
【2025】京都・新緑の青もみじ|初夏に観に行きたい絶景名所
春の桜、秋の紅葉といった華やぎも良いですが、これからの季節は瑞々しい「青もみじ」の観賞がおすすめです。 青もみじの見頃は5月頃から8月頃。歴史ある建造物や庭園と、山や海の絶景と、青もみじとの共演をお楽しみください!
※記事中の情報はすべて2025年5月時点のものです。
青もみじを前景に、眼下に天橋立を望む
【宮津市】成相寺
例年の見頃:5月頃~8月頃

画像提供:成相寺
古くは山岳信仰の聖地として栄えた成相寺(なりあいじ)。標高約350メートルに位置する境内から、眼下に見下ろす天橋立と宮津湾は実にダイナミックです。

画像提供:成相寺
冬には雪に覆われる参道や堂宇が、春を経て、初夏には数百本もの青もみじとともに清涼な空気に包まれます。

画像提供:成相寺
「身代わり観音」「美人観音」として親しまれる本尊・聖観世音菩薩像が安置される本堂のほか、象徴的な建造物といえば、室町時代を代表する画僧・雪舟の『国宝 天橋立図』に描かれた塔を復元した五重塔。青もみじ越しに望む五重塔と天橋立の美しさは格別です。
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成相寺
京都府宮津市成相寺339
TEL:0772-27-0018
拝観時間:8:00~16:30
入山料:大人500円
数千本もの青もみじに抱かれた古刹
【舞鶴市】金剛院
例年の見頃:5月頃〜8月頃

画像提供:金剛院
平安時代前期の開山と伝わる金剛院。広大な寺域には、樹齢数百年の古木を含む約3,000本ものもみじが植えられた「丹後のもみじ寺」として知られ、秋には紅葉、初夏から夏にかけてはまばゆいばかりの青もみじに包まれます。

画像提供:金剛院
本堂と舞台造りの雲山閣に向かう石段など、青もみじと建造物の調和が素晴らしく、特に、新緑に守られるように佇む古色を帯びた三重塔(重要文化財)は見逃せません。南側に広がる鹿原公園からの眺望がおすすめです。

画像提供:金剛院
ほかにも境内には、戦国時代の武将で当代きっての文化人、細川幽斎作庭とされる「鶴亀の庭(京都府指定名勝)」、貴重な寺宝を収める宝物殿などの見どころが多数あります。
<周辺立ち寄りスポット>
・松榮館
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金剛院
舞鶴市字鹿原595
TEL:0773-62-1180
拝観時間:9:00~16:00
入山料:300円(宝物殿は別途500円 ※要予約)
青もみじが水面に揺れる市街地のオアシス
【綾部市】大本神苑
例年の見頃:5月下旬頃~7月下旬頃

画像提供:大本本部
20世紀最大の木造建築といわれる長生殿をはじめ、いくつもの神殿を有する広大な敷地は、市街地にいながら季節の移ろいを感じられる緑豊かな場所。四季折々の草花だけでなく、もみじの名所としても有名です。とりわけ、中心部に造られた池「金竜海」の水面に、青もみじと木漏れ日が静かに揺れる光景には心洗われます。

画像提供:大本本部
苑内には、長生殿のほか、789畳敷の壮大な神殿「みろく殿(登録有形文化財)」、江戸時代中期の農家建造物「木の花庵(重要文化財)」など、異なる時代の建造物を見学することができます。
<周辺立ち寄りスポット>
・綾部バラ園
■■INFORMATION■■
大本神苑
京都府綾部市本宮町1-1(梅松苑)
TEL:0773-42-0187
拝観時間:拝観自由
拝観料:無料(※神殿内部の見学は予約が必要です)
平安王朝の風雅漂う境内で青もみじ狩り
【京都市】大原野神社
例年の見頃:4月中旬~6月下旬頃

