さらば食中毒!お弁当づくりの知恵」- 農林水産省
※4 サルモネラ属菌による食中毒について – 食品安全委員会
※ jreika、 karins、/ Shutterstock