画像提供:大原野神社
桓武天皇による長岡京遷都の際、藤原氏の氏神である奈良の春日大社のご祭神を分祀したというご由緒から、「京春日」の別称を持つ大原野神社。『源氏物語』の作者である紫式部が氏神と崇め、同時代に栄華を極めた中宮彰子(藤原道長の娘)も参詣したといいます。
初夏になると、一の鳥居から続く約200メートルの参道が、青もみじをはじめとする新緑のトンネルに。その先の朱色の本殿が目にも鮮やかです。

画像提供:大原野神社
また、奈良の猿沢池を模して造られた「鯉沢池」もおすすめ。太鼓橋と青もみじの美しさに加え、睡蓮が咲く5月中旬頃に訪れると、クロード・モネの名画さながらの光景を楽しめます。
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大原野神社
京都市西京区大原野南春日町1152
TEL:075-331-0014
拝観時間:拝観自由
拝観料金:無料
重厚な建造物と涼やかな青もみじの共演が見事
【京都市】真如堂
例年の見頃:5月頃~6月頃

画像提供:真如堂
送り⽕で有名な大文字山の麓に、平安時代中期に開かれた天台宗の古刹。正式には、「真正極楽寺」といい、「正真正銘の極楽の霊地」を表しているそうです。その名のごとく、境内は四季折々の草花に彩られます。特に境内に咲き誇る約70本の桜、秋に見られる赤や黄色の絨毯を敷き詰めたような紅葉は格別。

画像提供:真如堂
そして風薫る初夏には、青もみじが見頃を迎えます。「赤門」と呼ばれる総門、重厚な屋根が印象的な本堂、シンボリックな三重塔など、建造物との共演が楽しめるのも特徴。
さらに、女人救済で知られる御本尊・阿弥陀如来立像(通常非公開)をはじめ、貴重な仏像も多く安置されているので、ゆっくりと拝観してみてくださいね。
<周辺立ち寄りスポット>
・金戒光明寺
・平安神宮
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真正極楽寺 真如堂
京都市左京区浄土寺真如町82
拝観時間:9:00~16:00(15:45受付終了)
拝観料:大人500円、中高校生は300円、小学生以下無料
皇室ゆかりの寺院で眺める庭園美と青もみじ
【京都市】青蓮院門跡
例年の見頃:5月頃~6月頃

画像提供:青蓮院門跡
平安時代末期から、皇族や摂家が歴代門主(住職)を務めてきた青蓮院門跡。戦火や火災に遭いながらも再建・移築されて現在に伝わる建造物、庭園や襖絵などからも、その格式の高さがうかがえます。日本三不動画の一つ「絹本着色 青不動明王二童子像(国宝)」をお祀りしていることでも有名。

画像提供:青蓮院門跡
青もみじを楽しむなら、室町時代の文化人・相阿弥作と伝わる「相阿弥の庭」がおすすめです。粟田山の緩やかな斜面に石組と重なり合うように植えられた、青もみじをはじめとする新緑の美しさにはしみじみと心打たれます。また、江戸時代の茶人・小堀遠州作とされる「霧島の庭」では、5月頃にキリシマツツジが見頃を迎えるので合わせてぜひ。
<周辺立ち寄りスポット>
・八坂神社
・知恩院
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青蓮院門跡
京都市東山区粟田口三条坊町
拝観時間:9:00~17:00(16:30受付終了)
拝観料:大人600円、中高生400円、小学生200円
青もみじが織りなす新緑の“絶景リフレクション”
【京都市】瑠璃光院
例年の見頃:5月頃~8月頃(※ただし下記の特別公開期間以外は非公開)

画像提供:瑠璃光院
比叡山の麓、高野川流域に広がる自然豊かな八瀬の里で、紅葉の名所として近年注目を集めている瑠璃光院。境内の数寄屋造りの書院や庭園は、大正末期から昭和初期にかけて造営されました。
秋、真紅のグラデーションがまるで鏡に反射したような“絶景リフレクション”が見られるのは、書院の二階。実は、窓辺に置かれた机に映り込んだものなのです。

画像提供:瑠璃光院
初夏の青もみじの時期には、深浅さまざまなグリーンが陽光を受けて輝く光景に、目も心も潤います。また、山門から書院までの参道で見られる、足元の苔と青もみじに囲まれた神秘的な空間もおすすめです。
瑠璃光院では、春季・夏季・秋季の特別拝観期間のみ境内へ参拝することができます。ホームページで事前にチェックを。
<周辺立ち寄りスポット>
・蓮華寺
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瑠璃光院
京都市左京区上高野東山55
春季 特別拝観期間:2025年4月15日~2025年5月31日
夏季 特別拝観期間:2025年7月1日~2025年8月17日(予定)
拝観時間:10:00~17:00(16:30受付終了)
拝観料:大人2,000円(中学生以上は学生証提示にて1,000円)
青もみじのグラデーションがまぶしい“もみじ参道”
【長岡京市】光明寺
例年の見頃:5月上旬~8月頃

画像提供:光明寺
長岡京市内にある西山浄土宗の総本山光明寺。総門や御影堂をはじめとする江戸時代に建てられた堂宇、法然上人ゆかりの遺構などが残されています。

画像提供:光明寺
江戸時代後期に整備されたものとされ、約250本の楓の古木が参道を両側から覆うように枝葉を伸ばしています。

画像提供:光明寺
秋には散りもみじの絨毯が足元を彩り、その美しさは格別。一方初夏には、薬医門の先まで続く青もみじの濃淡が清々しく、石畳に涼やかな影を落とす光景が、紅葉とは異なる情緒を感じさせてくれます。
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光明寺
京都府長岡京市粟生西条ノ内26-1
TEL:075-955-0002
拝観時間:9:00~16:00
拝観料金:無料
※混雑緩和のため公共交通機関でお越しください。
せせらぎをBGMに青もみじのトンネルを歩く
【宇治市】興聖寺
例年の見頃:4月下旬〜8月下旬

画像提供:興聖寺
鎌倉時代初期に、宗から帰朝した道元禅師によって、僧侶の修行道場として開かれた興聖寺。修行道場とあって、整然と堂宇が立ち並ぶ境内には厳かな雰囲気が漂っています。
まず参詣者が目にするのは、竜宮城を連想させる特色ある山門。初夏には、そこからまっすぐに総門へと続く「琴坂」と呼ばれる参道脇が、鮮やかな青もみじに包まれます。坂の両脇を流れる水のせせらぎが、琴の音色のように聞こえたことが、その名の由来だそう。

画像提供:興聖寺
せせらぎをBGMに、青もみじと山門の漆喰とのコントラスト、苔むした石垣が見せる風情をじっくり楽しんでください。
<周辺立ち寄りスポット>
・平等院
・お茶と宇治のまち歴史公園 茶づな
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興聖寺
京都府宇治市宇治山田27-1
TEL:0774-21-2040
拝観時間:10:00~16:00
拝観料金:高校生以上500円
瑞々しい苔と青もみじが作り出す癒しの空間
【京田辺市】酬恩庵一休寺
例年の見頃:5月頃〜8月下旬
テレビアニメで親しまれた“とんちの一休さん”、こと一休宗純和尚が晩年を過ごした臨済宗大徳寺派の寺院です。
石垣が敷かれた参道には楓が植えられ、総門越しに眺める青もみじは額縁のなかの絵画のよう。参道脇を覆う瑞々しい苔やサツキ、青もみじの新緑に包まれた空間に癒されます。
また、南・東・北の三方面に造られた国指定名勝の方丈庭園もぜひ拝観したいところ。特に南庭は宗純王廟と虎丘、青もみじをはじめとする樹木を借景にしており、美しくリズミカルに配置されたサツキと白砂との色彩美も見事です。
凛とした空気が漂う庭園を眺めながら、心静かな時間を過ごしてみませんか。
酬恩庵一休寺について、詳しくはこちらの記事もチェック!▼
<周辺立ち寄りスポット>
・寿宝寺
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酬恩庵一休寺
京都府京田辺市薪里ノ内102
TEL:0774-62-0193
拝観時間:9:00〜17:00(宝物殿 9:30〜16:30)
拝観料金:大人600円、中高生300円、小学生200円
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